IP電話にはさまざまなメリットがあります。
一方でデメリットも考えられるため、導入を躊躇している方もいるのではないでしょうか。
この記事では、IP電話のメリットとデメリットを解説します。
IP電話の基礎知識やデメリットの対策とあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
IP電話の特徴や固定電話との違い
まずはIP電話の基礎知識として、特徴や固定電話との違いを解説します。
IP電話とは
IP電話とは、インターネット回線を使用した通話機能です。
音声をデジタル信号に変換して通話をおこないます。
固定電話番号である「0ABJ番号IP電話」、市外局番が含まれない「050IP電話」に分類が可能。
ほかにも電話番号が不要で利用できる「通話アプリ」があります。
固定電話との主な違い
従来の固定電話（アナログ回線）とは、使用している回線が異なります。
IP電話はインターネット回線を、固定電話では電話回線を使用するのが主な違いです。
双方には通話料金や電話番号、通話の品質に違いがあります。
なお、2024年には固定電話が終了してIP電話に切り替わる予定です。
IP電話のメリット
企業でIP電話を導入するメリットをまとめました。
導入コストが低い
IP電話は配線工事や機器設置、電話加入権の購入が不要なので、導入コストを抑えられます。
既存の電話機をそのまま使用できるため、新規で購入する必要がありません。
所有するスマートフォンやPCを、電話機として利用することも可能です。
ただし、IP電話の利用にはインターネット回線が必要なので、開通に費用がかかることがあります。
通話料が安い
従来の固定電話と比較して、通話料が安いのがメリットです。
距離が遠いほど高くなる固定電話と違い、離れた場所への通話でも料金がかわりません。
さらに同じプロバイダ間であれば通話料金が無料になります。
国際電話も従来の固定電話より安く利用できるでしょう。
他システムと連携しやすい
法人向けIP電話は、他のシステムとの連携に対応しています。
SFA（営業管理）やCRM（顧客関係管理）システムと連携すれば、情報共有や蓄積に役立つでしょう。
対応する連携先は法人向けIP電話によって違うので、あらかじめ確認しておくことが大事です。
外出先やテレワーク環境でも利用しやすい
050から始まる050IP電話なら場所に関係なく通話ができます。
PCやスマホを端末として使用でき、外出先やテレワーク環境にも対応できるのがメリットです。
さらにクラウド型IP電話（クラウドPBX）を導入すれば、場所に関係なく内線や外線をつなげられます。
IP電話のデメリット
IP電話のデメリットを解説しましょう。
通話品質がネット回線に左右される
IP電話の通話品質は、インターネット環境で左右されます。
回線が混雑したり接続が不安定だったりすると、音質の低下や通話の途切れが発生する恐れがあるので注意が必要です。
さらに通信障害や停電によって通話ができなくなる恐れがあります。
電話番号の利用に制限がある
050IP電話のIP電話からだと、110番や119番などの緊急通報に接続できません。
さらに0120のようなフリーダイヤルも利用できないので、注意が必要です。
ただし、0ABJ番号IP電話なら、緊急通報やフリーダイヤルを利用できるケースもあります。
IP電話のデメリット対策
IP電話のデメリットを解消する対策は以下の通りです。
インターネット回線の品質を見直す
インターネット回線が安定しない場合は、品質を見直しましょう。
高速のネット回線に切り替えることで、デメリットが改善する可能性があります。
PCでIP電話をWi-Fi環境で使用している場合、有線に切り替えることでトラブルの発生が防げるでしょう。
使用できる番号を事前に確認する
緊急通報やフリーダイヤルに接続できるか、IP電話の公式サイトで確認します。
接続できないなら、使用できる番号をチェックして電話帳に登録しておきましょう。
緊急通報ができない場合は、最寄りの警察署や消防署の電話番号を調べておくことが重要です。
IP電話のメリットとデメリットをチェック
IP電話には初期費用や通話料が安いといったメリットがあります。
一方で通話品質が不安定だったり、電話番号の利用に制限があったりするデメリットもあるので、対策が必要です。
インターネット回線の品質を見直す、使用できる番号を事前に確認するなどの方法を、実践してください。
