新型コロナウイルスの蔓延に伴い聞かれるようになった「エッセンシャルワーカー」という言葉。
どのような職種の人を指す言葉なのか、仕事内容など、把握していないという方も多いのではないでしょうか。
本記事では、エッセンシャルワーカーについて、概要や主な職種について解説しますので参考にしてください。
エッセンシャルワーカーとは
エッセンシャルワーカーとは、特定の業種を指す言葉ではなく、私たちが日常生活を送る上で必要不可欠な仕事に従事している職種のことを指します。
- 医療
- 介護福祉
- 教育
- 物流
- 公共交通機関
- 自治体
- 生活インフラ(ガス・水道・電気・通信)
- 保育
- 小売(スーパー、コンビニなど)
一例ですが、上記のような業界に準する人はエッセンシャルワーカーと言えるでしょう。
そもそも、エッセンシャル(essential)とは、必要不可欠という意味であり、労働者を意味するワーカー(worker)と組み合わせて生まれたエッセンシャルワーカーは、景気や社会情勢に左右されることなく、社会インフラにおいて欠かすことができない極めて重要な職業といえます。
エッセンシャルワーカーが注目されるようになった背景
エッセンシャルワーカーという言葉が広く聞かれるようになったきっかけとしては、新型コロナウイルスの蔓延が大きいところです。
2021年4月に行われた、東京都知事の小池百合子氏の記者会見でエッセンシャルワーカー以外は不要不急の外出を控える旨を呼びかけたことから注目されるようになりました。
エッセンシャルワーカーと呼べない職種
エッセンシャルワーカーは、私たちの生活に必要不可欠な職種のことです。
その一方で、一般的な事務職などはエッセンシャルワーカーには該当しないケースが多いとされています。
もちろん、間接的に見れば必要な仕事というものも多いでしょう。しかし、エッセンシャルワーカーの大半が職場に出社しなければ仕事をすることが難しいのに対して、マーケティングやバックオフィス業務はテレワークでも可能な場合が多いです。
テレワークが可能な職種、例えばプログラマーなどは、扱っている仕事内容によってはエッセンシャルワーカーともいえます。
また、美容師などは店舗に行かなければ仕事をすることが難しいですが、髪を切らなければ生活できないというわけではなく、セルフカットも可能なため、エッセンシャルワーカーと呼べるかは難しいところです。
エッセンシャルワーカーの主な職種
日本では、エッセンシャルワーカーに該当する職種を明確には定めていませんが、主に以下の職種はエッセンシャルワーカーに該当すると言えるでしょう。
- 医療・看護:医師、看護師、薬剤師、医療機器メーカーの輸入など
- 介護・福祉:ホームヘルパー、介護福祉士など
- 保育:保育士、学童保育職員など
- 教育:教員、学習塾講師など
- 運送・物流:公共交通機関の職員、トラック運転手、郵便配達員など
- 小売業(販売印):スーパー店員、コンビニエンスストアスタッフ、ドラッグストアスタッフなど
- 水道・ガス・電気・通信:配管工、電気技師、ゴミ収集員など
- 金融:銀行員、信用金庫職員、クレジットカード会社職員など
- 1次産業:農業、林業、漁業や飲料食品の輸入など
- 冠婚葬祭:葬儀場職員など
- メディア・マスコミ:テレビ局職員、ラジオ局職員、新聞社職員など
- 公務員:警察官、消防士など
エッセンシャルワーカーは低賃金?
エッセンシャルワーカーが抱える問題、リスクは多く、その中でも賃金の低さが度々課題として挙げられます。
事務職と違い、テレワークが難しい職種が多いエッセンシャルワーカーは、新型コロナウイルスなどに感染するリスクが高い上に、医療現場などでは日々増える感染患者に業務負荷急激に増え、心身共に疲労困憊となっている状況が多い現状です。
コロナ禍の生活を支えているエッセンシャルワーカーに対する待遇を改善するためにも、労働組合はエッセンシャルワーカーの賃金を引き上げることを求めていますが、経営状況が悪化した企業も多く、改善には至っていません。
エッセンシャルワーカーは社会を支える仕事
エッセンシャルワーカーについて、概要や特徴を解説しました。
厳しい社会情勢であっても、エッセンシャルワーカーは私たちの社会インフラを支えてくれる大切な仕事です。
30~50代経営者の73%がエッセンシャルワーカーという言葉を知っていると回答。エッセンシャルワーカーを正しく理解しているのは35%【エッセンシャルワーカーに関するアンケート】
調査概要
対象者:全国の30歳〜59歳の男女/経営者・役員
サンプル数:300人
居住地:宮城県,東京都,愛知県,大阪府,福岡県
調査方法:ネットリサーチ
アンケート実施日:2023年2月15日
調査メディア: STRATE[ストラテ]:https://strate.biz/
【質問:エッセンシャルワーカーという言葉の意味を知っていますか?】
質問に対しての回答選択肢は以下
1.知らない
2.知っているが、正しく意味を理解していない
3.知っており、正しく意味を理解している
30代〜50代の男女を対象とした「エッセンシャルワーカーという言葉の意味を知っていますか?」というアンケートで最も多かった回答は「知っているが、正しく意味を理解していない」で38%でした。
次いで多かったのが「知っており、正しく意味を理解している」と回答した方の35%。「知らない」という回答が27%で、エッセンシャルワーカーという言葉を知っていると回答した方は全体の7割以上に及びました。
【エッセンシャルワーカーという言葉を知っているが、正しく意味を理解していないと回答した割合は40代が47.06%と最も高く、30代経営者の約1.8倍】
エッセンシャルワーカーという言葉を知っているが、正しく意味を理解していないと回答した割合を年代別でみてみますと、40代が最も高く47.06%、次いで50代が40.63%、30代は26.47%という結果になりました。
40代経営者の半数近い方がエッセンシャルワーカーという言葉を知っているが、正しく意味を理解していないことが分かりました。
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