離れた場所の測量などに利用でき、利便性が高いことから林業や農業、物流といった幅広い業界での導入ケースが増えている産業用ドローン。
自社でも、導入を検討しているという方は多いのではないでしょうか。
本記事では、産業ドローンについて解説しますので、導入の参考にしてください。
産業用ドローンとは
産業用ドローンとは、林業や農業、物流などの幅広いシーンで活用されているドローンのことを指します。
これまで人の手で行ってきた業務をドローンに任せることができるだけでなく、高所などの危険な場所でもドローンを飛ばして測量などができるようになるため、産業用ドローンを取り入れる業界が増えています。
ドローンには、トイドローン・空撮ドローンなど様々な種類がありますが、産業用ドローンはこれらのドローンよりも高額なものが多い傾向にあり、保険への加入にもコストがかかります。
ドローンを購入する以外にレンタルを利用することもできます。
産業用ドローンの価格
産業用ドローンの価格は、50万円〜300万円以上するものもあり、性能によって価格に差がでます。
一般向けのトイドローンの価格は5,000円程度で購入できるものがあることを考えると、如何に産業用ドローンが高価なものかがわかるでしょう。
測量や農薬散布など、トイドローンにはない特殊な機材を搭載している産業用ドローンは、高額になりやすいため、購入時には保険の加入が必須となります。
おすすめの産業用ドローン
Mavic 2 Enterprise Advanced
特徴
Mavic 2 Enterprise Advancedは、高性能なデュアルカメラを搭載したコンパクトドローンです。
軽量型のドローンや、プロ向けの空撮ドローンを提供しており、産業用ドローンの取り扱いもあります。
10種類以上の高性能カメラドローンを提供しており、いずれも軽量でコンパクトな点が特徴的です。
料金
- ドローン価格:753,000円(税込)〜
※価格情報は2023年5月時点のもの
測量・観測用ドローンQC730
特徴
測量・観測用ドローンQC730は、GPSを活用した自動飛行機能を搭載したドローンです。
軽量のため、持ち運びがしやすく、オプションで自動プログラムPCや撮影用デジタルカメラなどが付いています。
三次元地形モデルの作成に適しており、太陽光パネルなどのカスタマイズをすることもできます。
料金
- ドローン価格:要問い合わせ
※価格情報は2023年5月時点のもの
AEROBO
特徴
AEROBOは、上空から撮影した写真で測量や点検が可能なドローンです。
初心者でも操作がしやすく、エントリーモデルとして導入されるケースもあります。
高速シャッターが搭載されており、高画質な撮影が可能です。
画像の歪みを抑えるシャッター機能を搭載、いつでも安定した撮影を実現します。
料金
- ドローン販売価格:160万円〜
- レンタル料金:20万円〜
※価格情報は2023年5月時点のもの
PRODRONE PD-FG1
特徴
PRODRONE から販売されている「PD-FG1」は、産業用のドローンとして幅広いシーンで活用されています。
軽量で小型のドローンなため、工場内やトンネル内の監視、点検作業など様々なに活用することが可能です。
最大で4キロまで積載することができ、安定した飛行性能で最大20分間の飛行を可能としています。
料金
- ドローン価格:要問い合わせ
※価格情報は2023年5月時点のもの
SKYROBOT AGRAS MG-1
特徴
SKYROBOT AGRAS MG-1は、株式会社スカイロボットが販売している産業用ドローンです。
農薬散布用ドローンとして幅広い現場に導入されており、液体の農薬だけでなく、肥料・除草剤などを高精度かつ適正な割合で散布することができます。
最大で10キロの液体を積載することが可能で、飛行中の安定性を高めるレーダー認識システムなどを搭載しています。
料金
- ドローン価格:75万円程度
※価格情報は2023年5月時点のもの
産業用ドローン選定のポイント
利用シーンを想定する
産業用ドローンは、林業や農業、物流、点検など幅広いシーンで活用されています。
活用シーンや目的ごとに求められる機能も異なるため、まずはどの分野で産業ドローンを利用したいかを明確にしましょう。
例えば、農薬の散布にドローンを活用したい場合は、液体を積載することができるドローン、均等に散布することができる機能を搭載したドローンを選ぶことをおすすめします。
機能性・安全性を確認
一般的な個人でも利用できるドローンと比べて、産業用ドローンは、機能が充実しているため、販売価格・レンタル価格も高額になる傾向にあります。
コストがかかるからといって、低価格のドローンを導入すると、性能に乏しく、安定した運用ができない可能性があるため、ある程度は予算をかけて選定するようにしましょう。
産業用ドローンを導入するメリット
体力面の負担を軽減できる
例えば、農業用のドローンで農薬散布を行う場合、ドローンを活用することで、10aを1分程度で散布することができます。
これまでは、人の手で時間をかけて行っていた作業が大幅に短縮されることで、業務効率化につながるだけでなく、年配の農家の方の体力面の負担を削減することが可能となります。
危険な場所でも作業ができるようになる
ダム点検や鉄道施設点検など、インフラの維持管理向けのドローンは、人が立ち入ることが難しい場所で作業を行うことができます。
設備が老朽化していないか、高所の設備点検などにドローンを活用することができ、高画質なカメラ機能が搭載されているドローンであれば、細部にわたるチェックが可能となります。
事故や怪我のリスクがある場所で人が作業しなければいけない危険性を排除し、安全を確保できるだけでなく、人件費の削減にもつながる点は大きなメリットと言えます。
サービス提供領域が広がる
例えば、物流向けのドローンを活用することで、これまでは配達することが難しかった地域にも輸送することが可能となります。
積載量に限りがあるなどの課題は残りますが、今後、市場の拡大に伴い、より高性能なドローンが登場する可能性も十分にあり、大手企業の一部では、早くもドローンを活用した配送サービスを打ち出している企業もあります。
産業用ドローンを活用しよう
産業用ドローンについて解説しました。
幅広いシーンで利用できる産業用ドローンは、業務効率化や人件費の削減など、様々なメリットがあるため、積極的に活用したいものです。
導入にはある程度の費用がかかるため、まずは利用用途を明確にし、レンタルも含めて比較検討すると良いでしょう。