反社チェック未実施が引き起こす訴訟リスクとは?

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実際の訴訟事例とその判例解説

地場企業の倒産

地場の優良企業の代表者が暴力団組員との交際を認定されたことで、都道府県暴力団排除条例に基づいて排除措置によって会社名が公表され、結果として倒産となりました。

会社が倒産したことで、当該企業の元従業員は、再就職時の面接で反社との関係を疑われ、再就職までに、かなりの困難を強いられたという事例があります。

ミシン工場に関する訴訟事件

故意に作った相場によって短期間で大きな利益を得ることを目的として、市場で大量に投機的売買を行う「仕手筋」からの恐喝応じたとして、株主代表訴訟を起こされました。

この訴えに対し、東京高裁は株主の主張を容れて、当時の取締役5人の責任を認定し、会社に対し連帯して583億円余の支払いを命じました。

上場企業の事例

ネット音楽配信サービスを運営していた東証マザーズ上場企業の元社長が、取締役の監禁容疑逮捕された事件がありました。

当該人物は、暴力団とのつながりが噂されていたこともあり、逮捕後に株価が急落し、その後に上場廃止となっています。

適切なチェックを行わなかった場合の損害額分析

適切な反社チェックを行わなかったことで訴訟を提起されるだけでなく、損害賠償を支払うことになるリスクが発生します。

スルガコーポレーション事件では、反社の力を利用して脅迫的なやり方で入居者を立ち退かせことが大きな問題となっています。

実際には、150億円もの取引が行われていたことが発覚し、スルガコーポレーションは社会的信用を失い、金融機関が一斉に取引を停止、2008年に民事再生法適応を申請し、上場廃止になりました。

このような事例から、適切な反社チェックを行わなかったことで、一つの企業が上場廃止になるまでの損害を被っています。

また、蛇の目ミシン恐喝事件では、反社が蛇の目ミシン工業株式会社の株式を買い占めて債務の肩代わりや不正融資などを行なったことで、当該企業に1,100億円以上の損害を与える結果となりました。

上記の事例から、反社チェックを適切に行わなかったことで、数百億円以上の損害額が発生することがする恐れがあります。

法務部門が取るべき予防策

契約前だけでなく定期的に反社チェックを行う

法務部門として、反社チェックを行うことは義務ともいえますが、契約前に行うだけでなく定期的実施することも重要となります。

取引先の役員や代表が変更となった際、取引先が企業買収を行なった際には特に注意が必要です。

また、スタートアップ企業でも、主要メンバーのリファレンスで参画した人物が反社と関係していたという事例もあるため、定期的に実施するルールを定めましょう。

データ更新を定期的に行う

自社が保有している反社チェックに活用できるデータベースは、定期的に情報を確認し、変更があれば更新するようにしましょう。

自社で更新作業の頻度に関するルールを定め、できる限り最新のデータで常に反社チェックができるよう備えておくことが重要です。

所在地や代表者、役員等に変更がないか、訴訟歴がないかをチェックし、情報を更新しましょう。

訴訟に備える記録保持の具体例

反社との関わりがある企業に契約解除を申し出た際に、不当な契約解除として訴えられる可能性もあります。

そのため、取引先が反社と関わりがあるということを証明するために、反社チェックの結果を証拠として残しておく必要があります。

具体的には、調査日時や調査方法、調査結果などを証拠として残しておきましょう。

さらに、インターネット上の情報を参考にした場合は、URLをメモしておくだけでなく、記事の画像も残しておくことで、記事が削除されてしまった際にも、証拠として活用することができます。

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