従業員が働くためのモチベーション維持や向上に有効で、世界的な有名企業が取り入れていることも注目された「ピアボーナス」ですが、そもそもどのような制度なのか、どのようなサービスがあるのかわからないという方は多いのではないでしょうか。
本記事では、ピアボーナスについて、概要やおすすめのサービスを紹介しますので参考にしてください。
ピアボーナスとは
ピアボーナス(peer bonus)とは、日々の業務や成果に対して、従業員同士で感謝や賞賛を送り合うことができるサービスです。
感謝の気持ちは、コメントやスタンプ、そしてポイント(ボーナス)という形式で送ることができ、ピアボーナスでは貯めたポイントを景品などと交換することができます。
通常の評価制度と違い、上司が部下を評価するわけではなく、従業員間で評価ができる点が特徴的です。
ちょっとした手助けや、情報共有などに感謝を送ることができるため、従業員同士のコミュニケーションを活性化、さらに社内風土の改善に役立つ制度としてGoogleなどの大手企業でも導入されています。
ポイントと交換することができる景品は、サービスによって異なり、カタログギフトのようなものから自社製品まで、柔軟に設定することができる点も魅力的です。
おすすめのピアボーナス
Smileボーナス
特徴
Smileボーナスとは、株式会社アスマーク運営しているピアボーナスサービスです。
オープンな場で従業員同士が感謝を送り合うことができ、組織内のコミュニケーションを活性化させるなど、様々な導入効果が期待できます。
感謝の気持ちとして送られたポイントは、景品と交換できるだけでなく、休暇付与など柔軟に設定できるため、働きやすさの向上、従業員のモチベーションアップ・エンゲージメント向上に効果的です。
テレワークにおけるコミュニケーション不足解消にも活用されています。
料金
- 初期費用:250,000円(導入サポート込み)
- 月額料金:350円×アカウント数
※価格情報は2023年2月時点のもの
Unipos
特徴
Uniposは、ピアボーナスサービスとして多数の導入実績があります。
従業員同士でいつでも感謝の気持ちをポイントとして送り合うことができ、タイムライン形式で評価が共有される点が特徴的です。
また、投稿に対して「拍手」という形式でアクションがとれるので、コメントを送るのは恥ずかしいという方でも利用しやすいサービスとなっています。
1ポイントあたりの金額を柔軟に設定でき、一部の部署で試験的に導入することも可能です。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:要問い合わせ
※価格情報は2023年2月時点のもの
HeyTaco!
特徴
HeyTaco!とは、アメリカで開発されたピアボーナスです。
ビジネスチャットツールのSlackを活用して、メンバーに対してタコスという名の感謝を送り合うことができます。
タコスは、いわゆるポイントで、社内メンバーから送られたタコスは特典と交換することが可能です。
操作はシンプルで使いやすく、ルールも簡単なため、すぐに操作に慣れるでしょう。
タコスの交換レートなどは企業が自由に設定することができるため、自社にあった運用が実現できます。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:3ドル
※価格情報は2023年2月時点のもの
thanks!
特徴
thanks!とは、株式会社アルトが運営するサンクスカードツールです。
社内のコミュニケーションを活性化し、モチベーションアップに貢献します。
サンクスカードのデジタル化が可能なので、ペーパーレス化によるコスト削減も可能で、壁を超えたコミュニケーションが可能となります。
受け取ったサンクスカードはポイント化でき、貯まったポイントは各種サービスのポイントやクーポンに交換できます。
料金
- 初期費用:0円
- 月額料金:要問い合わせ
※価格情報は2023年2月時点のもの
イベモン
特徴
イベモンとは、企業内イベントによってエンゲージメントを向上させることができるサービスです。
イベントを通じて社員同士でコミュニケーションを取ることで、相互理解を深め、社内環境の改善や組織としての士気向上にもつなげることができます。
自社で社内イベントを計画する手間をなくし、低コストで高品質なイベントを開催できる点が特徴的です。
年間200件以上のイベント実施の実績があり、これまでに45,000件以上の社内イベント開催をサポートしてきました。
料金
- 基本料金:30万円〜
※価格情報は2023年2月時点のもの
Willysm(ウィリズム)
特徴
Willysmは、社員の気持ちを可視化することができるピアボーナスサービスです。
ストレスチェックを通して社員の気持ちをポジティブに変化させることができ、企業の離職率改善にも効果があります。
今日の気持ちを3つの選択肢から選び、入力することで、これまでの精神状態を可視化することができ、チームメンバーの状態も確認できるようになります。
リモートワークにおけるストレスチェックにも有効です。
料金
- 初期費用:50,000円〜
- 月額料金:700円〜/ユーザー
※価格情報は2023年2月時点のもの
RECOG
特徴
RECOGは、社員同士が褒め合うことで、モチベーションの向上につなげることができるタレントマネジメントシステムです。
レター機能という社員同士で褒め合うことができる機能が搭載されており、面と向かって伝えにくい感謝を手軽に伝えることが可能となります。
社員同士の理解が深まることで、チームワークの向上にもつながります。
送り合ったポイントはランキング形式で表示することもできるため、ゲーム感覚で利用しやすい点も特徴的です。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:要問い合わせ
※価格情報は2023年2月時点のもの
OH!KIMOCHI
特徴
OH!KIMOCHIは、手軽に始めることができるピアボーナスサービスです。
1ワークスペースごとの料金設定となっているため、企業規模によってはユーザーごとに料金が発生するタイプのものよりコストを抑えられる可能性があります。
サポートも充実しており、導入企業での社内説明の代行などを任せることができます。
また、無料トライアルが提供さえているため、ピアボーナスがどのようなものか確認したいという方にもおすすめです。
料金
- 初期費用:0円
- 月額料金:5,000円〜
※価格情報は2023年7月時点のもの
シナジーHR
特徴
シナジーHRは、ツールを組み合わせて組織全体の生産性向上を実現する人事サービスです。
サンクスやスキルといったツールを選択することができ、柔軟な使い方ができる点が優れています。
サンクス機能を活用することで、従業員同士で感謝の気持ちを送り合うことができ、働く意欲を高めることができます。
サンクスカードの集計も手軽にできるため、インセンティブや自社オリジナルの施策に活用しやすい点も魅力的です。
料金
- 初期費用:0円
- 基本料金:200円
- サンクス:200円
- スキル:300円
- 評価:500円
- 面談:200円
- 意見:200円
※価格情報は2023年7月時点のもの
Co:TEAM
特徴
Co:TEAMは、目標管理や1on1を効率化させることができるパフォーマンスマネジメントツールです。
目標管理や人事評価、1on1などを一元管理し、組織の管理工数を削減、生産性の向上につなげることができます。
Slackと連携させることができ、チャット画面からコメントを送信、メンバー間で称賛を送り合うことが可能です。
目標管理や1on1などの人事施策を繋げ、称賛のコメントを評価調整に利用することができます。
料金
- 初期費用:10万円〜
- 月額料金:1,000円〜/ユーザー
※価格情報は2023年7月時点のもの
HiManager
特徴
HiManagerとは、ハイマネージャー株式会社が運営している、従業員エンゲージメントを高めるマネジメントサービスです。
組織を管理するマネージャーを支援するための機能が豊富に搭載されており、ハイブリッドな働き方にも対応しています。
全社の称賛を見える化することができるため、ピアボーナスツールとして活用することもできます。
また、Slackやchatworkとの連携も可能です。
料金
- 初期費用:0円
- 月額料金:1,500円〜/人
※価格情報は2023年7月時点のもの
OKWAVE GRATICA
特徴
OKWAVE GRATICAは、サンクスカードを送り合うことができるピアボーナスサービスです。
500枚以上のサンクスカードにメッセージを入力して、簡単にサンクスカードを作成することができます。
カードにチップを添えることができる機能を搭載しており、貯まったチップはスポンサー企業の優待品との交換や、慈善団体への寄付などに利用することが可能です。
管理画面からサンクスカードの送信枚数やチップ数の確認ができるため、施策管理が効率化されます。
料金
- 初期費用:0円
- 月額料金:30,000円〜
※価格情報は2023年7月時点のもの
ピアボーナス選定のポイント
従業員が使いやすいUIか
ピアボーナスサービスを利用する際のポイントとして、従業員が利用しやすいUIで設計されているかという点が挙げられます。
ピアボーナスは手軽に感謝を送り合うことができる点が魅力ですので、マニュアルがなくても手軽に感謝を送り合うことができる操作性のサービスを選ぶと良いでしょう。
多機能なサービスでは操作性が複雑になってしまう場合もあるため、トライアルなどを試して操作性を確認してから導入することをおすすめします。
サポート体制の確認
ピアボーナス制度はこれまでの評価制度とは異なるため、どのように運用していけば良いのかわからないということもあります。
サポート体制が優れているサービスであれば、他社での事例も含めて運用方法のアドバイスをしてくれるでしょう。
システムの操作方法をすぐ調べることができる、ヘルプページやマニュアルが用意されているかも重要です。
チャットツールと連携が可能か
ピアボーナスの中には、SlackやChatworkといったビジネスチャットツールとの連携が可能なサービスもあります。
自社で既に利用しているチャットツールがある場合、これと連携が可能なサービスを選ぶことで、ピアボーナスサービス上で送信された感謝やコメントをチャットツールで確認できるようになります。
ピアボーナスサービスだけでは、形骸化してしまうのではと不安な方は、チャットツールと連携して日常的にピアボーナスが利用されていることが周知できる環境を構築すると良いでしょう。
ピアボーナスを導入して働きやすさを向上させよう
ピアボーナスは、導入することで社員のモチベーション向上につながり、離職率の低下にも貢献します。
様々なピアボーナスサービスが登場しており、海外サービス含め特徴が異なるため、本記事で紹介したサービスも参考にしていただきつつ、自社にマッチしたピアボーナスを導入してみてください。