140年以上続く染め直し・染め替え、黒染めを独特の技法で行う京の黒染屋、馬場染工業とは?

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創業明治3年京の黒染屋の馬場染工業様は、140年の伝統を持ちお客様の大事なお洋服を一点一点、誠心誠意心を込めて染めてくれる京都の老舗、黒染専門店です。

染め直し・染め替え、黒染めなどを伝統のある独特の技術で行い、今日まで根強い人気を博しています。色落ちや色汚染に対する強さに配慮した染めは退色が少なく多くのお客様から好評を得ている技法です。

また旧染工場の雰囲気をそのまま残した工房では、家紋入りグッズを作る手作り体験も行っており、スタッフの方が親切丁寧に指導してくれます。

今回は馬場染工業様にその伝統の技法や、歴史について答えていただきました。

馬場染工業の提供するサービスについて

――今、特にPRしたい貴社のサービスや商品は何ですか?

馬場染工業様 :「京の黒染屋」黒専門の洋服の染め替え、染め直し

「京都家紋工房・柊屋新七」家紋体験工房

「柳の水」千利休が愛した水

馬場染工業の主力商品・売れ筋商品について

――現在の、主力商品・売れ筋商品は何ですか?

馬場染工業様 :「黒染め」洋服の染め替え、染め直し

馬場染工業のこれまでの歴史・歩みについて

――会社のこれまでの歴史・歩みについてお聞かせください。

馬場染工業様

1870 創業・柊屋からのれん分け新七黒染め開始

1893 二代目新三郎・工場敷地買い増し。時代の流れにより藍染開始

1939 三代目幾三郎黒染めに転換

1947 三代目没後、妻カツ継承

1960 四代目孝造継承

1961 業界初機械染色機導入

1965 法人組織改正

1967 社屋新築

1972 工場新築

1989 洋装部門研究開始

1993 黒シルク洋装専門店ジョリマン三条店オープン

2001 インターネットによるオンラインショップ開始・バブル崩壊の為社員全員退職

2001 友禅体験・思い出工房を開始

2004 洋服の染め替え開始

2007「戦国魂」コラボ商品開発商品販売提携

2008 四代目没後麻紀五代目継承

2008「366の花個紋」提携開始

2008 楽天市場「ミレディ」オープン

2008「思い出工房」改め「京都家紋工房柊屋新七」体験工房開始

2009 インターネットリニューアルオープン

2009 TV出演を期にKBS京都生活で[文字列の折り返しの区切り]商品販売開始

2013 国際京まふ第1回出品

2014 高島屋様より催事依頼

2015 太秦映画村にてコラボ商品イベント販売

2018 テレビ出演多数

2020 ゴールデンタイムの番組に出演

2021 ナチュラリスト用の染開発

2021 楽天市場・SNS強化のため専門社員入社

今後の馬場染工業の目標や、企業としてのビジョンについて

――今後の目標や、企業としてのビジョンについてお聞かせください。

馬場染工業様:もっと多くの人に黒染めの魅力を知っていただき、勿体ない洋服を作らず洋服の命を全うさせることです。黒染めの原点である着物は日本の正装であるにもかかわらず着用しなくなってきているので、せめて着物についている家紋を知ってほしく家紋工房を立ち上げました。

日本の文化の家紋は見直されてきていますので、後世に伝えてもらえるように形にして残せるお手伝いをしていきたいと考えています。またファッションショー等に黒染めの服を出して、一番最後に挨拶だけモデルに囲まれて舞台をあるいてみたいと思っています。弊社から出る「柳の水」は「千利休が愛した水」と文献にもかかれていますので、観光できた方にも美味しさを知って歴史を感じてほしいです。またSNSの発信により色々な世代の人に黒染めの魅力、家紋の文化を知ってもらいたいと感じています。

染を知ってもらうためのツールとして漫画・アニメ等のグッズを黒、中心で作っており、また家紋工房の技術を使い各お家の犬、猫のイラストのクッキーも作っています。その売り上げの一部を保護猫、保護犬の活動に役立てようと考えています。

激動の中、世の中のサイクルの変動の速さに負けてはならないという思いをモットーに、正しい判断で勇気を持ってなすべきことをなそうと考えています。

創業者、二代目、三代目、四代目、家族、両親、恩人、社員、取引先、地域、社会の人たちにありがとうという思いを大切に、人道、商道に外れることなくお互いの地位や名誉、立場におごらず くさらず、責任を持って義務を行い、悔いのない毎日を送る努力をしています。

お互いの思いやり潤いを持ち新しい技術に挑戦してこそ意義があると思っています。

馬場染工業の技術や人材の強み、特徴について

――技術や人材の強み、特徴は何ですか?

馬場染工業様:染の技術は染色だけではなく生地の性質もわかるものがやっていますので安心です。一人ずつ1着毎にカウンセリングをして染の事を理解して頂いてから染めています。

着古した洋服の為、染めた後でも修理が必要な服があります。洋裁ができますので自分で直す事ができます。洋服を修理する技術をもったスタッフも揃っています。

又、漫画、アニメ、犬、猫でもデザインの優れた子が来てくれていますので素晴らしいデザインに体験工房に来られたお客様も大変喜ばれています。

会社の中で、どのように取り組んで行くかを、とても楽しく話し合いながら前に進めていています。

インタビューから見えた、馬場染工業の染め直し・染め替え、黒染めをはじめとするサービスについて

明治3年から続く伝統の技術を、時代背景とも合わせあらゆるチャレンジを惜しまない馬場染工業。現代のあらゆる文化と融合したり、染を知ってもらうためのグッズをオンラインショップで販売したり、着なくなった洋服を黒染めすることにより生き返らせたりするなど、魅力的なサービスを様々展開しています。

また、家紋入りグッズを作る手作り体験においては、今の時代ではなかなか縁遠くなった自身の家紋を知り触れる機会として、あらゆる発見をもたらしてくれそうです。

馬場染工業は今後も伝統の技術を生かした様々なサービスを展開し、お客様を楽しませてくれることでしょう。

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今回お話を伺った企業: 馬場染工業

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