近年、企業が苦慮している問題の一つに、退職者によるID不正利用が挙げられます。この問題の原因は、管理者の責任のみではなく、複雑なシステム環境も一因となっています。ID削除の漏れは、個別の管理の問題にとどまらず、システム全体を整理することが必要です。
しかしながら、過度に厳密な管理システムも、場合によっては課題を引き起こすことがあります。難しいパスワード設定に対応するために、従業員だけでなく情報システム担当者までもが煩わされ、生産性に影響を与えることがあります。
ID管理問題は、管理の漏れや厳格なシステム管理の問題だけでは解決しない課題です。統合ID管理システムがこの問題を解決することができます。本記事では、統合ID管理システムの選び方や、おすすめのID管理システムを紹介します。
おすすめのID管理システム
類似サービス: iDoperation
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iDoperationとは、NTTテクノクロス株式会社が提供している特権ID管理のためのソリューションです。 Administratorやrootといった特権IDの管理において発生しがちな課題が、これ1つで解決できることから、幅広い業界の企業に導入されています。
特権ID管理に必要な機能をオールインワンで提供
iDoperationは、特権ID管理に求められる3つの運用「特権IDの管理」、「特権IDの利用」、「特権IDの点検」をすべて実現し、求められる監査レベルに応じた基本機能を1つのパッケージで提供することができます。
監査対応実績100%
iDoperationは、これまでに様々なクライアントの監査事例をもとに、製品改善を続けており、監査対応実績は、100%(2012年からの当社実績)を実現しています。 豊富な監査レポートだけでなく、「監査人向け説明マニュアル」を用意しているため、導入企業が効率的に監査対応ができるようにサポートすることが可能です。
パスワードやID管理とは?
ここではパスワードやID管理について詳しく解説していきます。
ユーザー情報やID/PWの管理
ユーザID管理とは、システムやサービスを利用するユーザのIDとパスワードを適切に管理することを指します。特に、企業においては、その主な目的がセキュリティ対策やITガバナンスの向上、コンプライアンスの遵守などです。
増え続けるパスワードの適切な管理が課題
クラウドサービスが増加している現代において、低コストで業務効率化を図れるツールが増加し、その機能に魅力を感じる人々が増えつつあります。しかしながら、その利用に際して問題とされるのが、増加し続けるIDとパスワードの管理の面です。
セキュリティ面を考慮する際には、それぞれ異なったIDとパスワードを設定することが求められますが、実際にはそれが手間となり、使い回しをすることが少なくありません。しかしながら、パスワードを使い回すことが、セキュリティリスクを高めてしまうことも事実です。
たとえば、A、B、C、D、Eの5つのクラウドサービスを利用している場合、Aのパスワードが流出すると、B~Eのサービスにおいても不正ログインを招くおそれがあるため、注意が必要です。もちろん、セキュリティリスクを懸念して異なるIDとパスワードをすべてのサービスに設定することもできますが、そうすることで、どれがどのパスワードなのかわからなくなったり、ログインに手間がかかってしまうというデメリットもあります。
情報漏えいのリスクを下げる
近年、インターネット上で提供されるサービスの利用者数は増え続けており、ショッピングサイトやSNSなどで利用するためにアカウントが必要になる場合が増えてきています。しかし、このようなサービスで同一のパスワードを使いまわすことが多いです。
しかし、同じパスワードを使いまわすことには危険が潜んでいます。もしパスワードが盗まれてしまった場合、他のサービスでも同じパスワードが使われている場合、そのサービスの情報が漏洩する危険があるため、パスワードを使い回すことは避けるべきです。
おすすめのID管理サービス
パスワード管理に使えるID管理システムの選び方
ここではパスワード管理に使えるID管理システムの選び方について解説していきます。
パスワード管理の方法や管理のしやすさ
現在、パスワード管理には様々なシステムが利用されています。それぞれのシステムは、ユーザーがパスワードを入力する手間を減らす為に、コピー&ペースト機能やパスワードが強固か診断してくれる機能を備えています。
また、パスワード生成機能を備えたシステムもあり、大文字や記号を含んだ、より強固なパスワードを作成することができます。このようなシステムは、新しいサービスを登録する際や、定期的にパスワードを変更するときに特に便利です。
また、そのようなシステムを利用することで、ハッキングから自分の情報を保護するといったセキュリティ上の利点があります。
価格
現代において、様々なアプリケーションが販売されています。しかし、残念ながら、ほとんどのシステムは有料であり、購入前に使用感を確認するためのトライアル期間が設定されています。このような条件は、利用者にとっては迷うことなく利用を始めることができるようになっていますが、一方で、適切なプランの選択が重要であると考えられます。
現代では、それぞれのシステムにおいて、個人向けプラン、ファミリー向けプラン、企業向けプランなどのサービスが提供されています。そのため、各サービスが提供するプランをよくチェックし、自分に合ったものを選択することが重要です。
セキュリティ対策
まとめて管理する際には、セキュリティ性能に優れたシステムを選ぶことが大切です。政府や軍隊が使用しているような強固な暗号化技術を採用するシステムは多数あり、これらを使用すれば安心して情報を管理できます。
特に、クレジットカードや銀行口座の情報を管理する際には、指紋や顔認証、2段階認証コードを採用したシステムを使用するとより高いセキュリティを確保できます。さらに、オフライン機能があるシステムもおすすめです。
オフライン機能を利用することにより、ネットを経由しないためハッキング等のリスクを軽減できます。
パスワード管理におすすめのID管理システム
ここからはパスワード管理におすすめの管理システムについて紹介していきます。
①GMOトラスト・ログイン
GMOトラスト・ログイン(旧:SKUID)は、GMOが運営する日本で最も選ばれているセキュリティ対策システムです。そのため、多数の企業や個人が利用しています。本システムは、社内システムのサービスを統合し、シングルサインオンを実現することで、パスワード入力に要する手間を大幅に省略することができます。
この機能によって、作業効率を向上させることができます。 GMOトラスト・ログインは、20年以上にわたってインターネット上での情報セキュリティを支援してきたSSL認証局であり、その実績は高く評価されています。
同社の技術力は、情報の保護において業界内でも最高水準と言われております。この拠点として、安心して利用することができます。最も重要な懸念であるシングルサインオンの動作率については、過去12ヶ月間において100%の安定性を誇るシステムが実装されております。
さらに、GMOトラスト・ログインには、5,500種類以上のテンプレートがあり、対応していないシステムも管理画面から登録可能です。
このため、多数のシステムを利用している企業にとっては非常に便利です。
②1Password
世界的企業からスモールビジネスまで、50,000社以上が導入している統合ID管理システム、1Password(ワンパスワード)は、マルチデバイスに対応し、マスターパスワードを1つだけ使用することで、多様なアプリケーションへのアクセスが容易となる便利なツールです。
特に、ウェブサイトへのアクセス履歴やデータ保管庫の内容が一切追跡されない点が特徴的です。
1Passwordは、マーケティング目的や第三者への販売、共有を一切行わず、自社のプライバシーを重視しています。従って、信頼性の高いプライバシー保護が提供され、ユーザーの情報が保護されることが保障されます。
また、管理コンソールでチームメンバーのアクセス権限を簡単に管理できるほか、Watchtowerという監視機能で情報漏えいのリスクを常にマネジメントできます。チームプランとビジネスプランには、30日間の無料トライアル期間があります。導入前に試してみることができるため、導入の検討をしている企業やチームにはぴったりです。
③LastPass
米国のLogMeIn社が提供する、最も人気のある統合ID管理システムの一つであるLastPass(ラストパス)は、シンプルで親しみやすい操作性により、幅広いユーザーから支持を集めています。名前の通り、全てのパスワードを一元管理することが可能であり、フリープランが存在し、1ユーザーなら無料で利用できるのが大きな特長です。
無料版でも、マスターパスワード1つで複数のデバイスに対応でき、同期化機能と暗号化などの基本的な機能が付属しています。そのため、ユーザーは安心して利用できます。また、セキュリティ面や管理面の機能を必要とする場合には、弊社の有料版を強く推奨致します。
ラストパスの有料版では、多要素認証や1GBのデータ保管庫など、非常に堅牢なセキュリティ機能が備わっており、管理担当者が使用できる管理コンソールもご利用いただけます。更に、個人用から大企業用まで様々なプランが用意されており、すべてのプランに無料お試し期間が30日間設定されているため、使用感を十分試すことができます。
パスワードはIDで管理しよう
ID管理を導入することで、管理業務の効率化や利便性向上はもちろん、一歩進んだセキュリティ対策にも繋がります。今回ご紹介したID管理システムを参考に、ぜひ導入を検討してみてください。