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「クロスアポイントメント制度」とは?|人事用語

クロスアポイントメント制度とは

1.クロスアポイントメント制度とは

クロスアポイントメント制度とは、「クロス」(複数) 「アポイントメント」(契約)に由来し、研究者や学者が、企業の研究室や大学の研究室等、複数機関と契約を行い、業務に従事する制度です。

従来の研究者は、特定の大学や企業の中で、長期にわたって研究に専念するケースが大半でしたが、研究の成果や過程が、当該組織の中でのみしか共有されないという課題がありました。

こうした閉鎖的な環境を改善し、企業間、大学間、企業と大学間での情報共有を円滑にし、優秀な人材が複数の機関に所属、中継することで、日本全体における研究分野の発展と、人材育成に貢献することが期待されています。

本制度では、研究者の研究時間を100として、複数機関における研究時間の配分を決める仕組みがあり、この従事比率をエフォートと呼んでいます。

2.クロスアポイントメント制度と、従来の仕組みの相違点

クロスアポイントメント制度が導入される前も、共同研究や兼業のような形態で、研究者が複数の機関の研究を行うケースがありましたが、その相違点について説明します。

・共同研究
共同研究は、特定の研究内容にフォーカスして、共同で進める方法であり、「共同研究契約」に基づきます。
全ての取り決めは、共同研究契約における個別契約に記載されており、労働契約の考え方とは異なります。
一方、クロスアポイントメント契約は、労働契約にかかる契約であり、労働時間の配分等が設定されます。

・兼業
兼業は、いわゆる副業の扱いになり、本業の業務時間外で行います。
本業における、兼業規定に基づき、業務可能範囲が設定されます。
本業に専念するために、業務可能範囲はかなり限定されるケースがありますが、クロスアポイントメント契約においては、労働時間の配分設定であり、相互の制約は強くありません。

クロスアポイントメント制度の使い方・例文

・クロスアポイントメント制度を活用して、大学と企業の両方で50%ずつの配分で働くことになった
・クロスアポイントメント制度の普及により、産学官連携を向上させる効果が期待できる

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