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ベンチャー企業とは何か簡単に解説!ベンチャー企業の定義を理解しよう
ベンチャー企業とは、比較的若い企業であることや、新しい事業に挑戦している企業などを指して使われるケースが多いです。
実はベンチャー企業という言葉に明確な定義はなく、文脈によって意味や解釈が違ってくる可能性があることに注意が必要です。
一般企業との境目は、多くの場合だと設立5年あたりまでが目安になります。
勿論、定義があるわけではないので、インターネットの珍しいサービスを提供する企業をベンチャーといったり、新進気鋭で注目度の高い企業をそう呼ぶこともあります。
ベンチャー企業の定義
ベンチャー企業とは何かといえば特に基準はなく、単に新しくて面白そうな企業が位置づけられるケースも少なくはないです。
しかし、世間一般にベンチャーと呼ばれる企業の大半は、新しい価値を社会にもたらしたり、若くて活気あふれるイメージがあるものです。
企業としてのネームバリューや給与面だけでなく、ビジョンや企業としてのミッションに共感できる人を採用しているという特徴もあります。
また創業者や代表が若いイメージもありますが、年齢ではなく意欲や能力で活躍できたり、組織を成長させられる人がトップに立てる企業と考えるのが正しいでしょう。
優秀な人材を集めるために、業界の中でも給料が高く設定されているケースもあり、転職者の中にはその点を重視する人も少なくはありません。
自分の能力を活かすことで会社の成長につながっていく割合が一般企業より大きいので、主体性・向上心に溢れた人材が集まりやすいという特徴もあります。
ベンチャー企業の特徴とは?代表的なベンチャー企業の例も紹介
ベンチャー企業の特徴として多いのは、在学中に起業した人がそのまま成長して活躍しているケースです。
ソフトバンクグループ
学生起業家で有名な人を例に挙げると、ソフトバンクグループでおなじみの孫正義さんが代表的でしょう。
学生だった孫さんはアルバイトで思ったようにお金が貯まらないことから、発明をして稼ごうと考えたというエピソードが有名です。
その意欲は失敗を恐れず挑戦を繰り返し、後に多国語翻訳機を電機メーカーに買い取ってもらうことに成功して、更なる挑戦に繋がる資金獲得へと至っています。
今では誰もが名前を知る巨大企業に成長させ、ソフトバンクグループは名実ともに日本を代表する企業になりました。
ソフトバンクの特徴は、当初は孫さんが価値を生み出し儲けに繋げ、現在は経験豊富なIT分野の強みと資金力で多方面に投資、回収しながら成長していることが挙げられます。
株式会社エクサウィザーズ
ベンチャー企業にはもう1つ、大手企業出身の起業家が代表を務めている例もあります。
ソニー出身の松下さんが立ち上げたエクサウィザーズはAIカメラの事業に取り組み、イノベーションを起こすべく挑戦しています。
AIベンチャーはまさに時代の波に乗っているトレンドの1つですが、松下さんは大学院での研究経験を活かし、ソニーで部長に昇進したのを機に起業しました。
松下さんは将来なりたい自分や挑戦できる環境を考えた結果、大手企業を去り、起業して新しい価値を生み出すという決断をしています。
このよう、ベンチャー企業の特徴はトップが意欲的で、目標が明確だったり価値を生み出す力を持っていることが共通点だといえるでしょう。
ベンチャー企業と中小企業、スタートアップとの違いは?
ベンチャー企業と中小企業の違い
ベンチャー企業と中小企業の違いには、起業からの年数や組織の大きさ、新しい事業に挑戦する起業家がいるかどうかといった要素があります。
それから事業に新規性があるか、創造や革新を感じさせるか否かもポイントです。
成長志向が多いベンチャー企業に対し、中小企業は比較的安定志向にあるといえます。
ベンチャーか否かを判断する目安の1つとして、設立から5年以上が経過した企業の多くは事業が成功したと考えて安定期に入ることから、ベンチャー企業の特徴を持ち合わせているとは言えなくなります。当然ながら成功を確信した企業は挑戦よりも安定を求め、それを維持しようとするのが普通です。
とはいえ、実は中小企業には法律によって定義があります。
製造や建設、運搬やその他の業種だと資本金3億円以下、常時従業員数300人以下の場合に分類されます。
卸売業は1億円以下で100人以下、小売業は5千万円以下で100人以下、サービス業は5千万円以下で50人以下という定義です。
これらの定義でいえば、ベンチャー企業も中小ということになり得るので、明確に分けようとすると難しくなります。
しかし誕生して間もなく新規性のある事業に革新的に取り組もうとする企業なら、ベンチャーと呼んでも差し支えないでしょう。
ベンチャー企業とスタートアップとの違い
スタートアップはベンチャー企業の中でも新しいビジネスモデルに取り組み、短期間で成長しているような企業を意味します。
新しい分野·新しいサービスのビジネスを扱っているところが特徴的です。
スタートアップ企業という言い方をする場合もありますが、必ずしも法人というわけではなく、様々な組織形態があります。
ベンチャー企業に就職する人はこんな人!どんな人がベンチャー企業に向いているか
ベンチャー企業を選ぶ人は20代で意欲や能力が高く、安定よりもリスクを取って挑戦しようとする人が就職に成功しています。
人物像としては比較的若い傾向で、性格面ではありきたりな仕事や平凡な毎日を嫌い、刺激や変化を重視する人です。
成長意欲の強い人
ベンチャー企業は、一般的な企業と比べて社員一人ひとりが意思決定して様々な仕事を進めていく機会が多いことに特徴があります。
企業の経営に興味がなかったり、任された仕事をするのが楽という人には向きませんが、逆に経営者目線を持っていたり自分から仕事を求めるタイプならベンチャー向きです。
主体的に行動したい人
ベンチャー企業は新しいアイデアやサービスを生み出していくことが求められるため、自ら考え向上心を持って業務に取り組んでいく主体性が求められます。
与えられた仕事をただこなすのではなく、自分のアイデアが商品やサービスに反映されること、結果が目に見えて分かることを魅力ととらえ、仕事を進めていくことができる人はベンチャー企業に向いていると言えます。
変化や挑戦を楽しめる人
新しいことに興味を持ちやすい性格で、最新の情報を得るアンテナを張っていたり、面白そうなことを捉えるのが得意で夢中になる人も適性があります。
ベンチャー企業は組織体制や組織方針の変更などが日常的に起こり、変化していくことが多いことが特徴です。
若いうちから責任のある仕事を任されることも少なくないので、未経験の分野でも意欲的に挑戦できる、楽しめる人はベンチャー企業でも活躍できる可能性が大きいと言えます。
将来的に起業や独立を考えている人
ベンチャー企業は起業家と社員の距離が近いので、経営やその姿勢を間近で学ぶことができます。この為、起業に必要な知識や経験が身につきますし、将来的に独立して起業する道にも繋がります。
またアイデアを出すのが好きだったり、起業志向を持っていてベンチャー企業で経験を積みたい人にも向くでしょう。
従来の就職は長期的な在籍を前提に会社を選ぶ傾向でしたが、終身雇用に期待できなくなった現代では、転職を含めたキャリアアップ志向が台頭してきています。
将来に起業するかどうかはともかく、貴重な経験が積めるベンチャー企業はステップアップに適していますから、キャリアアップ志向の人にこそ向いているといえます。
ベンチャー企業で働くメリットとデメリット、大企業との比較
メリット
幅広い経験ができる
ベンチャー企業は毎日が刺激的で、幅広い業務に携わることで会社の成長に立ち合えるというメリットがあります。
同じような世代や価値観の人が起業段階から立ち合うので、個人の能力をチームで発揮しやすいです。
ベンチャーは安定する既存のビジネスに取り組むというより、未知の領域に挑戦するような側面が大きいため、リスクが大きい反面成功した時の喜びもひとしおです。
昇給が早い、給料が高い
給与面を比較すると、ベンチャー企業は大企業よりも固定給は低い傾向ですが、成功報酬やいわゆるストックオプションのような形で受け取れる場合が多いため、同年代と比較して能力次第では給料が高くなる可能性が十分にあります。
経営者の考え方を学べる
風通しの良さはベンチャーの強みで、起業から間もない上に若手が多いことから、大きな組織の企業とは意思決定の早さが違います。
常に同じ空間で経営者の仕事ぶりや意思決定を見ることができるため、独立·企業を将来的に考えている人にとっては様々なことが学べるという強いメリットがあります。
デメリット
安定性が低い
ただ、裏を返すとベンチャー企業は大きな成功もあり得る一方、リスクも大きいのがデメリットで、将来的に安定するかどうかは事業が軌道に乗るか次第です。
勢いがある状態では安定して見えますが、経営が軌道に乗るまでは決して安心することはできないという心理的不安はデメリットと言えるでしょう。
福利厚生が整備されていない場合も
やはり大企業と比べると資金面ではまだまだ弱いベンチャー企業は、退職金制度や住宅手当などの福利厚生が整備されていないという場合も少なくはありません。
ですが、大企業にはないユニークな福利厚生を取り入れている企業が多いのもベンチャー企業ならではの特徴ですので、一概にデメリットとは言えません。
大企業との比較
大企業は既に成長していて安定的ですから、不安定さはないものの、リスクやスリルといったものを感じられないのはデメリットです。
ある程度安定した給与を求めるのであれば、ベンチャー企業よりもキャリアアッププランが建てやすい大企業の方が優位でしょう。
学生が起業するか、大手企業から独立して起業するかで社風は異なりますが、どちらも社員の意思を尊重したり変化に柔軟な点は共通します。
刺激を求めるならベンチャー企業
新しい分野、サービスに挑戦し、若いうちから責任感のある刺激的な仕事ができるベンチャー企業。
終身雇用が崩壊した現代においては、自らのキャリアプランを検討した上でベンチャー企業を選択肢に入れるのも有効でしょう。
ベンチャー企業において課題とも言える人材獲得に活用できるサービスも紹介していますので、是非以下記事も参考にしてみてください。