海外企業との取引が多い場合、煩雑になりがちなのが翻訳作業です。
フリーの翻訳サービスを利用すればコストは抑えられますがビジネス向けとしては精度が甘く、正確な翻訳は難しいでしょう。
かといって翻訳を外注すると、量が増えるほどに高額の費用が発生するため予算を圧迫してしまいます。
法人向けAI翻訳サービスを利用すれば、専門性の高い文書でも正確に翻訳することが可能で、翻訳会社に外注するよりもコストを抑えて翻訳をすることができます。
本記事では法人向けAI翻訳サービスについて、概要やおすすめのサービス、導入するメリットなどを紹介しますので参考にしてください。
法人向けAI翻訳サービスとは?
法人向けAI翻訳サービスとは、人工知能(AI)を用いて文書を自動で翻訳してくれるサービスのことを指します。
深層学習(ディープラーニング)技術の発展により、精度の高い翻訳が可能となっており手動での翻訳と比較して翻訳に要する時間も短縮されています。
クラウドで提供されているサービスも多く、文書ごとの翻訳や多言語への翻訳も可能という特徴があります。
Google翻訳などの無料の翻訳サービスと比べ、ビジネス文書にも対応しており精度が高く、セキュリティ面も強固なため安心安全に利用することができます。
おすすめ法人向けAI翻訳サービス5選
Kiara
特徴
Kiaraは、100ヶ国語対応のSlack向けリアルタイム翻訳アプリです。
ビジネスチャットツールのSlackを導入している企業には特におすすめと言えます。
C ++やPythonなどの難易度が高いプログラミング言語でも精度の高い翻訳が可能で、シンプルなデザインのため使いやすさにも優れています。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:要問い合わせ
- 無料トライアル:要問い合わせ
※2021年10月現在/詳細は公式サイトを確認
COTOHA Translator
特徴
株式会社みらい翻訳と国立研究開発法人情報通信研究機構の共同開発によって誕生したAI翻訳サービスです。
TOEIC960点超レベルの高い翻訳精度が魅力的で、人の手による翻訳と比べ圧倒的な時間短縮が実現できます。
図表やグラフなどが入っている文書でもデザインを崩すことなく翻訳することが可能なため、幅広い文書の翻訳が可能となっています。
料金
- 初期費用:0円
- 月額料金:80,000円〜
- 無料トライアル:1ヶ月無料
※2021年10月現在/詳細は公式サイトを確認
Memsource
特徴
Memsourceは、世界の20万人以上から利用されている翻訳サービスです。
翻訳の精度が高く、最先端のAI技術を搭載しているため翻訳したい文書ごとにハイクオリティな翻訳が実現できます。
また、ISO27001認証の取得や通信の暗号化などセキュリティ面にも配慮されているため、安心して利用するすることが可能です。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:27ドル〜
- 無料トライアル:あり
※2021年10月現在/詳細は公式サイトを確認
DeepL Pro
特徴
短時間かつ正確に翻訳することが可能なAI翻訳サービスがDeepL Proです。
世界で15万社以上から導入されており、実に26種類の言語に対応しています。
翻訳に使用したデータは即破棄されるため、セキュリティに関しても安全です。
また、少量の翻訳であれば無料版の範囲内で行うことができるため、低コストでの翻訳を実現します。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:1,200円〜
- 無料トライアル:30日間無料
※2021年10月現在/詳細は公式サイトを確認
T-4OO
特徴
5,000社以上で導入されているAI自動翻訳サービスです。
2,000の分野からなる専門分野データベースがあるため、幅広いビジネス文書の翻訳を可能とします。
エンジンサーバーは国内で運用されており、ISMS認証取得の設備にて外部からの不正なアクセスを遮断することができるため、セキュリティに関しても高水準なサービスと言えます。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:要問い合わせ
- 無料トライアル:デモあり
※2021年10月現在/詳細は公式サイトを確認
法人向けAI翻訳サービス導入のメリット
法人向けAI翻訳サービスを導入することで主に以下のメリットが得られます。
人件費のカットや生産性の向上が期待できる
もし自社内に翻訳作業ができる人材がいれば、その社員に翻訳業務を任せることになるでしょう。
しかし、本来その人材が担当するはずだったマーケティングや秘書業務など語学力を活かした業務が、翻訳作業を行っている間はストップしてしまい結果として生産性が下がってしまう可能性があります。
AI翻訳サービスを利用すれば、翻訳に充てる人材が不要となるため、人件費のカット、コア業務に集中することで生産性の工場が期待できます。
グローバルな会議が実現できる
AI翻訳サービスは短時間で文書の翻訳が可能です。
音声サービスと組み合わせて使えば、テキスト化した文書を短時間で翻訳することができるため外国の方を交えたグローバルな会議ができるようになります。
翻訳ができる人を雇う必要もありませんし、翻訳されたテキストの共有も容易にできる点もメリットです。
外国語を使用した資料作りが効率化される
日本語で作成した文書をAI翻訳サービスによって外国語に翻訳すれば簡単に海外向けの資料が作成できます。
多くのAI翻訳サービスでは、英語以外に中国語やフランス語など多言語に翻訳することができるため、グローバルなプレゼンテーションが可能となります。
法人向けAI翻訳サービスを選ぶ際のポイント·注意点
法人向けAI翻訳サービスを導入する際は、以下のポイントに注意しながらサービスの比較検討を行いましょう。
AIの翻訳精度を確認
AI翻訳サービスにおいて最も重要なのは翻訳精度の高さです。
特に、ビジネスで利用するため専門性の高い文書に対してどの程度翻訳ができるかがサービス選定の鍵となります。
AIエンジン、つまりどのような技術を活用しているのか、社内用語や専門用語の辞書登録などのカスタマイズ性能の確認が重要となるでしょう。
カスタマイズの容易さを確認
自社に合わせて柔軟にカスタマイズすることができるサービスであれば、専門性の高い文書でも精度が高く翻訳することができますが、都度チューニングしてAIに学習させていくのは手間がかかります。
データを一括で登録して学習させることができるサービスであれば、少ない手間で利用することができますが、どのサービスでも言えるのは、間違った翻訳をするような部分は都度修正していく必要があるため、修正方法が容易なサービスを選ぶことがポイントなるでしょう。
セキュリティ性能が強いものを選ぶ
AI翻訳サービスはプレゼン資料や社内資料など社外秘の情報を翻訳することが多いため、情報漏洩の危険性がつきものです。
無料で利用できる翻訳サービスは、登録もいらない上コストをかけず手軽に利用できる点はメリットですが、セキュリティに関していえば不安が残ります。
有料の翻訳サービスでもGDPR準拠にのっとったサービスを選ぶなど確かなセキュリティ対策を選ぶ必要があります。
翻訳処理したデータの自動削除や、通信の暗号化などのセキュリティ対策が実施されているか確認するようにしましょう。
違いを理解した上で翻訳サービスを導入しよう
法人向けAI翻訳サービスについて、概要やおすすめのサービス、導入のメリットなどを紹介しました。
短時間で精度が高い文書翻訳ができるため、グローバル展開をする企業であれば是非利用したいAI翻訳サービスですが、サービスによって得意な分野やセキュリティ対策もそれぞれですので、しっかりと違いを理解した上で検討しましょう。
本記事で紹介したおすすめサービスや導入のポイントを参考にして自社にあったサービスを探してみてください。