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契約書の内容チェックは不備があれば、企業にとって大きな損失を被る可能性があるだけでなく、社会的な信頼を失う可能性もあるため決して疎かにすることはできません。
ですが、人の手によるアナログなチェック方法では時間も手間もかかる上に、その確認精度は完璧なものとは言えないでしょう。
そこで近年注目されているのがAIを使ってリーガルチェックを効率化する「契約書レビューサービス」です。
本記事では、契約書レビューサービスとはどんなサービスなのか、基本的な機能やおすすめのサービスなど幅広く解説しますので参考にしてください。
契約書レビューサービスとは?
契約書レビューサービスとは、契約書のリーガルチェック作業をAIが自動で行ってくれるシステムのことを指します。
特別難しい操作は必要なく、契約書をアップロードするだけなので、時間をかけずに契約書に潜在するリスクを発見、トラブルに対するフィードバックを受けることができ、契約締結までにかかっていたやりとりの短縮化、確認業務の属人化を解消することが可能です。
専門的な知識がなくてもAIが自社にとって契約内容が有利か不利か、不足している項目、不要な項目がないかを自動で判定してくれます。
サービスのよってはレビュー以外に契約書の修正支援や管理が可能というものもあります。
業界問わず契約業務が発生する企業であれば、導入効果を発揮しますが、昨今のテレワーク需要にもマッチしていて、押印のためだけに出社しなければならなかった法務部部門のテレワーク化を推奨するサービスとなっています。
おすすめの類似契約書レビューツール
類似サービス: LegalForce
(4.5)

月額料金 | 要問い合わせ | 無料お試し | 要問い合わせ |
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初期費用 | 要問い合わせ | 最短導入期間 | 要問い合わせ |
LegalForceは、株式会社LegalForceが提供する、AI契約審査プラットフォームです。 「契約審査の効率化と品質向上」を実現するサービスとして、AIによる最先端の技術で契約にまつわる業務を支援してくれます。
リスクの洗い出しを支援してくれる
レビューしたい契約書をアップロードすれば、AIが契約書に潜むリスクの洗い出しを支援をしてくれるため、リスクの見落とし・必要条項の抜け漏れ防止をサポートしてくれます。
ほしい「条文」がすぐに見つかる
LegalForceは、過去にアップロードした契約書から、キーワードや当事者名などで参考にしたい「あのときのあの条文」を探すことができます。
Wordとの連携で、スムーズな修正作業ができる
LegalForceは、Wordと連携しており、普段の作業環境を変えず、スムーズに修正作業を行うことができます。
類似サービス: Hubble
(4.5)

月額費用 | 60,000円〜 | 無料お試し | あり |
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初期費用 | 要お問合せ | 最短利用開始期間 | 要問い合わせ |
Hubbleとは、迅速でミスのない業務を実現することができる契約書管理クラウドサービスです。 社内の全ての契約書を一元管理して、進捗の確認や契約書の内容レビュー、バージョン管理、部門をまたいだやり取りといった作業の全てをHubble上で行うことができます。
契約書管理はドキュメントをアップロードするだけ
Hubbleで契約書管理を開始するために必要な作業は、Wordの契約書ドキュメントをアップロードすることだけであり、非常に簡単です。 アップロード作業を行うだけで、ドキュメントリストと呼ばれる台帳が自動で作成され、契約書の進捗状況といったステータスや、契約種別などの様々な情報をもとに、全ての契約書を把握・検索できるようになります。
契約書関連のコミュニケーションを可視化
Hubbleでは、契約書の受付を普段お使いのメールやSlack、Teamsといった各種ビジネスチャットで行うことができます。 Hubble上で、契約書に依頼者やレビュー者のコメントを付与することができるので、契約書の受付時点から現在までの状況が可視化され、後から誰が見ても交渉経緯をはじめとした契約書レビュー時の状況が分かるような契約書管理を実現します。
契約書の差分を把握
Hubbleでは、管理している契約書をHubble上で編集するだけで、自動的に変更された内容が差分として検知されます。 Wordの変更履歴がオフのまま編集されても差分を検知できるので、いわゆるサイレント修正があっても簡単に見つけることができます。
類似サービス: LAWGUE
(4.5)

月額費用 | 要問い合わせ | 無料お試し | トライアルプランあり |
---|---|---|---|
初期費用 | 要お問合せ | 最短利用開始期間 | 要問い合わせ |
LAWGUEとは、FRAIM株式会社が運営しているクラウド ドキュメント ワークスペースです。 契約書や開示文書などさまざまな種類の文書をクラウド上で管理して作成、検索などができ、業務の効率化を実現できることから一般企業だけではなく、法律事務所、官公庁、自治体などでも導入されている実績があります。
AIを活用した文書の作成と管理が可能に
LAWGUEでは、独自AIを活用によって、文書の作成と管理に関する課題を解消することができます。 キーワード検索はもちろん、AIによる類似文書のサジェストや類似条項のサジェストが可能なため、今まで見つけるのに時間をかけていた文書も簡単に検索することができ、検索にかけていた時間を大幅に短縮することができるようになります。
ナレッジの蓄積ができる
文書内のコメントがこまめに更新されることで、変更履歴がブラックボックス化してしまい、ナレッジの蓄積ができていなかったというケースも、LAWGUEであれば安心です。 LAWGUEでは、過去のやりとりを全てLAWGUE上に残すことができ、メールなどを介さずLAWGUE内でやりとりが完結するようになるため、ナレッジ、ノウハウの見える化が実現できます。
体裁の直しも効率化
LAWGUEには、特許技術の自動体裁補正機能が搭載されており、ずれた条番号やレイアウトの修正が自動的に完了します。 手作業で行なっていた修正業務が圧倒的に効率化され、空いた時間を別の業務に充てて生産性の向上が期待できます。
おすすめの契約書レビューサービス
LegalForce
特徴
LegalForceは、株式会社LegalOn Technologiesが提供する、AI契約審査プラットフォームです。
AIによる最先端技術でリーガルチェックに関する業務をサポートすることができ、契約書に潜むリスクの洗い出し、リサーチ・修正・案件管理業務などを支援して契約審査体制の強化を実現します。
レビューしたい契約書をアップロードするだけでAIがリーガルチェックを行ってくれるため、ITリテラシーが低いという方でも安心して扱うことができます。
また、AIがチェック項目を表示、該当条文のハイライトを行ってくれるため、修正にあたっての論点把握やダブルチェックにも活用でき、必要条項の抜け漏れ防止策にもおすすめです。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:要問い合わせ
※価格情報は2022年8月時点のもの
LAWGUE
特徴
LAWGUEは、FRAIM株式会社が運営しているクラウド ドキュメント ワークスペースです。
契約書や開示文書といった様々な種類の文書をクラウド上で一元管理することができ、業務効率化を実現します。
一般企業だけでなく、法律事務所、官公庁、自治体などでも導入されています。
独自のAIを搭載しており、類似文書のサジェストや類似条項のサジェスト機能などが搭載されているため、必要な文書がすぐに検索できます。
過去のやりとり履歴をLAWGUE上に残すことができるため、変更履歴のブラックボックス化を解消して、ナレッジの蓄積、ノウハウの見える化を可能とするサービスです。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:要問い合わせ
- 問い合わせ後利用できるトライアルプランあり
※価格情報は2022年12月時点のもの
GVA assist
特徴
GVA assistは、一般的な契約審査基準だけでなく、自社独自の契約ルールに則って契約書に潜んでいるリスクの検知が可能なサービスです。
400以上の企業・法律事務所で導入されている実績があり、レビュー可能な契約類型は標準で240種類以上。
法務担当者がいない中小・スタートアップ向けのサービスも展開しています。
料金
- 初期費用:100,000円〜
- 月額料金:30,000円〜
※価格情報は2022年8月時点のもの
Legaledge
特徴
契約書の登録・管理からドキュメンテーションを一気通貫でサポートすることが可能な契約ナレッジマネジメントシステムです。
ドラッグ&ドロップの直感的操作でアップロードするだけで契約書情報を自動で抽出することができ、登録した契約書は条文単位で保存されます。
登録しておいた契約書をいつでも手軽に参照できるため、法務チーム内でのドキュメンテーション基準のブレを解消することができます。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:要問い合わせ
※価格情報は2022年8月時点のもの
LawFlow
特徴
LawFlowは、開発に弁護士が、監修に元裁判官が関わっているサービスであり、高い精度による契約書のチェックが可能です。条項の抜け落ち・記載事項のミスがないかなどの確認を、AIにより瞬時にチェックでき、効率のよい契約書チェックを実現してくれます。多種多様な契約書に対応できるのも嬉しいポイントです。
料金
- 初期費用:0円
- 月額料金:0円
※価格情報は2022年12月時点のもの
Hubble
特徴
Hubbleとは、迅速でミスのない業務が実現される契約書管理クラウドサービスです。社内全ての契約書を一元管理することができ、管理や部門をまたいで契約に関する業務に当たることができます。契約業務の属人化、交渉過程の可視化が実現され、UIの分かりやすさも高く評価をされています。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:60,000円
※価格情報は2023年5月時点のもの
ContractS CLM
特徴
ContractS CLMは、電子契約締結・契約の作成・相談・承認・締結・更新管理をワンプラットフォームで行うことができるサービスです。Word編集機能やナレッジマネジメント機能なども充実しており、、契約プロセス全体の効率化が叶います。例えば、紙と電子の契約書、双方を管理したい場合も最適なサービスと言えます。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:0円〜
※価格情報は2022年12月時点のもの
LeCHECK
特徴
LeCHECKは無料トライアルも可能な、AIによる契約書レビュー支援サービスです。契約書専用の独自AIによって、和文だけでなく英文契約書をレビューすることもでき、国内はもちろん、国際取引を行う際にも最適なサービスです。一人法務など、英文契約書に関することでお悩みの方に方におすすめと言えます。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:20,000円~
※価格情報は2022年12月時点のもの
インテリジェント契約チェッカー
特徴
インテリジェント契約チェッカーは、NTTアドバンステクノロジ株式会社が提供しているAIを活用した契約審査プロセスの支援システムです。
契約書をアップロードするだけで、日本語の自然言語処理技術によって文書を分解し、必要な条項の有無やチェックすべき項目を瞬時に確認してくれます。
チェックして欲しい項目は、柔軟に設定することができ、自社独自の審査ポリシーにも対応できます。
契約書の内容チェックにおけるミスを減らし、スムーズな契約業務を実現します。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:要問い合わせ
※価格情報は2023年6月時点のもの
GVA NDAチェック
特徴
GVA NDAチェックは、GVA TECH株式会社が運営している契約書レビューサービスです。
AIによって契約書内のリスクを条文ごとに可視化することができます。
どこを修正すべきかがすぐに把握できるため、契約書チェックにおける業務効率化、ミスの削減につながります。
特筆すべきポイントとして、トラブル発生のリスクやトラブル発生時に深刻化しやすい条文をチェックする機能が搭載されています。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:要問い合わせ
※価格情報は2023年6月時点のもの
LegalSifter
特徴
LegalSifterは、英文の契約書に特化した契約書レビューサービスです。
グローバル展開している企業向けのサービスとなっており、自社オリジナルの審査ポリシーがある場合でもAIがレビューを行ってくれます。
また、チャットによるサポートを提供しており、運用支援も行っているため、導入方法に不安がある場合でも安心です。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:80,000円
※価格情報は2023年6月時点のもの
契約書レビューサービスのメリット
リーガルチェックにかかる時間の短縮
契約書レビューサービスを利用することで、AIが契約書をチェックしてリスクが潜んでいる箇所や、修正に必要な参考文献、過去の類似契約書の参照、法令の参照などを提案してくれるため、業務にかかる時間を大きく削減することが可能となります。
危険な契約を回避できる
契約書レビューサービスはチ、ェックしたい契約書をアップロードするだけでAIがリスクの判定を自動的に実行してくれます。
そのため、法務に関する知識が浅いという場合でも、チェックすべき部分を見逃すことがありません。
どうしてチェックすべきなのかを参考文献などと一緒に提示してくれるため、ノウハウの蓄積にもつながります。
人間によるチェックと契約書レビューサービスによるチェックのダブルチェック体制を取り入れることで、負担を軽減しつつも確認精度を大きく向上させることが可能となります。
コスト削減
これまで、外部の法律事務所に依頼していたリーガルチェックを、契約書レビューサービスを導入して内部で完結させれば大きなコスト削減になりますし、複数人で行っていたチェック作業も、人員を減らすことが可能となります。
契約締結にかかる時間が短縮される
契約締結を遅らせる原因となっていた契約書のレビュー作業を、契約書レビューサービスの導入によって短縮させることが可能となります。
自社でリーガルチェックを行っていた場合はもちろん、外部の弁護士に依頼していた場合などは大きくスピードが変わるでしょう。
契約に関する煩わしいやりとりを減らして、リーガルチェックを少ない工数で完結できるようになるのは大きなメリットです。
契約書レビューサービスのデメリット
サービスによって対応できる契約書に違いがある
利用する契約書レビューサービスの種類やプランによっては自社の契約書に対応できない場合があります。
また、秘密保持契約にのみ対応していたり海外言語の契約書には対応していない場合もあるため、自社で扱う契約書の種類をよく確認した上で比較検討することが重要です。
ビジネス的な状況を含んで考えることができない
AIはあくまでアップロードされた契約書にどんなリスクがあるのか、間違っている箇所がないか等をチェックすることができるだけで、自社と締結先との力関係といったビジネス的な側面を考慮することができません。
ですが、人の手で行うよりも契約書確認の精度を向上させることができるため、うまく使い分けることが重要です。
契約書レビューサービスの機能一覧
自動レビュー機能
契約書レビューサービスのメインとも言える機能で、対象の契約書ファイルをアップロードすることでAIが自動でレビューを行い、リスクの検知や抜け漏れなどを指摘してくれます。
多くのサービスでアップロードできるファイル形式はWordかPDFというケースが多いですが、サービスによっては紙の契約書を撮影した写真にも対応しているケースがあります。
条文マッチング機能
レビュー対象の契約書と、予め自社で登録しておいた契約書のひな型でどこが違うのかを条文単位で比較できる機能です。
契約書を確認して資料と照わせていた作業を大幅に短縮することができます。
修正文例の提示機能
レビューによってリスクがあると判定された部分を、どのように修正すればいいのか文例を自動で提案してくれます。
高度なものでは、自社に有利な文例であったり、締結先との関係など条件を設定して文例を表示することも可能です。
条文の検索
キーワード入力によってデータベースから条文を呼び出すことができ、予め自社の契約にとって理想的な条文や利用シーンを複数設定しておくことで、手軽に検索が可能となります。
高度なサービスでは、日本語入力で英文契約書の参考条文まで検索できるというものもあります。
テンプレート機能
契約書レビューサービスには、信頼性の高いテンプレートを多数搭載しているものが多く、自社で締結したい契約内容に合わせて契約書を手軽に作成することができます。
インターネット上にもテンプレートが公開されている場合がありますが、信頼性に乏しくリスクも高いため、法律事務所も利用しているようなテンプレートが豊富に用意されている契約書レビューサービスは非常に利便性が高いのです。
契約書レビューサービスの選定ポイント
対応可能な契約書を確認しておく
サービスやプランによって対応できる契約書の種類や利用できるテンプレートの数が違うため予め確認しておく必要があります。
自社で現状取り扱っている契約書の確認はもちろん、柔軟にプラン変更できるか、テンプレートの追加ニーズに応えてくれるサービスかを確認することも重要です。
多言語に対応しているか
海外企業との取引がある企業や、グローバルに拠点がある企業では海外言語に対応している契約書レビューサービスかどうかを確認しておくことも重要となります。
例えば、標準プランでは英語対応していなくても、オプションで対応している場合もあるためサービス側に問い合わせてみると良いでしょう。
修正例の表示方法
リーガルチェックの結果、自社に不利となる条文をAIが判定した場合、「項目の抜け漏れを指摘するもの」や「対象条文と修正文言例を提示してくれるもの」、「過去の自社ひな型と参照してくれるもの」などサービスによって表示方法が異なります。
そのため、契約書を作成する度にナレッジを蓄積することができるサービスを選ぶと良いでしょう。
サポート体制の確認
自社に法務部がなく、AIによるリーガルチェックの結果の妥当性を判断することができないという場合は、運用サポートが充実しているサービスを選ぶことで事例などを紹介してもらうことができる場合もあります。
まとめ
契約書レビューサービスについて導入メリットやおすすめのサービスなどを紹介しました。
契約書のリーガルチェックは時間と手間がかかり、企業の成長スピードを遅らせてしまう要因となります。
契約書レビューサービスであれば、契約スピードを向上させて企業の成長促進ができるだけでなく外部へ依頼していたコストの削減などのメリットもあります。
リーガルチェックを効率化したい方はぜひこの機会に契約書レビューサービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。