cdnとは?仕組みや導入方法、サービス比較について

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近年インターネットは飛躍的な普及を見せ、企業のECサイトでは画像や動画など大容量のコンテンツを扱うことが多くなりました。
目的のサービスへユーザーがスムーズにアクセスできる裏には、cdnサービスによるオリジナルコンテンツサイトへの負担軽減措置があります。

cdnサービスがなければ、アクセスが集中しやすい商品の発売日やセールのタイミングでサーバーがダウンすることもあるでしょう。
インターネットを介してビジネスを推進する上で、cdnの導入は必須となっています。

ここではサービスを提供する企業やプロバイダーに向けて、cdnの仕組みと導入方法、各サービス事業者の比較をわかりやすく解説します。

cdnとは?仕組みについて

cdnとは、アクセスが集中するサーバーの負荷を分散させるために作られたネットワークの仕組みです。
アクセスが一つのサーバーに集中すると、表示速度が遅くなり、時にはアクセスできない状態に陥ります。そのような事態を避けるため、オリジナルコンテンツをコピーして世界各国にネットワークの拠点を分散して配置します。ユーザーは居住地の一番近い配信元からコンテンツを閲覧できるため、瞬時に求める情報を見ることができるのです。

このオリジナルコンテンツサイトのことをオリジンサーバー、オリジンサーバーのコンテンツをコピーして掲載したサイトをキャッシュサーバーと呼びます。

例えば日本にいてイギリスのファッションブランドの服をインターネットで買った場合、そのサイトはイギリスにありますからレスポンスが来るまでに何日もかかるのが普通です。

しかし元のサイトからコピーされたものが自国にあれば、近い場所から情報を取得することができます。距離が近いほどサイトへつながる速度も速くなるのです。

動画など大容量の通信に悩むプロバイダーやネットワーク事業者には特にコスト効率のいいサービスと言えます。

cdnの導入方法と調べ方

cdnを導入する際は、2通りの方法があります。自社で行うか代理店に依頼するかです。
いずれも管理部門やサービス元と連携をとりながら進めていきます。

導入方法

cdnの導入方法として、日本で人気の高いCDNextを例にご紹介します。
以下3ステップで行われます。

1.オリジンサーバーを設定する
2.CDNホストを設定する
3.DNSサーバを設定する

一つ一つみていきましょう。

1、オリジンサーバーを設定する

デジタルコンテンツの元となるサーバーの設定です。CDNextの管理画面で設定できます。

2、CDNホストを設定する

CDNextの管理画面でホストの設定を行います。

3、DNSサーバーを設定する

DNSサーバーとは、私たちが何かを検索する際に使用するドメイン名をIPアドレスに変換するサービスです。これにより瞬時に目的の情報を表示できます。ここでは、お客さま管理のDNSサーバーを設定します。

cdnの調べ方

自社の希望に合ったcdnを調べる場合はさまざまなサイトがありますが、ここでは最も検索しやすい「cdnjs」というサイトの検索方法をご紹介します。

1.検索窓に検索したい語句を入力する
2.検索語句を含んだcdnが表示される
3.使いたいcdnを選択、最新バージョンが表示される
4.使いたいバージョンをプルダウンで検索
5.リストの中から使用したいcdnを選び、自社サイトにコピペする

たったこれだけでcdnを使えるようになります。

cdnを使うことのメリットとデメリット

cdnはメリットが多い仕組みですが、一部デメリットもあります。
ここではcdnのメリットとデメリットについて解説します。

cdnを使うことのメリット

cdnの大きなメリットは、以下の3つです。

1、元サーバーの負荷を分散できる

cdn最大のメリットは、元サーバーの負荷を分散できることです。これにより消費者がサーバーにアクセスしやすくなり、サービスの提供がスムーズになります。

2、ページへの表示遅延を減らせる

見たいページへのアクセスに時間がかかると、消費者はページを離れてしまいます。この離脱を防ぐことがユーザー獲得につながります。

3、セキュリティの強化

cdnは元サイトのオリジンサーバーからキャッシュサーバーにコンテンツをコピーして閲覧するため、オリジンサーバーを知られずに済みます。不正アクセスやハッキングの防止に効果的です。

cdnを使うことのデメリット

cdnの一部デメリットをご紹介します。

更新が遅れる

cdnではオリジンサーバーのコンテンツをコピーして掲載するため、オリジンサーバーの情報が更新された場合、反映までに時間がかかる場合があります。たまたま閲覧したページが古い情報だったということはよくあることです。

キャッシュ事故が起きる可能性がある

キャッシュ事故とは、オリジンサーバーの個人情報が誤ってコピーされ、他人に知られてしまうことです。コピーするコンテンツの内容はしっかりと把握する必要があります。

各cdnサービスの特徴と比較

ここでは今注目を集めるcdnサービス事業者3社をご紹介していきます。
それぞれの特徴を踏まえ、比較することで自社に最適なcdnサービスを選ぶことができます。

Akamai

cdnサービスの先駆者であるAkamaiは、アメリカに本部を置き、世界130ヶ国に24万台以上のサーバーを有するビッグ事業者です。世界中からアクセスがあるような大規模サイトに向いています。

Amazon CloudFront

クラウドサービス大手のAMSが提供するCDNサービスです。近年日本でも注目されており、AMSを利用していればAmazon CloudFrontも別途契約する必要なく使用できます。

Cloudflare

Cloudflareはアメリカの企業でフリープランや個人向けCDNサービスを提供しています。こちらは無料で利用できるため、cdn導入を検討する際に最適です。

cdnの需要が増える理由

cdnを導入することは、企業の売上にも関わってきます。サイトの表示速度が0.5秒遅れるだけで20%検索数が減少すると言われるほど、アクセス速度はユーザー獲得に直結します。

競合他社が多いサービスではストレスなく自社サイトに誘導する必要があり、もはや導入は必須と言えるでしょう。

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