社内メンバーはもちろん、取引先とのやりとりにメールを使用している企業は非常に多いでしょう。
しかし、メールは時に悪意ある外部からの攻撃対象となり、情報漏洩などの問題へと発展する可能性があります。
セキュリティインシデントを未然に防ぐためには、メールセキュリティ製品を導入すると良いでしょう。
本記事では、メールセキュリティについて解説しますので参考にしてください。
メールセキュリティとは
メールセキュリティとは、外部からのメールの中からセキュリティを脅かすリスクがあるものを防御するサービスです。
メールは利便性が高く利用者が多い反面、悪意ある第三者からの攻撃対象となるリスクを含んでいます。
ビジネスメールを装ったフィッシング詐欺や情報の抜き取りなど、その手口も悪質となっており、以下のようなサイバー攻撃が例として挙げられます。
- スパムメール:無差別に迷惑メールを大量配信
- フィッシングメール:メールによって実在するサイトに似せた偽サイトへ誘導し、カード情報などを抜き取る
- マルウェア:悪質なコードを仕込んだドキュメントをメールで送付
- メールの盗聴:企業間におけるメールのやりとりを第三者が閲覧、メール本文の改ざん
日本ネットワークセキュリティ協会の調査では、情報漏洩の原因として、電子メールが全体の2割を占めており、メールのセキュリティ対策は決して疎かにできるものではありません。
大手企業や自治体でもメールによる被害が発生しているため、メールセキュリティ製品を導入してセキュリティ強化に努めることが重要です。
おすすめのメールセキュリティ製品
IIJセキュアMXサービス
特徴
IIJセキュアMXサービスは、メールの送受信におけるセキュリティを守るためのメールセキュリティ製品です。
国内で1,000社以上の導入実績があり、Microsoft 365やGoogle Workspaceなどと連携することができます。
導入時の設定も簡単で、申し込みから2週間程度で利用することが可能です。
複数のメールフィルタサービスを採用しているため、多層的なメールフィルタを適用可能で、フィルタの優先順位の変更や追加なども柔軟に行うことができます。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:要問い合わせ
※価格情報は2023年5月時点のもの
Mail Defender
特徴
Mail Defenderは、誤送信防止や侵入防止、データ保管等の機能を持ち合わせたメールセキュリティソリューションです。
ゲートウェイ型のシステムであるため、既存のメールサービスを変更せずに導入することができます。
機密情報を誤って送信してしまわないように、キーワードチェックを行うことができ、導入企業ごとに機能を細かくカスタマイズできる点が優れています。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:要問い合わせ
※価格情報は2023年5月時点のもの
Menlo Security
特徴
Menlo Securityは、悪意のあるコンテンツとユーザーを切り離して管理することができるクラウドセキュリティサービスです。
リスクのあるサイトやメールを、無害化し、ウイルス感染などのリスクからユーザーを守ることができます。
サイトの見え方やレイアウトを変更することなく、利用できるため、ストレスを感じることがありません。
無害化されたサイトやメールにアクセスできるため、脅威の分析などに時間を使用することがない点も優れています。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:要問い合わせ
※価格情報は2023年5月時点のもの
mxHero
特徴
mxHEROは、既存のPPAPに代わるサービスとして注目されています。
PPAPと呼ばれるパスワード付きZipファイルとパスワードを別のメールで送る仕組みは、セキュリティ対策としては効果が薄いと言われており、より強固なセキュリティ対策が求めれていました。
mxHEROでは、添付資料付きのメールを送った際に、添付ファイルが自動的にクラウドシステムへアップロードされ、安全なURLリンクに変換してくれるため、Zipファイルを作成する必要がありません。
データを送る側、受け取る側双方のセキュリティを強化することができるサービスです。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:500円/ユーザー
※価格情報は2023年5月時点のもの
SEG on AWS
特徴
SEG on AWSは、株式会社ディーネットが提供しているメールセキュリティ製品です。
複雑な設定は不要で、簡単に導入することができます。
AWSの専用環境で利用でき、サポート体制にも優れています。
国内の導入実績が豊富なため、規模に応じてSaaS版を利用することもできます。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:要問い合わせ
※価格情報は2023年5月時点のもの
メールセキュリティ選定のポイント
機能を比較
メールセキュリティ製品によって搭載されている機能は異なります。
悪意ある第三者からのサイバー攻撃は多様化し、巧妙になっているため、想定される攻撃に対応できる機能を搭載した製品を選ぶ必要があります。
アンチウイルスなどの基本的な機能は共通していますが、ウイルス検出率などに違いがあるため、導入前に確認することが重要です。
機能が多いほど、様々なリスクに対応することはできますが、その分導入コストが高額になる傾向があるだけでなく、煩雑な設定も要求される可能性があるため、自社に必要な機能を精査して比較検討しましょう。
利用可能なユーザー数を確認
メールセキュリティ製品によって契約形態は異なり、利用可能なユーザー数が限定される場合があります。
自社で利用しているドメイン数や利用するであろうユーザー数を確認し、ドメイン単位かユーザー単位、どちらの契約形態が自社に適しているかを検討しましょう。
他システムと連携できるか
メールセキュリティを導入する際は、自社で利用しているメールサーバと連携できるかを確認しましょう。
また、他社とのやりとりに使用する頻度が多いOffice365やGoogle Appsと連携できると、より安全に利用することができます。
メールセキュリティを導入するメリット
誤送信などの防止
メールに関するセキュリティリスクは、外部からのサイバー攻撃だけではありません。
間違えて誤ったメールを取引先に送信してしまい、機密情報が漏洩してしまったという事例もあります。
メールセキュリティを取り入れることで、誤送信してしまった場合でもログ管理から対応が可能になったり、メール送信時に自動でチェックしてくれたりと、ヒューマンエラーの防止を実現することができます。
ヒューマンエラーによる誤送信は、場合によっては取り返しのつかない事態になりかねないため、セキュリティ対策が望まれます。
危険性を含んだメールを自動で判断してくれる
手動のセキュリティチェックでは、脅威を含んだメールを見破ることは難しいでしょう。
メールセキュリティを導入することで、安全なメールかスパムメールかを自動で判断、ウイルスチェックも行ってくれるため、安心してメールのやり取りをすることができます。
機密性が保護される
メールセキュリティを導入することで、添付ファイルの自動暗号化などの機能を利用できるようになるため、機密性を保持してメールをやりとりすることが可能となります。
複雑な操作は必要なく、通常通りの操作で安全なメールを送信することができます。
メールセキュリティを取り入れてみよう
メールセキュリティについて解説しました。
メールを利用した悪意のある第三者からの攻撃に備えるためにも、メールセキュリティ製品の利用は積極的に検討すべきです。
本サービスで紹介した製品も参考にしていただき、ぜひ導入を検討してみてください。