アグリテックとは?意味や使い方、どんなことをするのか、市場規模などを詳しく解説

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日本の農業では、生産者の高齢化、人手不足、後継者不足が深刻な問題となっています。
そのような農業の関する問題を解決する手段として、アグリテックが注目されるようになってきました。
また、アグリテックは、市場規模が非常に大きいことから、さまざまなビジネスチャンスも秘めているのです。
今回は、このアグリテックについて詳しく取り上げて、目的、役割、必要とされている理由などを解説いたします。
また、記事の最後で、今注目のアグリテック会社についてもご紹介します。
ぜひ、参考にしてみてください。

アグリテックとは?どんな言葉の掛け合わせでできた言葉か?

最初に、アグリテックの意味について見ていきましょう。

農業と技術を組み合わせた造語

アグリテック(AgriTech)は、農業を意味する(Agriculture)、技術を意味する(Technology)の2つの言葉を組み合わせた造語です。
このアグリテックで用いられている技術としては、ブロックチェーン、ドローン、ロボットなどがあります。
そのほかにも、AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)、ビッグデータなど、さまざまな最新テクノロジーが活用されています。

アグリテックとスマート農業の違いとは?

アグリテックと似たような言葉としては、スマート農業があります。
スマート農業も、ロボットなどの最新技術を活用した新しい農業のことを意味する言葉です。
海外ではアグリテック、日本ではスマート農業と呼ばれることが多いです。

農林水産省のスマート農業実証プロジェクト

2019年に、農林水産省はスマート農業実証プロジェクトをスタートさせました。
このプロジェクトの目的は、ロボット、AI、IoTなどの技術を農業へ導入して、技術実証を行うことです。
現在、全国148の地区で、さまざまな実証実験が行われています。
農林水産技術会議の公式ホームサイトには、現場の声、実証データなどの情報が掲載されています。
スマート農業実証プロジェクトに興味を持った方は、公式サイトへアクセスして、チェックしてみてください。
農林水産技術会議

アグリテックの目的と役割について

次は、アグリテックの目的や役割について見ていきましょう。

農業作業の効率化

アグリテックの主な目的は、最新技術を活用した農業の効率化です。
広大な畑へ手作業で種を撒くのは、時間がかかってしまいます。
農業用ドローンを導入して、種撒きを自動化すれば、作業時間が大幅に短縮化し、効率的な農業が行えるようになるのです。

農業従事者の負担軽減

農業従事者の負担を軽減することも、アグリテックの目的の一つです。
作物の収穫作業は身体的な負担が大きく、腰を痛めるリスクもあります。
収穫ロボットを活用することで労力を減らし、農業従事者の身体的な負担を軽減することができるのです。

ノウハウの可視化

また、アグリテックには長年農業に携わってきた生産者のノウハウを可視化するという目的もあります。
従来の農業では、生産者の「勘や経験」頼みとなる面もありました。
勘や経験だけに頼っていると、生産者が高齢化した場合や突然亡くなった場合に、そのノウハウを受け継ぐことが難しくなってしまいます。
ビッグデータを活用して分析を行えば、これまで勘や経験で行っていたことが可視化しやすくなるのです。
ノウハウを可視化することで、生産性が向上することや農業初心者でも熟練労働者と同レベルの判断がしやすくなるという利点も得られます。

アグリテックが注目され、必要とされている理由

今、アグリテックは日本国内だけでなく、世界中で注目されており、必要とされています。
その理由については、以下の通りです。

生産者の高齢化問題対策

アグリテックに注目が集まるようになった理由は、「高齢化」です。
高齢化社会が加速している日本では、農業従事者の高齢化も深刻な問題となっています。
農業は体力勝負な面があり、高齢者にとっては大きな負担がかってしまいます。
高齢による体力低下を理由に、農業をやめる人が非常に多いのです。
ロボットを活用したアグリテックを導入すれば、高齢者に負担がかかりにくい農業が実現しやすくなります。

労働者不足対策

日本の農業は、労働者が不足しているという問題も抱えています。
海外からの農業実習生に頼っているという農家も珍しくありません。
ロボットなどの最新技術を導入すれば、少人数での農業が可能となり、労働者不足も解消できます。

食料自給率のアップを目指すため

日本国内の食料自給率は、年々低下しています。
平成30年度のカロリーベース総合食料自給率は37%、生産額ベース総合食料自給率は66%でした。
最新技術の活用によって農作物の生産性を高め、自給率を上げる目的でも、このアグリテックが大いに注目されているのです。
データ出典:農林水産省公式サイト

異常気象などによる食糧不足に備えるため

地球の温暖化、人口増加、新型コロナウイルスの蔓延などの影響から、世界的な食糧不足が懸念されています。
日本国内でも、大型台風、洪水や河川、猛暑などの異常気象が起こりやすくなっており、農作物が不作となる心配があります。
そのような食糧危機を回避するために、世界各地で最新技術を取り入れた新しい農業が必要とされているのです。

今注目のアグリテック会社をご紹介

最後に、今注目を集めているアグリテック会社をご紹介いたします。

MIRAI株式会社

MIRAI株式会社では、畑ではなく、工場内で野菜を育てる「植物工場」に取り組んでいます。
植物工場には、台風や大雨などの気候の影響を一切受けないことから、安定した生産が実現できるのです。
また、栽培から出荷まで、外気や人の手に触れることがなく衛生的な生産が行えることから、コロナ禍の影響も受けにくいという利点もあります。

画像出典:MIRAI株式会社公式サイト

inaho株式会社

inaho株式会社は、農業参入コンサルティングやIoT製品受託開発などを行っている会社です。
アスパラガスの自動収穫や夜間収穫が可能なロボットも開発しており、農家の作業軽減や効率化に貢献しています。

画像出典:inaho株式会社公式サイト

アグリテックの市場規模について

アグリテックは、世界的な市場規模が見込まれています。
日本国内では、2025年の市場規模が3,885億円になるとも言われているのです。
2019年には725億円、2020年には1,410億円、2021年には1,944億円と、毎年市場規模が拡大している状況となっています。
このように巨額な市場規模が予測されていることから、アグリテックはビジネスチャンスが多い分野と言えます。
参考:マイナビ農業

ますます市場拡大するアグリテックに注目

今回は、アグリテックについてご紹介しました。
アグリテックは、農業と最新テクノロジーを組み合わせた新しい農業のことです。
農業従事者の負担軽減、ノウハウの可視化、農業作業の効率化などさまざまな目的・役割があります。
アグリテックの導入が本格化していけば、労働者不足、食糧不足、農家の高齢化など、さまざまな問題の解決が目指せるのです。
また、アグリテックによって農作物の生産量が増えて、日本国内の食料自給率のアップも期待できます。
アグリテックの導入を検討されている方は、本記事でご紹介した会社の事例なども参考にしてみてください。

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    執筆者  STRATE編集部

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