アプリ開発に必要な費用は?相場や内訳についても解説

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アプリ開発を初めて依頼する場合、気になるのは開発費用ではないでしょうか。

開発にかかる費用は、制作するアプリに搭載する機能やボリューム、依頼する相手などによって変動します。

そこで本記事では、平均的なアプリ開発の費用相場や必要な費用の内訳について解説していきます。

アプリ開発にかかる費用の内訳

アプリ開発にかかる費用の内訳は

・人件費

・その他諸経費

の2つに大きく分かれます。

人件費

アプリ開発における費用の大半は人件費です。

アプリやシステムなどに必要な人件費は「人月」という単位を用いる場合が一般的で、人月は「作業人数×開発期間」で算出します。

エンジニア一人あたりの金額は技術力やポジションによって異なり、高い技術力の上級エンジニアになればなるほど金額も高くなります。

開発するために高度な技術を要するアプリや搭載機能のボリュームが多いアプリであれば、関わる人数と期間が多くなりその分人件費も膨らみます。

また、アプリデザインを自社ではなく外部デザイナーに依頼する場合は、プログラマーやシステムエンジニアとは別にデザイン費用を算出する必要も出てきます。

その他諸経費

人件費以外の費用では、ドメインの取得費用やサーバー維持費といった諸経費も発生します。

開発したアプリは「App Store」や「Google Play」といったアプリストアに登録する必要がありますが、それぞれのストアへの登録費用も発生するため、これらの費用も忘れないようにしましょう。

アプリ開発費用の平均相場

開発するアプリによって必要な費用や平均相場は異なります。

ここでは、主要なジャンルにおける平均的な開発費用相場をご紹介します。

ジャンル 平均相場
SNS連携/アクセス解析 5万円
アプリ内課金/多言語/マップ対応 10万~20万円
カタログ・フリーペーパー系 50~100万円
ツール系 50万~300万円
ショッピングカート系 100万~300万円
通話・メッセージアプリ系 100万~500万円
ゲーム系 300万~1,000万円
SNS・位置情報系 500万~1,000万円

※費用は目安です。

上記のように、開発するアプリのジャンルによって費用は大きく異なります。

ゲーム系や位置情報系、TwitterなどのSNS系アプリの開発には大きな費用がかかることがわかります。

またゲームアプリなど、ゲームの種類や必要な機能によって開発に必要な技術や期間に大きな差が出るジャンルもあります。

さらに、アプリをiOSとAndroidなどの複数OSに対応させる場合は、その分追加で費用が必要になる場合があります。

開発費用は基本的に制作会社へ問い合わせて見積りをもらう形で概算を出しますが、作りたいアプリをアンケート形式で選ぶことによって事前に見積りシミュレーションができるサービスを提供している会社もあるため、一度活用してみても良いでしょう。

アプリ開発を企業に依頼した場合の費用

大規模なアプリは専門の制作会社に依頼することが一般的です。

ここでは、アプリ開発を企業に依頼した場合の相場や、それぞれのポジションごとの月額単価の目安をご紹介します。

ポジション 月額単価
プログラマー 約50万~100万円
SE(システムエンジニア)初級 約60万~100万円
SE(システムエンジニア)中級 約70万~120万円
SE(システムエンジニア)上級・管理職レベル 約100万~150万円
デザイナー 約40万~60万円

制作会社へ依頼する場合は、基本的に複数のメンバーが開発に関わることが多く、上記で挙げたポジションから必要な人数を稼働させます。

アプリ開発を個人に依頼した場合の費用

クラウドソーシングやSNSが発達している現在では、アプリの開発を個人に依頼することも容易になりました。

アプリ開発を個人に依頼する場合は、「ランサーズ」や「クラウドワークス」といったクラウドソーシングサイトやフリーランス仲介エージェント、個人へ直接依頼などの方法で募集ができます。

個人のプログラマーの平均単価は約40〜60万円程で、制作会社へ依頼する場合と比べてやや低い傾向にあります。

ただし、エージェントを通して各ポジションごとに必要な個人を集めて開発するような場合は、制作会社へ一括で依頼した場合と費用感は変わらない場合もあります。

一人や少人数で開発が可能なアプリであれば、個人へ依頼する費用的メリットは大きいと言えるでしょう。

アプリ開発の費用を抑える方法

安さが全てではありませんが、ポイントを押さえて準備すれば、目的に合ったアプリの開発コストを削減できます。

ここでは、アプリ開発の費用を抑えるポイントを解説しています。

正しい要件定義を行う

アプリ開発における要件定義が曖昧な場合は、開発途中で要件追加が発生したり、依頼側と開発側の齟齬により開発期間が伸びるなどの要因で、当初よりもコストが膨らむ可能性があります。

スムーズな開発や追加費用の発生を防ぐためにも、完成後のイメージをしっかり固めて要件定義を作成しましょう。

レベニューシェアを活用する

企業によっては開発費用で「レベニューシェア」という仕組みを採用している場合もあります。

レベニューシェアは、制作会社がアプリの開発費用を一部、または全額負担する代わりに、アプリで発生した収益の一部を分配する方法です。

レベニューシェアを利用できれば初期の開発費用を大幅に抑えることができますが、制作会社にとってもリスクが高い仕組みのため、相当な収益が見込めるアプリでない限り依頼は難しいでしょう。

個人に依頼する

前途したように、アプリ開発は制作会社だけでなく個人に依頼することも可能です。

優秀なエンジニアは個人で活動している場合も多く、企業に依頼するよりもコストを押さえつつ、クオリティの高いアプリを作ることもできます。

契約もクラウドソーシングサイトやエージェントなどを通すことでスムーズに進めることができます。

自社で対応できる範囲を洗い出す

一から全てを任せるのではなく、自社で対応できる部分があるかも確認しておくと良いでしょう。

例えば、デザインは今ではノンデザイナーでも扱える豊富なツールやテンプレートが普及しているため、自社で対応することも視野に入ります。

Webアプリも検討する

アプリにはiOSやAndroidの専用アプリとして配布できる「ネイティブアプリ」のほかに、Webブラウザで動かせる「Webアプリ」や、ネイティブアプリとWebアプリを組み合わせた「ハイブリッドアプリ」も存在します。

ネイティブアプリはアプリ内課金やスムーズな動作などメリットが多いですが、各OSごとの開発やアプリストアへの登録などコストも高くなりがちです。

開発予定のアプリがブラウザ上の動作でも問題ない場合は、Webアプリやハイブリッドアプリへの切替も検討してみましょう。

相見積りを取る

初めての制作依頼で価格の妥当性を見極めるのは難しいですが、実際に見積りを取る際には、複数の制作会社から比較して検討することをおすすめします。

同じアプリでも制作会社の規模や実績によって価格に差があり、所属エンジニアのレベルやかかる期間などにも差が出てきます。

まとめ

今回はアプリ開発に費用について解説しました。

まずは開発したい案件の要件をきちんと定義してから、適切な依頼先を選ぶことが大切です。

本記事で挙げた相場感や費用削減のポイントを参考に、依頼先を検討してみましょう。

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