レガシーの意味について|ビジネス、IT分野での使い方や例文

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レガシーと聞くと、自動車メーカースバルの車名を思い浮かべませんか。なぜレガシーという名前が付けられたかというと「スバルの伝統的な技術を、次世代へ向けて成熟させていく」という意味が込められています。

政治やスポーツ業界を始め、ビジネスやIT分野でもレガシーという言葉が広く使われるようになりました。

レガシーとはどのような意味なのでしょうか、具体的にどのように使用される言葉なのか、解説していきます。

レガシーとは?その意味について

レガシーとは「伝統」「遺産」「従来型」という意味があります。これらから「次世代へ受け継ぐものごと」という意味が込められて使われるようになりました。

反対に「時代遅れ」というマイナスな表現として使用されることもあります。

政治家の間では「自分が任期のうちに、歴史に残る偉業を成し遂げる」という意味で、レガシーが使われています。

またオリンピック・レガシーという言葉もあります。オリンピック開催国は、様々な国の選手や関係者を招くことになるため、競技を行う公共施設の建築や交通機関の整備などが進められますよね。このようなオリンピックが終わっても長く残る良い功績のことを、オリンピック・レガシーと呼んでいます。

マイナスな使い方として「レガシーコスト」という言葉もあります。過去のいきさつから生まれた負の遺財という意味があり、退職した社員に支払う企業年金などに対し使われる表現となっています。

レガシーという言葉を、ビジネスやIT分野ではどのように使われているのか、次に解説していきます。

ビジネス・IT分野でのレガシーの使い方の例文

ビジネス・IT分野それぞれで、レガシーの使い方について解説していきます。

ビジネスにおけるレガシーの使い方

ビジネスで使用されるレガシーの意味は「過去から続く、良い伝統」「時代遅れ」とプラスな表現と、マイナスな表現の両方で使われます。

先ほど紹介したレガシーコストも、ビジネスにおいてマイナスな表現として使用されています。具体的な例文を紹介します。

・「この方法が我が社のレガシーだ」
・「レガシーな考えだけでは、今後の成長は難しい」

上の方が、自社の伝統的な方法で誇りに思っているように聞こえますよね。反対に下の例文は、古い考え方では成長できないというマイナスな表現となっています。

IT分野におけるレガシーの使い方

次にIT分野におけるレガシーの使い方について、解説していきます。

IT分野は、コンピューターを使用して情報やデータを作り、保存したり新しく更新したりと日々新しいものを生産している分野です。

レガシーは伝統、従来型という意味なのでIT分野とは真逆の言葉と言えますよね。IT分野ではレガシーは「過去のもの」「時代遅れ」などの、マイナスな表現として使われています。例文を紹介します。

・「効率を上げるため、レガシーなシステムを更新する」
・「もうそれはレガシーシステムだよ。新しいのにするべきだ」

どちらのレガシーも「古いもの」「時代遅れ」という表現に言い換えることができる例文ですね。

レガシーという言葉は、使い方によっては良い意味でも悪い意味でも使えるということが分かりますね。

レガシーの語源

具体的に、レガシーの語源について解説していきます。

レガシーという言葉は英語ですが、元はラテン語が由来だとされています。ラテン語のレガシー(legatus)は「大使」「行使」という意味があるので、なぜ遺産という意味になったのかは分かっておらず、諸説あるようです。

2013年に国際オリンピック委員会(IOC)総会で、2020年のオリンピック開催地が東京都に決定しました。その頃から日本では「レガシー」が度々聞かれるようになっています。

IOCはオリンピックを開催することで、交通機関の整備・公共施設の普及などを通じて人々の生活が豊かになることを「オリンピック・レガシー」と呼んでいます。

オリンピック・レガシーをきっかけに、様々な分野でレガシーが使われるようになったのです。

レガシーの意味・使い方についてまとめ

近年よく耳にする「レガシー」という言葉の意味や使い方について解説してきました。ポイントはこちらです。

・レガシーとは「遺産」「時代遅れ」という意味を持つ
・プラスな表現もマイナスな表現にも使われる
・2013年オリンピックの開催地が東京都に決定してから日本で広く使われるようになった
・各分野によってレガシーの言葉の意味が異なる

今まではレガシーと聞くと、自動車の車名くらいしか思い浮かべられませんでした。自動車のレガシーも、伝統を次世代に引き継ぐという意味が込められた名前のようなので似たような使われ方をしています。

最新を築いていくIT業界では、レガシーは時代遅れでマイナスな表現になってしまいますが、政界では政治家が築いてきた功績というプラスな表現と捉えることができます。

言葉の意味を理解して、適切に使用していきたいですね。

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