【マーケター必見】マーケティングにおけるSWOT分析とは?やり方や事例、分析に便利なテンプレートについて

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SWOT分析はマーケティングで利用されるフレームワークの一つです。
企業の事業戦略などでも長く使われてきた歴史があり、中には今更という感覚を持つマーケターもいるでしょう。
ただし、このシンプルなフレームワークを本当に有効活用できているかには疑問が残ります。
ここではマーケティング戦略立案において、本当に意義のあるSWOT分析のあり方と実施方法について、改めて詳しく解説します。

SWOT分析とは?意味と読み方も合わせて解説

SWOTはそのまま「スウォット」と読みます。
意味はフレームワークで活用するキーワードの頭文字を取って並べたもので、それぞれは以下の単語が元になっています。

  • S=Strength 強み
  • W=Weakness 弱み
  • O=Opportunity 機会
  • T=Threat 脅威

企業活動において、StrengthとWeaknessはとても理解しやすい単語でしょう。
自社にとって何が強みで何が弱みかを知ったうえで戦略を立てることは、目的を達成するのに非常に有効な手段です。
一方で、OpportunityとThreatは、すぐに事業に結び付けては考えにくい単語です。
ここで意味する「機会」とは、目標を達成するためにプラスに働く外部特質を意味します。
そして「脅威」はその逆で、障害となる外部特質を指します。
これらを踏まえて、フレームワークとしてのSWOTを整理してみましょう。

「S」と「W」は内部要因

SWOTの前半、SとWは企業内部の特質を表します。
目標を達成しようとしたときに、プラスとなる特質と障害となる特質を意味し、いずれも自社に内在する要因を指します。
分析を開始するとあらゆる事項がリストアップされますが、仕分けにあたって内部要因に含めるものは「自社でコントロールが可能なもの」です。
客観的に判断し、自社の管理下におけるものはこちらに分類します。

「O」と「T」は外部要因

SWOTの後半、OとWは企業を取り巻く外部の特質を表します。
外部、つまり自社以外の存在や環境すべてが該当し、こちらも目標を達成しようとしたときにプラスになるものと障害になるもので分かれます。
外部要因は自社でコントロールできるものではありません。
ただし、「外部」と一言で言っても、かなり広範囲にわたることにはすぐ気付くでしょう。
そのため、外部要因は別途詳細な分析を要し、「外部環境分析」が行われるのが一般的です。
外部環境はマクロ環境要因とミクロ環境要因とに分かれ、それぞれ以下のようなものが主要素とされます。

  • マクロ環境要因:経済的要因、技術的要因、政治的要因、法律や社会/文化的要因など
  • ミクロ環境要因:顧客、競合、流通、供給業者など

こうした自社を取り巻くあらゆる要素を常に把握し、変化に対応するために機会と脅威を分析する必要があります。

SWOT分析の事例をご紹介

SWOT分析は非常に歴史が長く、マーケティングにおいては最初に実施されやすいフレームワークと言えます。
SWOT分析を行うとどのようなことがわかるのか、具体的に理解するためには事例を参考にするのが一番の近道でしょう。
ここではいくつかの大手企業を例に、SWOT分析の事例を紹介します。

オリエンタルランド

アメリカ ウォルトディズニーカンパニーとライセンス契約を締結し、東京ディズニーランドや東京ディズニーシーなど東京ディズニーリゾートを運営する企業を統括する持株会社です。
ここではテーマパーク事業に絞って実施してみましょう。

S

  • 最大級の入場者数を誇る
  • 自己資本比率が高い
  • 都心世界に誇るブランド力近くに広大な土地を所有
  • 世界に誇るブランド力

W

  • 中期的には入場者数増加を見込みにくい
  • 湾岸沿いのため災害時のリスクがある
  • 入場料の値上が続いている
  • 従業員不足

O

  • 長期的には海外からの観光客の増加が見込める
  • ディズニーの新作に伴う新アトラクションへの期待がある

T

  • 少子化による国内市場の縮小
  • 景気低迷による支出の縮小

セブン&アイホールディングス

コンビニエンスストアや総合スーパー、レストランや銀行など幅広い業態を擁する総合流通グループです。
ここではコンビニエンスストア事業に絞って実施してみましょう。

S

  • 業界シェアトップの店舗数
  • オリジナルブランドを展開

W

  • 事業の成長率が低迷
  • 営業利益率が低迷

O

  • アジア地域で発展の兆し
  • 自治体と地域活性化包括連携協定を締結

T

  • 収入低迷による国内消費行動の縮小
  • 生活必需品の市場価格低下

SWOT分析のやり方を詳しく解説

それではSWOT分析のやり方を解説します。
まず目的を明確にすることが必要ですので、できるだけ事業を絞って進めましょう。
あらかじめフォーマットを用意しておくとスムーズです。
縦2マス、横2マスで4つのボックスを書き、行の上から「Opportunity 機会」と「Threat 脅威」、列の左から「Strength 強み」と「Weakness 弱み」のタイトルを付けてください。
これで準備はOKです。

ステップ1:外部要因から洗い出す

SWOT分析なのでSからと考えがちですが、実は外部要因の調査から行うのが正解です。
理由は、SとWは市場トレンドにマッチしているか否かで判断しなければ意味がないからです。
先に自社を取り巻く環境がどうなっているかを正確に把握し、市場の動向を知ることが重要となります。
政治や社会の動き、法律の改正の有無、技術革新の有無などを調べ、顧客の動きと競合の動きを調査しましょう。
別の手法として3C(Customer, Competitor, Company)というフレームワークやPEST分析(Politics,Economy,Society,Technology)というフレームワークも活用できます。

ステップ2:内部要因を分析する

SWOT分析のOとTがリストアップされたら、それを踏まえたうえで自社のSとWを分析します。
ただし、ここで重要なのは主観で決めてしまわないことです。
注目する項目は、社会的な認知度やブランド力、技術力や品質、価格、インフラなどのほか、事業に用する土地や資源などもチェックしましょう。
主観にならず広い視点で分析するためには、さまざまな立場の人が参加して議論するのが理想です。
たとえば経営層だけでなく、営業やエンジニアなど最適なメンバーを選ぶことも重要です。

ステップ3:クロスSWOT分析をする

SWOTそれぞれのマスが埋まったら、いよいよクロスSWOT分析を実施します。
クロスSWOT分析はその名の通りかけ合わせる分析で、戦略を立てる手法です。
マスに入っているのは状況、事実であり、そこから戦略を導き出すのが真の目的となります。
それぞれのかけ合わせで見えてくる内容は以下の通りです。

Strength 強み×Opportunity 機会
自社の強みで機会を活かす手法

Strength 強み×Threat 脅威
自社の強みで脅威の影響を避ける手法、もしくは逆風を機会に転じる手法

Weakness 弱み×Opportunity 機会
自社の弱みを補強し機会を活かす手法

Weakness 弱み×Threat 脅威
自社の弱みを理解し脅威の影響を避ける手法、もしくは最小限に抑える手法

SWOT分析を行うメリットと分析する際のポイント|テンプレートを使って効率化

前述したクロスSWOT分析を見るとわかるように、SWOT分析では分析対象の良い面だけでなく、ネガティブな面を洗い出すことも可能となります。
実は自社の弱みと脅威を認識し、正しく向き合うことで改善すべき点を見出したり、リスクを避け、来るべき困難に対抗する手段を整えたりできることがSWOT分析を行うメリットです。
いずれの企業も業績を伸ばすことには必死で目を向けますが、一方で、改善すべき点を見失ったり、社会情勢が読めず取り残されたりしがちです。
SWOT分析では外部要因を理解し、そこから自社の置かれている環境を客観的に見ることができるのが、実は最大のメリットと言えます。
テンプレートはエクセルでも簡単に作成できますし、Web上にも無料テンプレートが掲載されていますので、そちらを利用するのがおすすめです。

SWOT分析をする際の注意点

SWOT分析は、自社の強みは最大限に活かし、弱みは克服してチャンスにつなげるために実施するものです。
ただし、その「強み」「弱み」は主観であっては意味がありません。
企業である以上、すべての結果は市場環境に左右されるものです。
マーケティングの視点から外れずに分析を行うためには、まず外部に目を向けるところから始めること、内部の弱みの面にもしっかり向き合うことがポイントです。
特に「Weakness 弱み×Threat 脅威」の項目は、企業にとって非常に重要な注意点となります。
経営者にとってはできれば見たくない項目ですが、それこそしっかり向き合い、脅威を取り除く戦略の準備が必要です。

注意点を意識してSWOT分析を行おう

SWOT分析はシンプルで歴史も長く、多くの企業が実践してきたマーケティング戦略のフレームワークです。
ただし、本当に効果のあるSWOT分析を実施するためには、正しく市場環境を調査し、自社の実情を洗い出すことが重要です。
単純に強みと弱みに区分けしても、事業活動のすべてを網羅することはできません。
市場のトレンドと照らして別の視点から見ることで、弱みもチャンスにつなげることが可能となりますので、ぜひ正しいSWOT分析で活路を見出してください。

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    執筆者  STRATE編集部

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