新型コロナウイルス対策としてテレワークという新しい働き方が始まり、緊急事態宣言が解除された現在でも在宅勤務という働き方は定着するようになりました。それに合わせて自宅やレンタルオフィスなど会社から離れた場所にいても簡単に会議が可能になるWEB会議サービスが注目されるようになりました。
今回はそんなWEB会議サービスの中でも圧倒的な利用率を誇るZoom(ズーム)についてご紹介させていただきます。
Zoomとは
ZoomとはZoomビデオコミュニケーションズが提供するWEB会議サービスです。
簡単な操作性と基本無料から使えることで人気のサービスで、一般企業でのオンライン会議のためだけではなく、昨今ではオンライン飲み会や友人同士のビデオチャットツールとしても利用されています。
新型コロナウイルスの対策で在宅勤務が義務化された状況で、離れた場所にいても音質や画質に不自由なく快適に会議ができるとあり、導入企業が急増しているサービスです。
Zoomの特徴・機能
場所を選ばず会議ができる
Zoomはオンライン会議サービスなので、PCやスマホの様なインターネット環境を使って場所や時間を選ばずに会議をすることが可能です。
MacやWindows、iOS・Androidなど幅広いOSに対応しているので昨今のスマホやPC事情であれば非常に多くの人が導入可能なサービスです。
基本的にはZoomアプリをダウンロードして利用する形式になりますが、ダウンロードに抵抗があるという方はブラウザでも参加することができるので安心です。
Zoomは日本では最近になって導入する企業が増えましたがもともと海外では広く使われているサービスなので海外の企業とのWEB会議も簡単に実現可能です。
チャット機能も搭載
Zoomではビデオ通話だけでなく、チャット機能も搭載しています。グループでのチャットはもちろん履歴の検索も可能です。
グループチャンネルと1対1チャンネルを利用することでプロジェクトや目的に合わせたコミュニケーションの実現ができます。
チャットではファイルやスクリーンショットの添付はもちろん絵文字の使用も可能です。
チャットツールではメッセージの速度が早く、重要なメッセージを見落としてしまう危険性がありますがZoomのチャットでは連絡先やメッセージをすぐに見つけられるよう検索機能が搭載されています。
カレンダーとの同期をすることで相手が現在チャット可能かどうかもわかるようになり、ミーティング中にチャットを送ってしまうということもなくすことが可能となります。
もちろんセキュリティ面も重視されていて、データの暗号化を常に行い多要素認証、SSOを使用することでデータのアーカイブ化を行っています。
社内研修への活用
Zoomにはビデオブレイクアウトルームという機能があり、この機能を使えば小規模グループの作成を行うことが可能になります。
ビデオブレイクアウトルームを使いビデオ通話の参加者を複数のグループに分けて、グループ内だけのチャットや話し合いを行うことで離れた場所にいながら研修を行うことが可能となるのです。
また、ホワイトボードの共有機能もあるので実際の研修のように、研修担当者がホワイトボードを使って研修を行うことができ、情報の共有も視覚化できるのでより効率的な研修が実現可能となります。
Zoomの価格・料金プラン
Zoomでは4つの料金プランを提供しています。詳細は以下の通りです。
- 基本プラン(パーソナル向け)/月額無料
- プロ(小規模チーム向け)/1ライセンスごとに月額2,000円
- ビジネス(中小企業向け)/1ライセンスとに月額2,700円
- 企業(大企業向け)/1ライセンスごとに月額2,700円
- ZOOM UNITEDビジネス/1ライセンスごとに月額4,710円
無料で利用する場合は参加人数100名まで、3名以上のグループミーティングは40分までという制約があるので注意が必要です。
※2020年6月現在/詳細は公式サイトへ
料金プランごとの比較
Zoomの料金プランごとの主な特徴は以下の通りです。
無料プラン | プロプラン | ビジネスプラン | 大企業向けプラン | |
参加可能人数 | 100名まで | 100名まで | 300名まで | 500名まで |
グループミーティング | 最大40分 | 最大30時間 | 最大30時間 | 最大30時間 |
ライセンス数 | 1 | 1〜9 | 10〜99 | 50+ |
テクニカルサポート | チケット | チケット ライブチャット | チケット ライブチャット 電話 | チケット ライブチャット 電話 |
1:1ミーティング | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
録画 | ローカル | ローカル、1GBクラウド | ローカル、1GBクラウド | ローカル、クラウド無制限 |
電話ダイヤルイン | × | 通話料ベース | 通話料ベース | 通話料ベース |
画面共有 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
ブレークアウトルーム | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
バーチャル背景 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
パーソナルミーティングID | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
ホストコントロール | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
投票 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
ホワイトボード | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
マルチシェア | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
TLS暗号化 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
待機室 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
ミーティングスケジュールの割当 | × | ◯ | ◯ | ◯ |
ストリーミング | × | ◯ | ◯ | ◯ |
レポート作成 | × | ◯ | ◯ | ◯ |
ユーザー管理 | × | ◯ | ◯ | ◯ |
管理ポータル | × | × | ◯ | ◯ |
シングルサインオン | × | × | ◯ | ◯ |
言語通訳 | × | × | ◯ | ◯ |
利用企業からの評判・口コミ
操作性もよく安定して使えるのが魅力的です
“ビデオ会議を採用する上で重要なことは簡単な操作性と落ちないことの2点でした。Zoomはこれが実現できるのとモバイルでもアプリを導入すればいつでもどこでも利用できるという点が非常に魅力的で気に入っています。”(日本航空株式会社様)
会議の回数が3倍以上に増えました
SNSでの評判・口コミ
Zoom会議が終わった。
個人的最多の20名。
20名になると「埋もれられる安心感」があるな。
横を向いていてもそんなに目立たないというか。
あとホストがZoomに馴れている人だったので画面共有がさくさく進んで会議の進行がスムースだった。
最低限ホストひとりでもZoomの知識があれば、なんとかなる。— 吉村智樹|ライター|放送作家 (@tomokiy) June 2, 2020
zoom × デジタルペンシルめっちゃ便利と思い調べたら、案の定amazonでめっちゃ売れている模様。ホワイトボードを制する者は会議を制す風潮があったと思うのだが、テレワーク時代はペンツールを制する者が会議を制する。
— nawokii (@nawokii) June 2, 2020
類似サービスとの比較
Zoomとの類似サービスとしてはWherebyとONTALKなどが挙げられます。これらのサービスを以下の料金面や特徴で比較すると下記の通りです。
サービス名 | 料金(月額) | 初期費用 | 特徴 |
Zoom | ・基本プラン(パーソナル向け)/月額無料 ・プロ(小規模チーム向け)/1ホストごとに月額2,000円 ・ビジネス(中小企業向け)/1ホストごとに月額2,700円 ・企業(大企業向け)/1ホストごとに月額2,700円 | 0円 | ・アプリかブラウザで利用可能 ・世界中で利用することが可能 |
Whereby | ・Free/0$ ・Pro/1ユーザーにつき9.99$ ・BUSINESS/15ユーザー以上から59.99$ | 0円 | ・低価格から利用が可能 ・小規模利用向け |
ONTALK | 2,800円〜 | 20,000円 | ・通話内容をテキスト化できる ・高いセキュリティ |
料金面で言えば無料で利用することが可能なZoomかWherebyがおすすめです。機能面で言えば多拠点での使用にも安定して接続可能なZoomか通話内容を記録して利用したい場合はテキスト化機能があるONTALKがおすすめです。
Zoomでテレワーク時代の新しい会議を
今回はWEB会議サービスのZoomをご紹介させていただきました。新型コロナウイルス対策を契機に広まったテレワークという新しい働き方。ですがこれは業務を効率化できる新しいツールとのマッチングを実現してくれた好機と捉えることでビジネスチャンスは大きく広がっていきます。
オンラインで利用するサービスなので、利用者のネット環境は事前に確認しておく必要があり、プライバシーを気にする従業員にはバーチャル背景を利用するなどの対策を事前に説明しておくことが重要です。また、オンラインでの会議に抵抗を感じる年配の社員の方もいるかもしれないので、オンライン会議が如何に効率化に繋がるかをしっかりと説明して納得してもらった上で比較検討に入りましょう。
画像・データ出典:Zoom公式サイト