コーチングとは?|必要な資格やスキル、ティーチングとの違い、ビジネスでのコーチング手法·事例について

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カウンセリングの世界で迷える方を導くことやビジネスにおける部下の育成法として注目されているコーチングをご存知でしょうか。
言葉くらいは聞いたことがある人も、はじめて聞くという方にもわかりやすく、コーチングについてご説明します。
部下のマネジメントに取り入れたいと考えていた方も、コーチングに必要な資格やスキル、ティーチングとの違い、メリット、デメリットを理解し、ビジネスでのコーチング手法·事例について学んでいきましょう。

コーチングとは?

コーチングというと、日本では野球やサッカーなどスポーツ競技を指導するコーチをイメージされるかもしれません。
日本でいうコーチを思い浮かべると、スパルタ教育をする熱心な指導者が思い浮かびます。
そのため、コーチングは相手を叱咤激励することや難しい課題や目標を与えて、ひたすら頑張らせるイメージを持たれがちです。
ですが、これをコーチングと勘違いしては危険です。
コーチングとは、一方的に指導したり、教え込んだり、限界に追い込むような指導法ではありません。
相手に問いかけて聞くことを中心に、相手に気付かせ、自発的なアクションにつなげて、相手の自己成長をサポートする手法です。
一方通行の指導ではなく、双方向なコミュニケーションが重要になります。
「○○をしなさい。」「○○しなければならない。」ではなく、「○○○になるにはどうしたらいいと思う?」と問いかけ、相手の考えやアイディアを引き出し、自ら実行させ、それに対してレビューやアドバイスを与えることで、成長をサポートする方法です。

コーチングのメリット·デメリットについて

一方的に指示をすることや教え込むのではなく、コーチングを行うことのメリットはどんな点にあるのでしょうか。

メリット

コーチングを行うメリットとしては以下が挙げられます。

  • 相手の考える力を育み、発想力や自発性、応用力などを高めていくことが可能に
  • それを自ら実行する積極性が発揮できるように
  • PDCAサイクルを回せるようになる
  • 相手の個性を活かし、可能性を引き出すことが可能

デメリット

コーチングを行うことのデメリットとしては以下が考えられます。

  • 1人でたくさんの部下をコーチング手法で育成するのが難しい
  • 短期で結果を求める場合は向いていない
  • コーチングする側にスキルや知識、経験が求められる

コーチングは、一人ひとりの個性や考え方を見極めながら、価値観などを認めて実行させ、フォローしていく必要があるので、一度に大量の人数にコーチングするのは困難です。

また、コーチングはまったくの新人や新卒育成には向いていない場合もあり、一通り業務をこなした入社半年以降や中堅社員などの育成に向いています。

コーチングに必要なスキル·資格、おすすめの本をご紹介

ここからはコーチングに必要なスキルや資格、おすすめの本などを紹介していきます。
コーチングに悩まれている方やこれからコーチングを身につけたいという方はぜひ参考にしてみてください。

コーチングに必要なスキルは?

では、コーチングを行うには、どのようなスキルが必要でしょうか。
必要なスキルとして基本となるものを列挙します。

  • 相手を観察するスキル
  • 高いコミュニケーション能力
  • 忍耐力
  • 相手を信頼してモチベーションを高めるスキル

まず、相手のことをしっかり観察できるスキルが必要です。
ただ問いかけをして答えを出させるのではなく、相手のことを理解し、問いかけの仕方や内容を工夫し、自ら考える力を引き出さなくてはなりません。
その様子を観察し、実行に移してどう工夫しているか、結果とどう向き合っているか、アドバイスをどう受け止め、次に活かしているかなど、常にしっかりと観察力を働かせましょう。
一方通行の指導とは異なり、相手の考えや行動を引き出し、必要に応じてレビューやアドバイスを与えるためにも、高いコミュニケーションスキルが必要です。
また、相手を待てること、辛抱強さや忍耐力も求められます。
自分の考えややり方を押し付けてしまう方や見ていられなくなり、すぐにアドバイスを与える人ややり方を教えてしまう人など、相手が自ら行うのを待っていられない性格では、コーチングに向きません。
そして、部下を理解して部下を信頼し、部下のモチベーションを高めるスキルも必要です。

コーチングをするうえでのおすすめの資格

次にコーチングスキルを学ぶことやコーチングスキルがあることを示すのにおすすめの資格をご紹介します。
世界基準でコーチングスキルが学べる、国際的なコーチング資格として代表的なのが、国際コーチング連盟(ICF)の認定資格です。
コーチの倫理規定とコア·コンピテンシーに基づき、専門的なカリキュラムをこなし、一定の基準を満たして、コーチに必要とされる知識や能力を備えていると認められた方に付与されます。
国内資格としては、生涯学習開発財団の認定コーチ資格が有名です。
半年から1年ほどかけてカリキュラムを受講し、生涯学習開発財団の認定コーチ資格を取得できます。
上級資格として認定プロフェッショナルコーチ資格認定マスターコーチ資格があり、キャリアアップが可能です。

コーチングを学ぶためにおすすめの本

独学で学びたい方や初心者におすすめのコーチングを学ぶうえでおすすめの本をご紹介します。

この1冊ですべてわかる コーチングの基本

まず1冊目は、「この1冊ですべてわかる コーチングの基本」(著者:コーチ·エィ、出版社:日本実業出版社)です。
コーチングとは何かを体系的に理解でき、コーチングの基本を習得できます。
ビジネスの世界でコーチングを実際に行っているコーチが経験したエピソードを紹介しながら、コーチングとは何かに始まり、原則論やプロセス、スキルについて解説してくれるので、はじめての方でもイメージが持ちやすくわかりやすいです。

3分間コーチ ひとりでも部下がいる人のための世界一シンプルなマネジメント術

もう1冊は、「3分間コーチ ひとりでも部下がいる人のための世界一シンプルなマネジメント術」(著者:伊藤 守、出版社:ディスカヴァー·トゥエンティワン)です。
日本企業に多い忙しくて時間がない上司でも、わずか3分で始められ、続けやすいコーチング法として「3分間コーチ」を提案しています。
1回3分と短時間でも的を絞った効果的な会話を、毎日タイミング良く重ねていくことで、部下を育て、成果をあげられるといった話が、わかりやすく詰め込まれています。

よく間違われる?コーチングとティーチングの違い

日本ではコーチングのことをティーチングと勘違いしている方が多いのではないでしょうか。
ティーチングとは学校の授業などで先生が一方的に授業をする方法やスポーツチームでやり方を教え込むような指導法です。
これに対して、コーチングは教えることや最初からアドバイスするようなやり方はしません。
問いかけて聞く対話が、コーチングのポイントです。
教え込むのではなく、問いかけられたことで自ら考え、相手が気付いて、どう行動すべきかを導き出す手法です。
ティーチングは一度に多くの人に同じ内容を学ばせたいときやすぐに教え込みたいときなどに役立ちます。
特に個性を重んじる必要がないルールや法令などを教えるセミナーや新人や新卒に業務の基本を習得させるための講習やOJTなどでは有効です。

ビジネスシーンでコーチングを使った手法や事例

ビジネスシーンでコーチングが適した場面は、個々人がキャリアビジョンを考えるときや一人ひとりに目標を設定して成長をさせたいときです。
たとえば、社外コンペにおける重要なプレゼンを任された部下がいるとします。
困った部下が、コンペで数々の成功を収めてきた上司に、どんなプレゼンをしたら良いか相談に来たとき、どう対応すれば良いでしょうか。
「私ならこうする。」「○○したほうがいい。」とアドバイスするのは、ティーチングのやり方です。
これに対してコーチングでは、「どのようなプレゼンにしたいのか?」「プレゼンを成功させるポイントは何だと考えるか?」「一番伝えたいことは何か?」などを問いかけます。
それに対して部下が自ら答えを出し、自らの考えでプレゼンへと結びつけていくのをサポートすることがコーチングです。

正しいコーチングの意味を理解して人材育成を

コーチングとは何かに始まり、メリットやデメリット、必要な資格やスキル、独学にもおすすめの本をご紹介してきました。
ティーチングとの違いやビジネスでのコーチング手法·事例もご紹介しましたので、人材育成へと活かしていきましょう。

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    執筆者  STRATE編集部