現代のマーケティングに重要な「ソーシャルリスニング」とは?意味や事例、分析方法について

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SNSの普及により、個人が簡単に「消費者の声」として情報発信できる環境となり、情報の質も多様化しています。

こうしたインターネット上にあふれる「消費者の声」を、マーケティングに活かす企業が増えてきています。

本記事では、ソーシャルメディア上の「消費者の声」を活かすマーケティング手法である「ソーシャルリスニング」について解説します。

ソーシャルリスニングとは?どんなものかわかりやすく解説

ソーシャルリスニングとは、Twitter·Instagram·Facebookといった代表的なソーシャルメディアを中心とした、インターネット上に消費者が発信した情報を収集·分析しマーケティングに活かす手法です。

国内におけるSNSの利用率は、総務庁の調査によると、6歳から80歳までの全人口の69%にまで上っています。

SNS上で発信される情報は、「消費者のリアルな声」として大変貴重かつ有用なものです。

ソーシャルリスニングによりわかることは、その企業がもつブランドイメージや、消費者のニーズ、さまざまな施策に対する消費者の反応から、業界動向まで多岐にわたります。

消費者に寄り添ったマーケティングの必要性が高まる昨今、ソーシャルリスニングは、今後さらに重要性を増していくのではないでしょうか。

参照:総務省|令和2年版情報通信白書|インターネットの利用状況 (soumu.go.jp)

ソーシャルリスニングの活用手順と分析方法

一般的に、ソーシャルリスニングは、以下のような活用手順と分析方法を用いて行われます。

ソーシャルリスニングの活用手順

ソーシャルリスニングは次の3ステップで行います。

1.知りたい情報を決める

何についての情報を収集·分析するかを決める段階です。

たとえば、自社の評判なのか、特定の商品やサービスに対する口コミなのか、というように調査対象を決めます。

2.分析対象の決定

次に、分析対象とする情報を決定します。

ある一定の年齢層といったセグメントや、特定のキーワードなど分析の対象を決めるステップです。

3.情報収集·分析

決定した分析対象の情報を収集し、分析するプロセスです。

実際にツールを用いて情報を集め、量的·性質的の両側面から深堀して分析し、企業活動に役立てていきます。

ソーシャルリスニングの分析方法

マーケティングにおける情報の収集·分析は、目的を明確にさせることが重要です。これはソーシャルリスニングにおいても例外ではありません。

まず、「何を知りたいのか」目的をはっきりさせた上で、以下のように分析に取り組みます。

1.数値分析

まず投稿数とリーチ数に着目します。日別や月別の投稿数の推移を確認し、大まかな傾向をつかみます。次に、投稿したアカウントのフォロワー数を確認し、その投稿がどれだけの人に見られているか、リーチ数を確認します。

2.投稿·アカウント分析

数値分析で大まかなSNSユーザーの傾向を把握したら、次に「頻出しているワード」や「影響力のある投稿やアカウント」を抽出し分析します。このようにして定性的な側面からも傾向をつかんでいきます。

3.セグメント分析

セグメント分析ではさらに細かく分類していきます。たとえば投稿の内容を「関心」「推奨」「購入」といったいくつかのセグメントに分類し、実施した広告によりユーザーがどの反応を示しているかを分析します。

これにより傾向を把握し今後の施策に反映し、より精度の高い施策が打てるように改善をかさねていきます。

ソーシャルリスニングがマーケティングにおいて重要な理由とは?

つづいて、ソーシャルリスニングがマーケティングにおいて、重視されるようになった理由について見ていきます。

次に挙げる2つの理由が考えられます。

「口コミ」の要素を重視する消費者が増えた

SNSの普及により、企業と消費者の力関係が変化しつつあります。SNSが普及する以前は消費者が目にする情報は、企業が発信したものが大半を占めていました。

しかし、SNSの普及により一般の消費者が手軽に情報を発信できるようになり、多くの消費者は、企業が発信した情報と同様に、他のユーザーが発信した情報も「口コミ」として重視するようになります。

こうしたことから、企業の側も消費者が発信する情報に着目し、さまざまな施策に取り入れる必要性が高まりました。

マーケティングにスピードが求められる

SNSはリアルタイムに情報が拡散するという特徴をもちます。これに合わせ、消費者の行動もリアルタイムに変化していきます。

効果的な施策を実施するためには、消費者の動向を素早く把握し、行動に移せるかがポイントとなります。

こうした理由からマーケティング活動にスピードが求められ、ソーシャルリスニングが重視されるようになったのです。

ソーシャルリスニングの主な事例を解説

次に、ソーシャルリスニングにより生まれた、ヒット商品の開発事例を紹介します。

株式会社東急ハンズ「目に優しいグリーンノート」

ある高校生のツイートがきっかけで生まれた商品で、その名の通り紙面の罫線が薄いグリーンで印刷されたノートです。

「視覚が過敏で、一般的なノートでは光の反射で目が痛くなる。以前使用していた罫線が薄い緑色のノートが使いやすくて良かったが、メーカーが倒産し手に入らなくて困っている。」というツイートが拡散し、それを目にした企業がニーズに着目、取り組みをはじめます。

なかでも東急ハンズがいち早く店頭での販売を開始し、「目に優しく疲れにくい」として一般消費者の反響を呼び、2ヶ月で累計販売数4,000冊を超えるヒット商品となった事例です。

ソーシャルリスニングに使える無料ツールをご紹介

ソーシャルリスニングに使用するツールは、各社からさまざまな有料サービスが提供されていますが、無料ツールでも用途に応じ組み合わせて使用することで、高い精度のソーシャルリスニングが可能となります。

無料ツールを2つ紹介します。

Googleトレンド

Googleの検索エンジン上で、特定の単語がどれだけ検索されたかをリアルタイムで調査できるツールです。

検索数が多い単語とは、多くの人がなんらかの興味を示しているワードといえます。

検索数が急上昇したワードから、現在どのようなことが世間の話題となっているか、世の中のトレンドをリアルタイムで把握できる便利なツールです。

Yahoo!リアルタイム検索

SNSの投稿をリアルタイムで検索し、モニタリングできるツールです。

指定したワードの検索数の推移や、その単語が検索された際の感情に「ポジティブ·ネガティブ」の判定をして表示してくれます。

また、指定したキーワードを検索した際に、同時に使われた単語を表示する機能も備えています。

たとえば、自社の製品名で検索した場合、頻出する単語を調べることで、その製品が消費者にどのように受け取られているかを知ることができます。

ソーシャルリスニングを取り入れて意思決定にスピード感を

一般消費者が手軽にかつ、自由に情報を発信できるSNSの普及は、企業におけるマーケティングの手法に大きな変化をもたらしました。

変化の激しい時代、企業が継続して発展するためには、消費者に寄り添った商品やサービスを、スピード感をもって提供しつづけることが求められます。

SNSを中心とした、インターネット上の「消費者の声」は、消費者に寄り添うためのヒントが詰まった宝庫であるといえます。

今後、ますますソーシャルリスニングの重要性は高まるのではないでしょうか。

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    執筆者  STRATE編集部

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