KPIとは?ビジネスにおける意味とKGIとの違い|設定の方法·コツ

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昭和はすでに遠く、さらに平成も過ぎ去って久しい今日、あらゆるものが変革を求められています。
それはビジネスとて例外ではなく、猪突猛進に突っ走っていくスタイルはもはや通用しません。
あらゆるものの速度が高まっている現在、行き当たりばったりで事を進めていくのでなく、データをもとにしてしっかりと指標を打ち立てることがなによりも重要です。
今回はビジネスにおける指標として注目を集めているKPIについて、それはどのようなものであるか、似たような指標との違いは何か、そしてどのように設定すれば良いかなどについて解説していきます。

KPIとは?ビジネスにおけるKPIの意味を理解しよう

売上高や契約数など具体的内容は異なりますが、どの組織であっても達成すべき目標が設定されています。
加えて、その目標を達成するうえで行うことがありますが、その行動がどれほど達成されているかを表した指標がKPIです。
ちなみに、KPIとはKey performance Indicatorの略であり、和訳すると「重要業績評価指標」という意味になります。
たとえばECサイトの場合、達成すべき目標は「サイトでの売上を20%アップさせる」といったものになるでしょう。
ECサイトの売上を増やす方法は「アクセス数を増やす」「アクセス者の離脱率を減らす」「アクセス者一人あたりの購入金額を増やす」などが挙げられます。
その各々の方法に対して「アクセス数を10万から15万にする」「離脱率を60%から40%にする」「一人あたりの購入金額を2,000円から3,000円にする」などのように、具体的な指標を設けたのがKPIとなります。
つまりKPIとは最終的な目標を達成するためのプロセスを計量的に評価するための指標です。

目標管理についてはこちらの記事も参考にしてください。

OKRとは?メリットやサンプル、KPI·MBOとの違いについて解説

KGIとは?KPIとの意味の違いについて

KPIと並んでよく使用される指標がKGIです。
KGIはKey Goal Indicatorの略であり、「重要目標達成指標」を意味します。
KPIが目標を達成するためのプロセスに注目した指標であったのに対し、KGIは最終目標そのものの達成度合いを表しています。
また、ただの到達地点ではなく、そこへ至るまでの期限も設定されていることがKGIの特徴です。
つまりKGIとは「期限を設けた目標の達成度合いを評価する指標」であり、KPIを満たしていくことによってKGIの達成を目指していきます。
KGIに対するKPIは必ずしも1つではなく、複数のKPIがKGIに関連付けられることが多いです。
最上位のKGIに対しいくつかのKPIが下位に連なる図式を作れ、それが数学における樹形図のように見えることから、「KPIツリー」といった名称でKGIとKPIの関係性が説明されることがあります。
KGIと同様に、KFSもKPIとセットで使われやすい言葉です。
KFSはKey Factor for Successの略であり、「重要性好要因」を意味します。
つまりKFSとは成功の鍵となる要素であり、たとえば技術革新や顧客ニーズの変化がこれにあたります。
KGI最終目標を達成するためにはKFS成功要因を獲得することが重要です。
そのKSFを得るため施策がどれほど達成されているかの指標がKPIになります。
なお、KSFやCSFという言葉を使われることもあり、それぞれKey Success FactorとCritical Success Factorの略ですが、いずれもKFSと同じ意味です。

正しいKPIの設定方法·手順と設定のコツ

KPIはただ闇雲に設定してもKGIの達成には結びつかず、確固とした根拠のもとで具体的に打ち出さなくてはなりません。
そのため、KPIの設定時にはよくSMARTと呼ばれるモデルが活用されます。
SMARTとはSpecific(明確性)Measurable(計量性)Achievable(現実可能性)Relevant(関連性)Timely(適時性)の頭文字であり、これらを満たしているかどうかでKPIの有効性が大きく変わります。
たとえば、KPIは明確である必要があり、「とにかく頑張る」「お客様に笑ってもらう」などのように解釈が人によって異なりかねない内容だとメンバー間で認識の齟齬が発生してしまうのです。
また、KPIは実現できるものでなくてはならず、「3日間の間で売上を500%アップさせる」といった無理難題を設定してもまず達成できず、妥当性を感じられない数値を前にしてメンバーの士気も下がってしまいます。
SMARTのなかでもとくに忘れられがちなのがTimely適時性です。
内容が明確であり実現の可能性もある、またKGIとの関連性も強いKPIを設定しても、それを、1ヶ月を目標にして達成を目指すのか、それとも半年なのか、あるいは10年や20年といった長期的なものなのかによってアプローチの仕方が変わります。
SMARTの5条件が満たされていないと逆SMARTに陥り、KPIそしてKGI達成に支障が出てしまうので、重々注意しましょう。

目標管理についてはこちらの記事でも紹介しています。

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他社はどう設定してるのか?KPIの設定事例

業界や部門が変われば利益を得るための構造が変わり、設定すべきKPIやKFSの内容も変化しますが、KGIを達成するためにKPIやKFSを打ち立てるというプロセス自体はどこも同じです。
たとえば飲食店の場合、KGIは売上のアップでしょう。
「居酒屋の年間利益を前年度比で30%アップさせる」というKGIを設定したとき、重要となるのがリピーターの数と注文の数になります。
つまりこれら2つの数値を増加させることがKGI達成の要因となるので、KPIは「リピーターの数をこれまでの2倍にする」「1回の来店あたりの注文回数を30%アップさせる」などになります。
このKPIを達成するための要因がKSFであり、「ポイントカードを作る」「注文時にじゃんけんを行い、買った客にはサービスする」などが挙げられるでしょう。
KPIやKSFは同業他社の動向を踏まえて設定する必要があります。
たとえば、紙おむつは国内には現在数多くの有料大手メーカーがあり、消費者はクオリティーの良いものを比較的安価で購入することが可能です。
そもそもとして紙おむつ自体が消耗品であり、1回の排便で捨ててしまうものにコストをかける方は少ないため、たとえば「収益増加」というKGIを達成するために「高級商品の開発と販促」というKPIを設けたとしても成功は難しいでしょう。
紙おむつ業界にて利益をあげるためには必然的に安価路線で進める必要が出てきます。
安価路線を推し進める場合、求められるのは製造コストの削減です。
それを成すためのKPIは「大規模工場の設立」「原材料費のカット」などになるでしょう。

KPIを設定する意義

KPIやKGIを設定するのは、それを成すことによって目標を達成しやすくなるからです。
たとえば、どこかへ向かうとしたとき、その向かうべき場所が定まっていなければ歩き出すこともできません。
また、行き先はわかっていたとしてもその道中が霧に包まれていたら到達は困難でしょう。
加えて、行くべき場所とその道筋がわかっていたとしても、自分が果たして現在どの位置にいるのか、富士山であれば何合目にいるのかが判断がつかなければ具体的な行動指針は打ち出せません。
不明瞭な箇所をなくし、最短ルートにて目標地点まで辿り着けるようにするために、KPIやKGIそしてKFSの設定が求められるのです。
また、計測可能な指標ができれば組織やメンバーの士気も上がります。
人は目標や方法が曖昧だと力が出せず、一方で行うべきことがはっきりしていると実力を十分に発揮できるものです。

KPIマネジメントとは?そのメリットとは?

ビジネスの場において、KPIを活用しての進歩管理を行うことを「KPIマネジメント」と呼びます。
KPIマネジメントは基本的に、まずKPIを設定しそれに基づいて業務を遂行、そして定期的に成果を測定し、設定したKPIに不都合がないかを検証し都度改善、の繰り返しです。
つまりPlan、Do、Check、ActionからなるPDCAサイクルが、KPIマネジメントにおいても求められるということです。
KPIマネジメントでは具体的な数字をもって指標を設置したり修正を施したりするので、適切になせれば円滑な行動に結びつけられます。

企業の成長にはKPIが不可欠

IT化やグローバル化により、社会はかつてないほどに目まぐるしく変化するようになりました。
そういった世界において成果につながらない行動はただ無駄になるだけでなく、それが命取りにもなりかねません。
だからこそ有効なKPIを設定し効率的に行動していけるかどうかが今日のビジネスでは強く求められます。
今回の記事を参考にしつつ、ぜひKPIマネジメントを達成してください。

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執筆者  STRATE編集部