稟議を行うために起案は欠かせないものです。
しかし、起案とはどのようなことを言うのか明確に説明するのは難しいのではないでしょうか。
この記事では、稟議と起案の意味の違いや、承認を得るためにどのように起案をしたら良いのかについて解説しています。
承認を得やすい起案をしたいと考えている方は、ぜひ、最後まで記事をご覧ください。
稟議における「起案」とは?
実行したいことに対して承認・決裁を得るために、目的や理由をまとめる行為を起案と言います。
目的や理由を書面にまとめたものは、「起案文書」と呼ばれます。
起案の目的は、簡単に言えば承認・決裁に関する事柄を記録として書面に残すことです。
記録に残すことで「言った」「言わない」などの記憶の違いをなくし、物事をスムーズに進められるようになります。
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稟議と起案の違いはある?
稟議と起案には次のような違いがあります。
・稟議…実行したい物事に対して、複数人の承認・決裁を得るための手続き
・起案…実行したいことに対して承認・決裁を得るために申請の目的や理由などを書面にまとめること
つまり、起案の後に稟議が実施されることになります。
一連の流れの中に起案と稟議があるため、起案と稟議を同じ意味に捉えているケースも多いですが、別のものであることを覚えておきましょう。
スムーズに稟議を通す起案のコツ
スムーズに稟議を通す起案のコツを紹介します。
起案の理由や目的を明確にする
スムーズに稟議を通すためには、なぜこの起案が必要なのか、理由や目的を明確にする必要があります。
まとまった文章で簡潔に、箇条書きなどを使用して見た目にもわかりやすく工夫すると、稟議の際に起案が通りやすくなります。
データは必要なもののみ記載する
起案の際には、元になるデータがあると上司にも伝わりやすくなりますが、不要なデータが入っていると混乱の元にもなりかねません。
起案の際には、必要なデータのみを使用するようにしましょう。
起案を通したくてデータを過剰に入れてしまうと、かえってわかりにくい文章になってしまいます。
起案書を作成した際には、余計なデータが入っていないか確認するようにしましょう。
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起案文書の作成例
起案文書の作成例を、購入の際の起案書を元に紹介します。
起案文書は、「稟議書」とほとんど意味は一緒です。
企業によっては「起案文書」と言ったり、「稟議書」と言ったりします。
令和○○年○○月○○日 起 案 書 ○○部 ○○○○ 下記の件につき、ご検討いただきたくお願い申し上げます。 記 1. 件 名:○○○○購入について 以上 |
起案書には、次の事柄を簡潔にわかりやすく記載しましょう。
- 件名
- 製品名
- 購入台数
- 価格
- 使用予定者
- 購入時期
- 購入の理由
- 参考資料・URL
今回紹介しているのは購入に関する起案書のため、契約や出張などで起案する際は、適切な内容に置き換えて使用するようにします。
起案のために参考にした資料やURLがある場合は、添付したり参考URLとして起案書に記載したりしましょう。
まとめ
起案と稟議は同じ意味と思われがちですが、明確な違いがあります。
・稟議…実行したい物事に対して、複数人の承認・決裁を得るための手続き
・起案…実行したいことに対して承認・決裁を得るために申請の目的や理由などを書面にまとめること
起案文書を作成するときには、ポイントを押さえて作成すると稟議が通りやすくなります。
わかりやすい起案文書を作成し、スムーズに稟議が通るようにしましょう。