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自家用車の売却といえば、専門の査定士が実際に車を見て、細かく査定をした上で査定金額の提示を受ける、というのが一般的なイメージです。
また、昨今のコロナ禍の状況の中で、あらゆる業界がリモートでのやりとりに対応をし始め、なるべく人と会わずにソーシャルディスタンスを保つ向きが強くなっています。
そんな中、「電話のみで車の査定が完結する」サービスを提供しているのが、マレーシアへの中古自動車輸出でトップレベルのシェアを獲得している株式会社ENGです。
なぜ車という金額の大きな商品を、実物を見ずに査定することができるのでしょうか?
ENGの国内第二営業部の塚本氏にお話を伺いました。
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なぜ現車を見ないで車の査定ができる?
――現車を見ないで査定をするということは、電話でお客様から聞いた内容だけで査定をするということだと思います。とても難しいことのように思うのですが、お客様から聞いていた車の状況と違っていたりして、トラブルになったりしないでしょうか?
塚本氏:トラブルはほとんどありません。
一般的に、現車を見ないと査定額が出ないお店が多い中ですが、ENGではお車に大きな傷や事故がなければ、お電話でのヒヤリングで査定額をお出しすることができます。最終的には、現車とヒヤリング内容に相違がないか確認をさせて頂きますが、ほとんどのケースでお伝えした金額でのお支払いとなります。
なぜそれが可能かというと、ENGではマレーシアへの輸出前提で中古車の買取をさせて頂いているため、買取対象車種が輸出に出ている車に限定され、またマレーシアへの輸出規制の関係で、高年式の車両に限定されます。
限定車種専門で買取をさせて頂いており、状態の良い高年式車が買取の対象なので、お電話での査定が可能になっています。
具体的には、トヨタの大型ミニバンであるアルファードやヴェルファイアの、新車登録から1年以上5年未満のお車をメインとして買取させて頂いております。
ENGの強みは海外(マレーシア)への輸出という出口
――マレーシアへの輸出が前提、ということですが、詳しくお教え頂けますでしょうか?
塚本氏:はい。マレーシアは経済成長が著しいですが、ミドルリッチ層に日本のアルファードやヴェルファイアが大人気でして、ENGでは主にそこをターゲットに、日本国内で買い取った中古車を輸出しています。
マレーシアへの輸出という出口があるからこそ、お車をご売却いただくたお客様に対して、他社よりも高額な査定額をご提示できています。
――なぜ海外へ輸出ができると、売却するお客様に対して査定額を高く提示できるのでしょうか?
塚本氏:それについては、まずはこちらの図をご覧ください。中古自動車業界の車の流れをまとめた図になります。
図でも中央にありますが、中古自動車業界の中心にあるのが、「オートオークション」です。オートオークションは業者間の会員制のオークションで、中古車を売りたい業者が出品し、中古車を買いたい業者が落札をしています。ENGも創業以来、オークションから高品質な中古自動車を買い付けて、海外へ輸出しています。
一般的な買取店は、買取した車両をオークションへ出品しています。そのため、お客様から車を買い取る際の金額は、オークションでの流通価格から、その買取店の利益・経費・オークション手数料を差し引いた金額になります。
一方でENGは、一般的な買取店がオークションに出品した車両をオークションで落札し、利益と輸出経費をのせて海外へ販売しています。そのため、もしENGへ直接お売り頂ければ、間に入っている買取店の利益・経費などの中間マージンをお客様へ還元した価格で買取をすることが可能です。
これがENGの最大の強みであり、一般的な買取店よりも高価買取が出来る仕組みです。
車を売却するエンドユーザーが、安く買い叩かれている現状を見逃せない
――なるほど、オートオークションや中古車販売店などの中間流通業者を省くことで、売却するお客様に対して高い査定額を提示できるわけですね。
では、普通の買取店に車を売る場合は、中間流通業者のマージンの分、査定額が安くなってしまっているということでしょうか?
塚本氏:そうなりますね。
――驚きました。買取事業はいつ頃から始めたのですか?
オートオークションでの気づきをきっかけに、3年程前から買取事業へ参入しました。
オートオークションは、車を欲しい業者が応札し合い、最高値をつけた業者が車を落札出来る仕組みになっています。そのため車の出品店は、落札金額はコントロール出来ませんが、「売り切り」というサインをつけるかどうかで、売る売らないの判断を下すことが出来ます。
セリ開始後、希望金額に達しなかった場合、出品店は「売り切り」をつけず、セリを流します。逆に、この金額以上であれば売ってもよいと考えている金額で「売り切り」をつけます。
最終的にどれだけの金額をつけるかは応札者次第となりますが、「売り切り」金額で落札される可能性もあるので、出品店は基本的には、利益を出せる値段を「売り切り」金額に設定することが多いです。
弊社が落札した車両の中には売り切り金額があまりに安い車両があり、「出品店は、どれだけ安い金額でエンドユーザーのお客様から買い取っているのか?」と感じたことがありました。
出品店側もビジネスなので、自分たちの利益を確保するのは当然ではあるのですが、仮に車を売りたいエンドユーザーのお客様が、ENGに直接車をお売りいただければもっと高く買えたのにと、心苦しい思いをしていました。
こういった状況を見過ごせず、買取事業への参入を決めました。一般的な買取店がとっていた中間マージンを、ENGではエンドユーザーのお客様に還元したいと考えています。
会わずに査定し、業界中間マージンをお客様に還元していく
――査定士の方と会わずに査定金額が出て、なおかつその金額が業界マージンを省いた分だけ高いとなると、車を売却したいエンドユーザーにとってはメリットばかりですね。先程、買取対象車種がアルファードやヴェルファイアが主体というお話がありましたが、それ以外の車種についても取り扱いを広げていくお考えなどはあるのでしょうか?
塚本氏:そうですね、それはもちろんあります。弊社の主要輸出先であるマレーシアでは、アルファードやヴェルファイア以外にも、例えば同じくトヨタのミニバンであるエスティマやSUVのハリアー、ドイツ車のBMWやメルセデスなんかも人気があり、これらの車種も取り扱っておりまして、他社より高価買取ができます。
ですが、中古車買取業界において、アルファードとヴェルファイアの買取については大変ありがたいことに弊社の認知度が高くなり、お客様からご指名を頂くことが増えてきたのですが、それ以外の車種についてはまだまだというのが現状です。
輸出出来る車には条件がありますが、出来るだけ多くのお客様のお役に立ちたいと考えていますので、より多くの車種において「売るならENGに」と想起していただけるよう、認知を拡大していきたいと思っています。
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今回お話を伺ったサービス: