ジュニアボード制とは
1.ジュニアボード制度とは
ジュニアボード制度とは、Junior 「若手の」 Board of Directors「役員会」に由来し、若手の社員による仮想的な役員会を意味します。
従来の、取締役・執行役員による役員会とは別に開催され、若手従業員の目線から見える企業の経営課題や将来のビジョンなどを議論し、従業員の積極的な経営への参加意識を高めます。
また、取締役・執行役員は比較的年齢が高いケースが多いため、若手社員による革新的で柔軟な発想を促し、イノベーションを起こすきっかけも期待されています。
ジュニアボード制度は、アメリカで発案された考え方ですが、日本企業においても少しずつ普及が広がっています。
2.ジュニアボード制度の目的
・経営者の育成
企業運営に関して、経営者目線での考え方と、労働者目線での考え方では、視点が全く異なります。
例えば、労働者目線では「給料を上げて欲しい」「設備投資をして欲しい」「システムを変更して欲しい」「従業員を増やしてほしい」等、「コスト負担」に対する様々な要望が挙げられます。
一方、経営者目線で考えたときに、このようなコスト負担に見合うだけの「売り上げがあるか」「利益が確保できるか」を考える必要があります。
このような、経営者視点での考え方は、日常業務によって養うことは難しいため、ジュニアボード制度を利用することで、次世代経営者の教育を実施することができます。
・若手社員の経営参加によるイノベーション
従来の日本企業は、年功序列型の社員構成が一般的であり、取締役・執行役員は高齢者が多く、役員会に若手社員が参加するケースは稀です。
こうした役員会の中では、現代の若手のニーズや問題意識を踏まえた革新的な発想は生まれにくく、保守的で変化を好まない経営スタイルになることが典型でした。
こうした慣習から脱し、若手社員による活発な意見によって、社内にイノベーションをもたらし、社員のモチベーションや企業風土を活性化させるねらいもあります。
ジュニアボード制の使い方・例文
・ジュニアボード制を採用することで、経営者観点での問題点を社員と共有することが可能になる
・ジュニアボード制は、単発で終わらせるのではなく、継続的に実施することが重要だ