ロジックツリーとは?テンプレートや種類について

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ビジネスにおいて売上げの向上や集客率の向上は一朝一夕に実現するものではありません。また熟慮した結果解決策が導き出せないといったことも起こります。

そんなとき、考えるべきポイントを明らかにし、何が必要で何が課題となっているのかを論理的に導く手法としてロジックツリーがあります。

そこでここではロジックツリーとはどんなものなのかをはじめ、そのテンプレートの入手方法やメリット、さらに注意点や種類などもご紹介します。

ロジックツリーとは?

ロジックツリーは原因や解決策を論理的に探すことを目的としたフレームワークのひとつです。フレームワークとは共通の考え方や意思決定、分析、問題解決、戦略立案などの枠組みのことで、ロジックツリーでは問題や課題を要素分解することで広げていき、最適な解決策を見出しますが、その際、樹木の幹から枝分かれしていくような図が作成されるため、こう呼ばれます。

またロジックツリーの作成では物事を整理し、分類を論理的におこなう基本的な思考方法としてMECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)を意識することが重要です。MECEではモレやダブりといった問題をなくし、正確な判断を下しやすくし、これによりロジックツリーを展開する際、物事の友好的な切り口をみつけることができます。

ロジックツリーのテンプレート集

ロジックツリーを作成するのであれば、まずはあらかじめ用意された既存のテンプレートを使うと便利です。またテンプレートはさまざまな方法で入手することができます。

表計算ソフトを利用する

表計算ソフトとしてなじみのある「Microsoft Excel」には「SmartArt」機能にロジックツリーのテンプレートがあらかじめ用意されています。テンプレートを呼び出すには、挿入>SmartArt>階層構造>横方向階層の順で操作します。手持ちのPCにExceがインストールされていれば利用できるので、まずはロジックツリーを作成してみたいといった際に便利です。

スマートフォンアプリを利用する

ロジックツリーの作成にはiPhoneやAndroidで使えるスマートフォンアプリを使うのも便利です。そのひとつ、「XMind マインドマップ」は30種類のテンプレートが内蔵されたアプリで、アイデアをより多く引き出せるよう、特性要因図やバランスシート、マトリクスなどさまざまな手法に対応しています。作成後はPNGやPDFなどにエクスポートして共有でき、無料版でもアイデアを整理するのに十分な機能を備えています。

Webサイトからダウンロードする

マーケッターのためのWebサイト「ferret」ではパワーポイント形式のロジックツリーをダウンロードすることができます。このテンプレートはAppleがリリースしているプレゼンテーションソフト「Keynote」でも利用することも可能です。

またサイト内に掲載されている解説記事はロジックツリー作成の際に役立ちます。

ロジックツリーのメリットと注意点について

では、ロジックツリーは実際にはどのようなメリットがあり、どのような点に注意して作成すればよいのでしょう。それぞれのポイントを挙げていきます。

ロジックツリーのメリット

まずロジックツリーのメリットとしては主に次のような点が挙げられます。

・問題や原因を発見しやすい
・解決すべき課題に優先順位がつけやすくなる
・可視化することで全体像が明らかになる

ロジックツリーでは何が原因なのか論理的に深堀りしてさまざまな要素をリストアップすることから、感覚的に原因や問題を探るのではなく、ロジカルに知ることができます。このためたとえ効果がなかったとしてもリストアップした他の要素からさらなる深堀りも可能です。

また、実際の作業に落とし込んだときにも優先順位をつけやすくなります。これは、リストアップによって何が重大な原因となっていて、どの順番ならより早く解決できるかを明らかにできるからです。

そしてなによりロジックツリーによって可視化された問題や原因はチームであればメンバー全員が、戦略の全体像について共通認識を持つことで、互いの連携がとりやすくなります。

ロジックツリーの注意点

問題の深堀りや根本的な原因の具体化に役立つロジックツリーですが、リストアップする要素に思いつきや関連性がない事柄が含まれていると、有効に機能しなくなってしまいます。
一方で、リストアップの段階では意図的に要素の取捨選択をしてはいけません。各要素はあくまでもツリーが完成した段階で必要かどうかの判断をするものであり、考えうる事柄はもれなくリストアップする必要があります。

ロジックツリーの種類と例題

ここまでロジックツリーの活用方法や作成方法について触れてきましたが、目的に応じて以下のようなタイプを使い分けることでより適切な問題解決が可能になります。
またあわせて各タイプの例題も挙げています。

原因追求ツリー(Why)

根本的な原因を突き止めるロジックツリーです。問題に対して原因をできる限り書き出し、それに対する解決策を探ります。

問題の原因が間違っていたりズレてしまっている場合、問題を分解して階層化し、真の原因を分析することで解決法を導く手法です。

また、より細かな指標を加えて原因追求ツリーから派生し、KPI(Key Performance Indicator/重要業績評価指標)を管理するKPIツリーといったものもあります。

例題:ダイエットに成功しない原因を挙げ、ロジックツリーにまとめてみましょう。

(原因:食事方法、ダイエット手法、運動方法など)

問題解決ツリー(HOW)

起こっている問題に対して改善策を探るロジックツリーです。原因追求ツリーよりもさらに具体的な行動や改善策をみつけることができます。

対策や計画が実践に移されていない場合、問題を分解・階層化し、その具体的な方法や解決策を導く手法です。

例題:ブログへの集客を加速させインターネット広告の収益向上を実現させるための方法をロジックツリーにまとめてみましょう。

(課題:記事数、配信方法など)

What(要素分解ツリー)

物事の要素を段階的に分解し、網羅的に把握するためのロジックツリーです。原因究明や問題解決にかかわらず、単に要素を細かく分類することから、顧客の分類や市場の分析などに役立ちます。複雑なものや大きなものを、漏れなく挙げることにより構成されているものを整理して問題を洗いだす手法です。

例題:会社の売上や経費などを可視化し、問題を明らかにしてみましょう。

(要素:国内事業、海外事業、法人向け、個人向けなど)

ロジックツリーを活用し、論理的思考を養おう

ロジックツリーは問題や課題を分解し整理することで、論理的に解決策を導きだすことのできるツールです。しかしながら、必ずしもきちんとつくり込む必要はありません。気がついた問題や課題を書き出してみるだけでも、論理的思考が養われ、マインドアップや仕事を効率的に進めるために役立つでしょう。

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