【初心者にもわかりやすく解説】BCP(事業継続計画)とは?|策定方法やBCP対策について

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BCPという言葉をご存じでしょうか?

近年は、地震や台風・水害などの自然災害が多く発生しています。
また、重大な事故やシステム障害が発生するリスクもゼロではありません。

こうした有事の際にも事業活動を止めない、あるいは速やかに復旧させる計画をBCP(事業継続計画)といいます。

本記事では、BCPの概要と策定方法、BCP対策について解説します。

【わかりやすく解説】BCP(事業継続計画)とは

まずBCPの概要について、わかりやすく解説します。

BCPとは?

BCP(Business Continuity Plan)の略で、日本語にすると「事業継続計画」となります。

大規模な自然災害、重大な事故など、不測の事態が発生したときに事業活動をストップしない、もしくは速やかに復旧し影響を最小限にする計画のことです。

BCPが注目されたきっかけは、2011年の東日本大震災とされ、近年の調査では大企業の約60%で策定が進んでいます。
しかし、中堅企業の普及率は30%、中小企業にいたっては6%と、まだまだ普及が進んでいるとはいい難い状況にあります。

ただ、その必要性は強く認識されており、今後導入する企業は増えていくものと思われます。

BCPとBCM、防災との違いは?

BCPと混同しやすい言葉や概念があるため、整理しておきます。

BCPとBCM

もっとも混同しやすいのが、BCM(Business Continuity Management)です。
BCMは日本語では「事業継続マネジメント」と訳されます。

BCMとは、事業活動の継続を脅かすリスクに対して備える、「危機管理」全般の活動を指します。
BCPはその活動の一部、「計画」の部分を担うものです。

防災との違い

BCPと防災は、自然災害のリスクに備える点で混同しやすい概念ですが、対象が明確に違います。

防災が、人命や建物などの、会社の資産を守ることが目的なのに対し、BCPは事業活動そのものを守ることを目的とします。

当然、事業活動には「人」や「施設」などが必要で、守る対象が共通するため混同しやすいのでしょう。

ただ、BCPは災害のみを対象とする防災とは違い、システム障害や重大事故なども含め広範囲のリスクに備える計画である点が特徴です。

BCP対策が企業に必要な理由・重要性

BCPにより有事の対応を事前に決め、計画を立てておくことは、さまざまな面で企業価値を高めます。

事前の想定と計画があれば、いざというときに冷静な経営判断を下せます。
それにより、商品やサービスの供給を止めずに対応できれば、企業の社会的信用につながるでしょう。

社会貢献の面でも企業価値を高めます。
例えば、ホテルが帰宅困難者を受け入れる、大雪で立ち往生したトラックが積み荷の食料を周囲に配布するといった例です。

こうした判断は、有事の際の対応を事前に決め、計画があればこそできるものです。

BCP(事業継続計画)の策定方法を詳しく解説

BCPは、一般的に次のプロセスをふまえて策定すると良いとされます。

基本方針の策定

BCP策定は、自社にとっての最優先事項を洗い出すことから始めます。有事において自社のあるべき姿や、事業継続の目的を明確化することです。
それは、自社の経営方針や理念をもとに、あらゆる利害関係者の存在を考慮して決める必要があります。

あわせて、対策本部を組織化し、メンバーの人選も行います。もちろん選抜されたメンバーは計画の段階から関わることも重要です。

事業への影響度の分析

具体的な災害など、事象に応じた事業への影響度を分析します。
そのなかで事業継続に不可欠な業務を洗い出し、優先度を決めるプロセスです。

リスクの分析

優先度の高い業務が把握できたら、次にその業務が停止した場合のリスクを分析します。
災害だけでなくあらゆる事象を想定し、リスク回避の手段、業務が停止した場合の復旧時間の目標を設定します。

計画の策定

これまで検討した内容を計画書に落とし込むプロセスです。
計画は全社的に通用するものでなければなりません。また費用対効果の面も含め総合的に判断できる経営層の確認が必要となります。

BCP(事業継続計画)を策定する際のポイント・コツ

BCPを策定する場合、最初から独自の計画を構築するのは時間がかかり非効率です。
必要に応じ外部リソースに頼ることが、BCP策定のコツであるといえます。

サンプルやガイドラインの活用

BCPの策定は、各省庁からサンプルやガイドラインが公開されており、策定の際には参照してみることが望ましいといえます。

中小企業庁や経済産業省、内閣府などから出されており、こうしたガイドラインを活用すれば、自社にあったBCPの全体的なイメージをつかめるでしょう。

また、フォーマット例やケーススタディー、チェックリストなども提供されており、活用することでスムーズな作成が可能になります。

外部コンサルタントの活用

費用が確保できるのであれば、外部コンサルタントを活用するのも良い手段です。
十分な知識を有するコンサルタントに依頼すれば、精度の高い計画が構築されるでしょう。

しかし、注意点もあります。策定のプロセスに必ず自社の従業員を参加させることです。

自社の現状を必ず反映させ、「計画は立派だが、実際の運用に難がある」というような状況は防がなくてはなりません。

BCP(事業継続計画)を上手に運用する際のポイント

最後に、BCPを運用する際のポイントについて解説します。

役割分担と具体的な行動を明確にする

対策本部など組織体制を事前に決めておくことが重要です。その上で、各自の役割と実際にとるべき行動を明確にしておきます。

BCPが機能しない原因の多くは、計画を定めたが各自の役割が周知できておらず、実際の行動ができなかったというものです

また、役割には複数の担当者を選任し順位を決めておくことも必要です。さまざまな障害により、対策本部に到着できないといったことも想定されるためです。

定期的に訓練を実施する

各自の役割と行動を周知するだけでなく、定期的な訓練を実施するとより安心です。
訓練で顔を合わせることで、メンバーの意思疎通がスムーズになるメリットがあります。

なにより、訓練で有事を想定した行動を体感することで、非常事態でも落ち着いて冷静な行動がとれるようになるでしょう。

定期的なアップデート

BCPは定期的に見直しを図り、常に最新の状態にしておくことが必要です。

退職や異動により、運営体制に欠員が生じている場合もあります。
また営業拠点が増えるなど、事業体制も常に変化しています。

計画を最新の状態にしておかなくては、策定したBCPはいざというときに役に立たないものとなってしまいます。

まとめ

自然災害や重大事故はいつ発生するとも限りません。
また、システムや通信の障害など、事業活動を中断させるリスクはいつも隣り合わせです。
こうしたリスクに備え、自社の事業活動を停止させないこと、速やかに復旧させることは企業の危機管理の根幹をなすものです。

BCPの策定は企業価値を高めるとして、取り組む企業も増えています。
ぜひ検討してみてください。

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