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自社の新商品や新サービス、または役員の変更など経営に関わる新情報などのプレスリリースを幅広い層へ届けたい時、これまではテレビや新聞を使う方法が主流でした。
しかし、多くの場面でインターネットが活用されている現代ではWebメディアはSNSなど配信先が増え、効率的にプレスリリースが行えるサポートサービスも登場しています。
本記事では、プレスリリース配信サービスとはどんなサービスなのか、導入するメリット、選び方、おすすめのサービスなどについて広く解説しますので参考にしてください。
プレスリリースとは?
そもそも、プレスリリースとは英語で「新聞や新聞社」を意味するpressと「発表・公開」を意味するreleaseを組み合わせた言葉です。
企業や団体が新商品や新サービス、経営・人事などの企業情報をメディアに対して記事や資料としてまとめて発表することを指します。
プレスリリースにおける目的は、伝えたい情報がメディアに取り上げられ、より多くの読者・視聴者に認知されること、社会的信頼性を向上させることにあります。
そして近年では、より効率的かつ幅広い層へプレスリリースを届けるためにプレスリリースの配信サービスを活用するケースも増えています。
プレスリリース配信サービスとは?
プレスリリース配信サービスとは、企業や団体に代わり、多くのメディアにプレスリリースを配信してくれるサポートサービスです。
従来のプレスリリースでは、企業や団体自身が報道機関や新聞社などのメディアに対してプレスリリースの内容をメールやFAX、郵送などで届け、配信を行なっていたため、手間と時間がかかりました。
プレスリリース配信サービスでは、サービスサイト上で配信原稿を掲載することで多くのメディアが掲載内容を閲覧でき、内容によっては記事化してくれる点が特徴的です。
また、新聞社や大手メディアに対してプレスリリースを代行配信してくれるサービスもあり、これまで選定できなかったような媒体への配信ができる場合もあります。
さらに、配信したプレスリリースをサービス側が運営しているオウンドメディアで紹介してくれることもあり、高い露出が期待できます。
プレスリリース配信サービスの料金相場
プレスリリース配信サービスの中には無料で利用できるものと有料で利用できるものがあります。
両者の大きな違いとしては、サービスの品質が挙げられます。
大手有料配信サービスの場合、新聞社、テレビ局といったマスコミ機関以外に独占契約しているメディアを顧客として持っているケースもあるため影響力の高い媒体での記事化が期待できます。
さらに、有料サービスの場合はプレスリリースに関する豊富なノウハウを保有するスタッフからのコンサルティングが受けられるものも多いため、広報や営業の経験が浅い担当者の場合でも安心です。
有料のプレスリリース配信サービスの料金相場としては、およそ20,000円〜30,000円程度が目安となります。
一方で無料のプレスリリース配信サービスは有料サービスのトライアルとして利用できるものが多く、配信先が制限されていることがあります。
さらに、完全に無料で利用できるサービスの場合、配信先が少なかったり、Web上での掲載はあるものの配信自体は行わないといった場合もあるため注意しましょう。
プレスリリース配信サービスのメリット
新規メディアにプレスリリースの配信ができる
自社でメディアリストを持っていない、繋がりがあるメディアが少ないという場合でもプレスリリース配信サービスを利用すれば新聞社や大手メディアといった自社だけではつながることが難しかったメディアにもプレスリリースの配信ができるようになります。
特に中小企業やスタートアップ企業では、コネクションがないため、なかなか影響力のあるメディアへの配信は難しいものですが、プレスリリース配信サービスを利用すれば、内容次第で拡散力が高いメディアに取り上げてもらうことも十分に可能です。
これまで、プレスリリースを届けることができなかった層にまで情報を伝えることができるのは大きなメリットでしょう。
プレスリリース情報がWeb上で目に留まる可能性がある
プレスリリース配信サービスを利用するメリットとして、Web上に掲載されているプレスリリースが検索に引っかかるようになるという点が挙げられます。
従来のプレスリリースでは、郵送や持ち込みなどによって情報を掲載していましたが、これは非効率かつ効果測定がしにくいものでした。
しかし、プレスリリース配信サービスでは、リリース情報がWeb上に残るため、記者が企画を検討中に検索した際などにひっかかる可能性があります。
プレスリリース原稿さえ作成してしまえば、いつでもリアルタイムに配信を行うことができるので、新しい情報はないか探している記者の検索にひっかかりやすくなり、より多くの露出につながるでしょう。
SNSなどで拡散される場合がある
総務省の「令和2年通信利用動向調査/ 世帯構成員編」では20代〜40代の100%以上がスマートフォンを保有していると発表されています。
TwitterやFacebookといったSNSを活用している割合もかなり高く、プレスリリース配信サイトで興味を持った内容を自分のSNSアカウントで拡散してくれるケースも少なくはありません。
このように1つのメディアで配信して終わりというわけではなく、プレスリリースの配信から副次的に幅広い媒体で情報が拡散されていく点はプレスリリース配信サービスの大きなメリットと言えるでしょう。
プレスリリース配信サービスのデメリット
必ず情報が拡散されるわけではない
プレスリリース配信サービスを利用したからといって、必ずメディアで記事にされるというわけではありません。
より多くのメディアに注目されるためには、タイトルであったり内容の充実、各メディアの特性にマッチしているかといった要素が関係してきます。
プレスリリース配信サービスは費用対効果が高いと思われがちですが、あくまでしっかりとした内容を持ったプレスリリースを効果的に配信した場合での話と言えるでしょう。
単発の配信では効果が薄い場合がある
今やプレスリリース配信サービスを利用する企業は多い為、自社のリリース情報がメディアの目に留まるためにはある程度の配信数が必要となる場合があります。
プレスリリースの数が必要となる上に、ネタ作りや記事の作成など時間が必要となるため、広報部門の担当者少ない場合には負担が大きくなってしまいます。
プレスリリースが続かない可能性がある
プレスリリースした結果、メディアに掲載されたからといって次回も必ず掲載されるわけではないため、単発で終わってしまう可能性があります。
プレスリリースの効果を高めるには継続的な配信を行うこと、またメディアに直接プレスリリースを送りたい場合には、マッチングプラットフォームを活用するといった手法も有効です。
プレスリリース配信サービスの選び方
掲載しているメディア数を確認する
プレスリリース配信サービスによって提携しているメディアの種類や数が異なるため、事前に確認するようにしましょう。
もちろん、提携メディア数が多い方が記者の目に留まる確率も高まりますが、大切なのは自社のプレスリリース内容とメディアがマッチしているかです。
ある程度の提携数があり、自社のプレスリリース内容と配信先のニーズがマッチしているような配信サービスを選ぶことで、より効果を高めることができるため、事前に提携先やサービスの強みを調べておくと良いでしょう。
料金の確認
配信サービスによって利用価格が異なりますが、多くのサービスで共通して提供されているのが「単発配信」「回数制限配信」「月額無制限配信」「年額無制限配信」です。
プレスリリース1本あたりの配信にかかる費用は20,000円〜30,000円程度ですので月当たりにどれくらいプレスリリースをするかを想定した上で最適なプランを選ぶと良いでしょう。
サービスによっては単発配信後の結果をグラフや数値で可視化して確認、その後に定額プランへ移行できるというものもあります。
サポート体制が充実しているか
配信サービスの中には、プレスリリース配信後の効果測定やレポートの作成、コンサルタントによる原稿の添削などを行なっているサービスもあります。
さらに、広報の経験が浅い方向けに、ジャンル別にプレスリリースのテンプレートを提供してくれるサービスや、効果的な原稿作成方法をコンテンツとして自社メディアに掲載しているサービスなどもあるため、活用すると良いでしょう。
これらのサポートがサービス利用料金内に含まれるものや、有料オプションとなっているサービスもあるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
おすすめのプレスリリース配信サービス
PR TIMES
特徴
PR TIMESとは株式会社PR TIMESが運営しているプレスリリースの配信サービスで、220以上のメディアから情報源として選ばれており、月間のサイト閲覧数は6,000万PVと高い実績があります。
プレスリリース内容をPR TIMESのサイトに掲載するだけでなくマスメディアやWebメディアに対しても配信、提携しているパートナーメディアにも掲載できるため認知力の拡大が期待できる点が特徴的です。
原稿掲載も画像を豊富に設置できたり、動画掲載にも対応しているなど柔軟な配信ができる点も優れています。
料金
- 従量課金:30,000円/配信
- 月間契約:80,000円/月額
- 半年契約:75,000円/月あたり
- 年間契約:70,000円/月あたり
※価格情報は2022年10月時点のもの
valuepress(バリュープレス)
特徴
バリュープレスは、株式会社バリュープレスが運営しているプレスリリース配信サービスです。
7万社以上から利用されており、オリジナルツールの活用によるメディア傾向の分析などが可能なため、より多くのメディアへ効果的にプレスリリースを届けることができます。
専属のプロライターによる原稿の作成サービスを提供しており、概要を入力するだけでクオリティの高いプレスリリース配信が可能となります。
利用可能なメディアは全国紙からニッチメディアまで幅広いもので、その数は11,000件以上。
記者の好みのジャンルやカテゴリなどを分析して、興味関心が高いと想定されるプレスリリースのみを配信しているため、高い記事掲載率を実現することができます。
料金
- フリー:0円
- エコノミー:30,000円/配信
- スタンダード:30,000円(30日ごと)
- ビジネス:70,000円(30日ごと)
※価格情報は2022年10月時点のもの
共同通信PRワイヤー
特徴
共同通信PRワイヤーとは、株式会社共同通信ピー・アール・ワイヤーが運営しているプレスリリースの配信サービスで、中立性と信頼性が高い点が特徴的です。
また、記事化率が高く、プレスリリースの転載を除いて約7割が記事化されているという実績があります。
登録メディアはおよそ2,600媒体・約4,500ヶ所と豊富で、プレスリリースの内容に合わせてカテゴリを選ぶだけで最適なメディアに配信することができます。
掲載可能なメディア72サイトの中で56サイトが配信した全てのリリースを転載することができるため、拡散力の高いサービスと言えます。
料金
- ライトプラン(レギュラー会員):年間5回 105,600円〜 1回あたり〜21,120円
- ライトプラン(スポット会員):66,000円/回
- 海外配信作業:44,000円
※価格情報は2022年10月時点のもの
@Press(アットプレス)
特徴
@Pressは、ソーシャルワイヤー株式会社が運営しているプレスリリース配信サービスです。
Webメディアから新聞、雑誌、テレビ、フリーペーパーまで幅広いメディアにアプローチすることができ、そのメディアリスト数は10,000リスト、8,500メディアという実績があります。
また、広報経験が浅い担当者でも専任スタッフによる原稿チェックと配信リストの作成を行なっているため安心して利用することができます。
マスメディアを中心に需要の高いFAXでのプレスリリース配信にも基本料金内で対応している点が特徴的です。
料金
- ライト:30,000円/配信
- ライトプラス:39,800円/配信
- スタンダード:59,800円/配信
※価格情報は2022年10月時点のもの
Dream News(ドリームニュース)
特徴
ドリームニュースはプレス配信の代行サービスとして業界でもリーズナブルな価格でサービスで提供しています。
30日間何度でもプレスリリースを配信することができ、全国7,000以上のメディアへの配信が可能です。
また、企業が保有しているメディアリストに対して一括で配信を代行してくれるサービスもあります。
料金
- 初期費用:0円
- 年会費:0円
- 30日間プラン:11,000円
- 360日間プラン:110,000円
- 最低契約期間:なし
※価格情報は2022年10月時点のもの
まとめ
プレスリリース配信サービスについて、概要や導入メリット、おすすめのサービスなどを紹介しました。
Webを活用したプレスリリースが主流となっている今、プレスリリース配信サービスはPR戦略を検討している方には非常におすすめとなっています。
初めて利用するという方でも、原稿の添削サービスやリスト作成サービスを提供しているサービスも多い為、安心して利用することができます。
本記事を読まれて気になった方は、この機会にぜひプレスリリース配信サービスを利用してみてはいかがでしょうか。