給与計算と一口にいっても、毎月の給与計算や残業代の計算、社会保険料などの税金の計算など、意外と多岐にわたるものです。
社員数が増えるほどに、担当者の負担も大きなものとなり、他の業務に手が回らなくなるということもあるでしょう。
このような場合におすすめなのが「給与計算のアウトソーシングサービス」です。
本記事では、給与計算アウトソーシングについて、基本的な意味やおすすめのサービス、サービス選定のポイントなどを解説しますので参考にしてください。
給与計算アウトソーシングとは
給与計算アウトーシングとは、従業員の給与計算や年末調整などのバックオフィス業務の代行をしてくれるサービスのことを指します。
「社員数が増えて担当者の負担が増加している」「担当者がいないため、経営者がバックオフィスも兼ねている」といった課題を解消し、業務効率化やミスの削減を実現することができます。
給与計算業務の内容は幅広いため、コア業務を圧迫してしまうケースもあります。
社員の雇用形態や職種によって一人ひとりの基本給の計算方法が異なるため、給与ソフトを使っていても柔軟に対応することが難しい、確認作業に時間がかかるという場合には、給与計算アウトソーシングを利用してみると良いでしょう。
また、給与計算アウトーシングは給与に関する問い合わせの窓口となってくれたり、業務効率化のためのアドバイスをくれるサービスもあるため、幅広い活用ができます。
給与計算アウトソーシングの料金相場
主要な給与計算アウトソーシングサービスを比較した場合の料金相場を紹介します。
初期費用は非公開となっているサービスが多く、詳細はサービスごとに問い合わせが必要です。
月額料金は、1名あたり500円〜1,500円程度で、基本料として毎月決まった金額が発生するサービスもあります。
また、サービスによっては、「150名までは1人につき月額1,000円」といった料金体系を採用しているサービスもあり、公式サイト上で料金シミュレーターを用意している場合があるため、一度確認してみると良いでしょう。
おすすめの給与計算アウトソーシング
労務・給与アウトソーシング(社会保険労務士法人ADEPT)
特徴
社会保険労務士法人ADEPTの労務・給与アウトソーシングは、企業の課題を明確化して労務環境の改善が可能なサービスです。
給与アウトソーシングでは、クラウド型の管理サービスを利用しており、ADEPT側で管理や更新を行ってくれるため、依頼側に手間が発生しません。
また、人事担当者へIDを発行してくれるので、依頼者側でリアルタイムに賃金台帳などを閲覧、ダウンロードすることが可能です。
さらに、勤怠管理や労務顧問など豊富なオプションを用意しているため、幅広い業務のアウトソーシング、効率化を実現できます。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 基本料金:50,000円〜
※価格情報は2023年1月時点のもの
ペイロール
特徴
株式会社ペイロールが運営している、給与計算のアウトソーシングサービスになります。
これまでに250社以上の利用実績があり、給与計算の代行サービスとして十分な経験があります。
サービス継続率が高く、確かな導入効果が期待できる点も魅力的です。
システムではカバー仕切れない領域までをカバーして、フルスコープ型のアウトソーシングを提供しており、大企業での導入実績も豊富なため、社員からの問い合わせにも柔軟に対応してくれます。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:要問い合わせ
※価格情報は2023年1月時点のもの
給与計算アウトソーシングサービス(MHCトリプルウィン)
特徴
MHCトリプルウィンが提供している給与計算アウトソーシングです。
経営課題の解消はもちろんのこと、付加価値の高い事業展開までをサポートしており、導入企業とWINな関係になることを目標としています。
給与計算のアウトソーシング以外に、人事業務、経理、コールセンター業務のアウトソーシングにも対応しています。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:要問い合わせ
※価格情報は2023年1月時点のもの
給与計算アウトソーシングサービス(株式会社エコミック)
特徴
株式会社エコミックが提供している給与計算のアウトソーシングサービスです。
特徴として、独自開発したシステム「セキュエイション」を利用しており、データをアップロードするだけで簡単にデータ連携ができます。
クライアントが利用しやすいように、現状の給与計算業務をフルアウトソーシングできる点も特徴的となっています。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:要問い合わせ
※価格情報は2023年1月時点のもの
給与プロ
特徴
給与プロは、勤怠管理や給与計算といったバックオフィス業務のアウトソーシングを請け負っているサービスです。
従業員一人ひとりの勤怠管理をリアルタイムに行うことができ、年末調整などの専門知識が必要な計算業務も自動化することができます。
一括代行なので、トータルコストを引き下げることができる点も優れています。
また、年々更新される労働基準法や社会保障視システムにも対応、労務アップデートを行なっているため、法改正に対応する手間もかかりません。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:要問い合わせ
※価格情報は2023年1月時点のもの
ジョブカンBPO
特徴
様々な業務効率化サービスを提供しているジョブカンシリーズのBPOサービスで、給与計算を中心に、人事や労務、経理などのバックオフィス業務をアウトソーシングすることができます。
会計士や社会保険労務士との連携によってミスのないアウトソーシングが可能で、従業員数300名以上の大企業での導入実績も豊富です。
厳しい登録要件を突破した認定アドバイザーが様々なバックオフィス業務を代行してくれるため、業務効率化、コア業務への集中が実現できます。
料金
- 初期費用:要見積もり
- 月額料金:要見積もり
※価格情報は2023年1月時点のもの
Workcloud
特徴
Workcloudは、人事労務業務のアウトソーシングサービスです。
人事管理や勤怠管理、有給管理、給与計算など、幅広い業務のアウトソーシングが可能であり、業務の進捗はシステム上で管理することができます。
給与計算に必要なデータは自動収集してくれるため、手入力の手間がかかりません。
クラウドでのデータの一元管理を可能とし、就業時間や休暇申請、給与計算、マイナンバーの管理など、人事労務で煩雑化しやすい業務を効率化させる機能が揃っています。サポート体制も充実しているので、不明点はすぐに問い合わせることができます。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:要問い合わせ
※価格情報は2023年1月時点のもの
給与計算アウトソーシング選定のポイント
対応可能な範囲
給与計算アウトソーシングは、サービスによって対応可能な範囲が異なります。
基本的な給与計算はもちろんですが、賞与や税金の計算、給与明細の発行、さらには人事労務にも対応できるサービスを選べば大幅な業務効率化が可能となるでしょう。
また、対応可能と明記されていても、その業務領域の実績が浅い場合はミスが発生する場合もあるため、実績部分を事前に確認しておくことをおすすめします。
自社でどのような業務が煩雑化しているのか、費用対効果を想定した上でシミュレーションし、サービスを選定しましょう。
セキュリティ面
従業員の給与情報など、社外秘の情報を取り扱うため、セキュリティ面は軽視できません。
サービスによっては十分なセキュリティ体制が備わっていない場合があるため、プライバシーマークやISO認証といったセキュリティに関する取り組みがされているかを確認しておきましょう。
給与計算アウトソーシングを導入するメリット
生産性の向上
煩雑化していた給与計算業務を外部リソースへ委託することで、コア業務に集中する時間を捻出することができるのは大きなメリットです。
給与計算業務は、従業員数が増えるほどに毎月の負担が大きくなりますが、業務自体は売上には直結しません。
給与計算を外部へ委託して、コア業務に注力することで、生産性を向上して売り上げアップにつなげることが可能となります。
法改正に対応できる
年単位で改正される税制や社会保険に自社で対応するのは手間がかかります。
専門的な知識が必要となり、自社で使用しているプログラムへの反映などの作業も発生します。
これらに対応するには時間と手間がかかりますが、給与計算アウトソーシングを利用すれば、法改正にも迅速に対応してくれるため、法令違反のリスクも低いものとなります。
まとめ
給与計算アウトソーシングについて、基本的な概要やおすすめのサービスなどを紹介しました。
給与計算業務をアウトソーシングすることで、コア業務に集中して売り上げの向上などが実現できます。
利用するサービスによって対応可能な範囲が異なるため、本記事で紹介したおすすめのサービスも参考にしていただき、ぜひ自社にマッチしたアウトソーシングサービスを見つけてください。