RPAはどんな業界で導入されている?
RPAが得意としているのは、繰り返しの業務は単純な作業をロボットによって自動化することです。
キーボード、マウスを使っての入力作業やWebサイトの更新チェック、ネット経由の情報収集などの作業はRPAによって効率化することができるでしょう。
幅広い業界でRPAは導入されており、「製造」「金融」「IT・通信」「放送」「不動産」「自治体」などで導入実績があります。
RPAの導入事例
金融業界での導入事例
銀行業界大手の三井住友銀行では、日本IBM社が提供しているRPAを導入しました。
紙帳票のデータ化に300万時間程度かかっていた業務を自動化することで、1,500人分の余力を生み出したいと考えていました。
三井住友フィナンシャルグループ全体でRPAを用いた取り組みを行っており、重複している作業を集約しRPAに代替することを狙いとしています。
グループ全体でのRPA導入プロジェクトは2016年からスタート、翌年には本店8店舗、13業務においてRPAが用いられ、オペレーションの自動化にRPAが貢献していることがわかります。
IT業界での導入事例
あるIT企業では、作業に必要なタスク項目が非常に多く、人の手では3人がかりでも7日以上かかっている状態でした。
ITツールによる効率化はコスト面で難しいため、万一の事態も含めて予算内で解決できる手段としてRPAを導入しました。
RPAによってオンライン上の自社製品に関する情報の取得を自動化したことで、各ECサイトの価格とポイント、送料などについてリアルタイムでの表示を可能としました。
これによって効果的な戦略が立てられるようになり、ユーザビリティの向上によって既存サイトからECサイトへのトラフィック上昇を実現しています。
製造業での導入事例
味噌で有名なマルコメ株式会社では、各卸売企業のPOSデータ収集を行う業務がありました。
この業務はルーティンではあるものの、細かい設定が必要かつ正確さも求められるものであったため、単純作業でありながら孵化が高い作業でした。
RPA導入前の業務では、卸先企業ごとに存在するPOSデータダウンロードサイトへアクセス、条件を設定、データの取得というフローが発生しており、1社あたりおよそ20分程度の時間を要していました。
マルコメ社ではソフトバンク社のRPAを導入し、1社あたりにかけていた業務時間を20分から5分まで短縮することができ、結果として対応時間は約70%も削減されました。