AI技術の進化により、チャットボットやRPAなどAIを搭載したサービスが多数登場しています。
AIを活用することで、毎月の繰り返し作業などを学習させて業務効率化が実現できることから、多くの企業が導入を進めている現状です。
今回は、AI技術を活用して様々なフォーマットの書類を読み取ることができるサービスとして注目されている『Flax Scanner』の開発・提供をされている株式会社シナモン(通称:シナモンAI) 事業開発マネジャーの山村 萌様にお話を伺いました。
AIによる最先端OCR『Flax Scanner』とは
――『Flax Scanner』とは、どのようなサービスですか?
山村様:『Flax Scanner』は、人が文字を読むように文字を認識することができるOCR※です。読み取りたい記載について、位置を手作業で機械的に特定して情報を取得してくるのではなく、一つ一つの情報の特徴をきちんととらえて読み取りたい項目を自動抽出することが可能です。
※OCRとは、手書きの文字や印刷された文字を読み取り、電子テキスト化する機能
――『 Flax Scanner』の特徴や強みは何ですか?
山村様:『Flax Scanner』は、フォーマットがバラバラな「非定型帳票」を読むこともでき、この点で他社との差別化を図っています。
例えば、医療機関ごとにフォーマットが違う書類を扱う保険業や、技術文書や図面資料などを扱う製造業などをはじめとする、大量の紙帳票を処理している企業さまにご好評をいただいております。
『Flax Scanner』誕生のきっかけは、なんだったのか
――『Flax Scanner』の提供開始のきっかけはなんですか?
山村様:もともと、データを活用したAIソリューションを提供しようと検討していたのですが、それ以前に活用可能な「構造化」されたデータがあまりにも少なかったため、紙や音声、Wordファイル、PDFなどの構造化されていないデータを構造化するところにAIを活用できないかとCEOの平野が発案したことが最初のきっかけでした。
日本では、紙のままの情報が依然として多い状況です。既存のツールでは定型の帳票のみしか対応することができず、「構造化」できるデータに限りがあると思い、
『Flax Scanner』をはじめとするAIソリューションの提供を行っています。
『Flax Scanner』のビジネスモデルとは
――『Flax Scanner』のビジネスモデルを教えていただけますか?
山村様:AI人材の確保が難しい中で、ベトナムや台湾といった国々でAIラボを設立することによって、優秀なエンジニアを安定的に採用できる基盤を確立しました。その結果、お客様のご要望に細かく応えることが可能となっております。
画像認識技術だけでなく、例えば音声認識技術や自然言語処理技術などシナモンAIが保有する他の技術を併用しながら提供することができるため、テキストデータ化した後の後続業務も一貫して提供することが可能です。
クライアントの現在の業務フローや課題からきちんとヒアリングを行い、「AI導入」のみをゴールとせずに、真の効率化やUX向上に貢献するものを一緒につくっています。
『Flax Scanner』以外にも多角的なAIソリューションを展開
――貴重なお話をありがとうございます。最後に今後の展開を教えていただけますか?
山村様:現在、弊社では『Flax Scanner』を使って文書をデータ化した後に、そのデータを分析して活用するまでを一貫して提供することでサービスを拡充しています。
今後は、今まで人がやっていたことをAIに代替させていくだけでなく、AIの得意領域と人の得意領域、それぞれを生かして仕事をして行ける世界観を目指していきたいです。
インタビューから見えた『Flax Scanner』とは
今回、山村様にインタビューさせていただき、『Flax Scanner』について貴重なお話を伺うことができました。
日本でも電子化·ペーパーレス化が進む一方ですが、まだまだ紙文化は根強く、業務効率化が望まれます。
『Flax Scanner』は、毎月の入力作業が多いという企業/複雑なフォーマットの帳票を有している企業ほど業務効率化が実現できるサービスであると今回のインタビューで感じました。
実際に、『Flax Scanner』で対応できる帳票は見積書、発注書、納品書、検収書、請求書、申込書、本人確認書類、技術文書など非常に幅広く、業務効率化できる部分は多岐に渡ります。
様々なフォーマットを扱っており、データ入力業務に課題を感じているという方は、是非『Flax Scanner』の導入を検討してみてください。
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今回お話を伺ったサービス:Flax Scanner