さとり世代とは
1.さとり世代とは
さとり世代とは、現状と乖離した思想や目標を抱くことなく、自分が達成可能な範囲での現実的な生活を過ごし満足する世代を意味します。
1980年後半から2000年前半までに誕生した子供であり、日本の高度成長期から衰退した社会背景を受け、社会の実情を「悟る」という意味から、「さとり世代」という言葉が誕生しました。
なお、ゆとり世代と呼ばれる世代は、ほぼ同じ時期に誕生した子供を示しますが、教育プログラムの変更に伴う、「ゆとり教育」を受けた世代を示すため、ネーミングの背景が異なります。
さとり世代は、2010年代前半に流行語大賞にノミネートされたことから、一般に広く認知されました。
さとり世代が誕生した1980年後半は、バブル経済が崩壊し、1995年には、集団テロや阪神淡路大震災を経験しました。
2000年前半のITバブルの崩壊や、思春期の2009年リーマンショック、2011年の東日本大震災等、社会的な事件を数多く経験したことから、現実的な思考で、欲求が小さいという特徴があります
2.さとり世代の特徴
・低価格を好む
バブル期を経験した多くの日本人は、高級ブランド、高級車、高級レストラン、高級リゾートへ強いあこがれを抱いていましたが、さとり世代は多くは、こうした高級品に対して興味が薄く、低価格志向です。
高級ブランドよりも、コストパフォーマンスを重視するため、例えばユニクロや100円ショップ、家電量販店を好みます。
・平和を好む
高度成長期の日本社会は、出生率も高く、学校や企業には常に高い競争意識があり、受験戦争・就職戦争というような言葉が浸透していました。
その一方、さとり世代は競争意識が低く、平和を好むため、人と争う事に魅力を感じません。
また、人との衝突を望まないため、人当たりが良く、感情的になることが少なく、周囲へ気配りをする特徴があります。
さとり世代の使い方・例文
・さとり世代は幼少期からデジタル機器に触れているため、ITリテラシーが高く、仕事も効率的である
・さとり世代は、仕事でプライベートの時間が犠牲になるのを好まない傾向がある