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IT業界では独特な用語がいくつか使われています。そのすべてを一度に理解するのは大変です。
今回はCTAという言葉について解説していきます。
この言葉は世間ではあまりなじみのない言葉ではありますが、IT業界においては重要なものとなりつつある言葉です。
IT業界で生き抜くうえではぜひとも覚えておきたい単語なので、しっかりとマスターしておきましょう。
CTAとは?何の略か?|WEB業界で頻出するCTAの意味と定義について
CTAとはCall to Actionの略語です。日本語に直訳すれば、行動を喚起する、となります。
IT業界に限らず、顧客を特定の行動に誘うような導線を作っておくことは欠かせません。
特に、インターネットショッピングサイトなどにおいては、ぜひともこの商品を買ってほしい、という場面が多々あります。
あるいは、このページにアクセスしてほしい、うちの会社の資料請求へとユーザーを導きたい、といったケースも十分にあるでしょう。
そういうときにユーザーに特定の行動を促す工夫は、一括してCTAと定義されています。
CTAをいかに意識しながらサイトを作れるかどうかはどんな業種にせよ欠かせない視点です。
ユーザーにこの行動をしたくなる、と思わせるようなサイトづくりを行うことこそ、IT業界では成功のカギとも言えるでしょう。
逆に言えば、なかなか業績が伸びない、と悩んでいる会社は一度CTAを見直しながらサイトを作り直せば、業績が好転する可能性があります。
ユーザーに何をさせたいかにもよるのですが、CTAは今の時代において大切な考え方なのです。
クリックを促すCTAボタンの作成方法
企業のサイトなどを訪問すると、このボタンを押せばこのページにアクセスできる、といったわかりやすいボタンが設置されています。
このボタンのことを業界ではCTAボタンと呼んでいるのです。
各社それぞれに工夫をしながらこのCTAボタンを作成しているのですが、他社の真似をするだけでは効果的なボタンを作ることはできません。
まずどうすればボタンを押してもらえるのかといったCTAの基本的な考え方を押さえておきましょう。
まずは何よりもわかりやすいデザインであることが大切です。
周りの背景に溶け込むような色をしたデザインでは、ボタンがどこにあるかユーザーがわからなくなってしまいます。
そうではなく、たとえば周りが白地なら、赤や青といった目立った色を使ってデザインするよう心がけましょう。
続いて、そのボタンを押したらどういうことができるか、といったメッセージは明確にしなくてはいけません。
ボタンを押したら買い物かごに商品が入る、というケースを考えてみましょう。
その際は買い物かごのアイコンを使えば、ユーザーがどういう行動をすれば良いか迷うことはありません。
CTAを改善したいなら行うべき効果的な施策の具体例
いろいろと工夫をしてCTAボタンを作っているにもかかわらず、目に見えた成果が出てこないと悩んでいる方は多くいらっしゃるはずです。
とはいえCTAボタンはちょっとしたアレンジを加えるだけでも劇的な変化をもたらすこともあります。
ここからは具体例を交えつつ、いろいろな改善方法を伝授していきましょう。
たとえば、通販サイトなどに行くと締め切りまであと何日という文字とともに商品の購入を促すCTAボタンが表示されることがあります。
あれは今すぐ行動しないと商品がなくなってしまう、という心理を発生させるためのCTAの一種です。
人間は緊急性に駆られるとすぐに行動しなくてはならないと思ってしまいます。
あまり乱発するとユーザーが手口を見抜いてしまう可能性があるので、タイミングなどを考慮しながら効果的にこの方法を使っていきましょう。
次に、ボタンを置く位置も工夫するべきです。
今のこの文章を見てもわかる通り、人間は基本的に左上から右下にかけて視線を移動していきます。
この習性を利用して、もしほかの場所にボタンが置いてあるのならば、左上にボタンの位置を変えてみましょう。
そうすれば真っ先にユーザーの目につくのです。
CTA改善とABテストツールの関係性
CTAと同じ文脈でよく使われる言葉に、ABテストというものがあります。
ABテストとは簡単に言えば、このサイトとあのサイトではどちらがより多くアクセスしてもらえるかをテストする方法です。
従来は人間が主観的な判断でテストを行っていました。
徐々にノウハウが溜まっていくにつれて、客観的にテストが行えるツールも販売されるようになってきています。
ABテストツールはIT業界にとってなくてはならないものとなっているでしょう。
とはいえ、ただ漫然とA案とB案を用意してどちらがアクセスされるかをテストするだけではいけません。
テストツールを使うときこそCTAの概念をしっかりと踏まえておく必要があるのです。
たとえばAのボタンとBのボタンを作ったとしましょう。
どちらがより多くクリックしてもらえるだろうか、というのは人間にはなかなか判定できるものではありません。
そんなとき、ABテストツールが役立ちます。
テストツールの大半は客観的な基準によってプログラミングされているので、ある程度予想がつけられます。
テストツールはそういったCTA改善を目に見えた形でサポートしてくれるので、積極的に活用していくようにしましょう。
CTAを改善することで得られるメリットとは
最近になってCTAという言葉を知ったという方は少なからずいるはずです。
いかにCTAが大事かを知ったので、さっそくうちの会社のサイトにもこの考えを取り入れよう、と意気込んでいる方もいるでしょう。
とはいえ、CTAのノウハウを知っただけではまだ不十分です。
いかにCTAに配慮したサイトを作ったところで、そもそも会社の事業内容とかみ合っていないようでは意味がありません。
そうならないためにもCTA改善で得られるメリットを踏まえつつ、本当に導入するべきなのかを吟味するようにしましょう。
CTA改善のメリットはやはりコンバージョン率を高められることにあります。
コンバージョン率とはサイトにアクセスしたユーザーが、どれだけやってほしい行動をしてくれたかを示す指標です。
このやってほしいことをまず明確にしましょう。
たとえば、会社に問い合わせのメールを送ってほしいなら、メールの受信件数を数値化しなくてはいけません。
そうした方針に基づいてサイトを作り直してこそ、CTA改善のメリットは最大化されます。
闇雲にサイトをいじり回すだけでは、業績につながるような成果は出てきませんので、しっかりと考えましょう。
効果的なCTAを設置して成約率アップにつなげよう
ここまでCTAのメリットや具体的な導入方法などを説明してきました。
もちろん、CTAを改善しただけですぐさま結果につながるとは限りません。
サイトを運営するうえではそれ以外にも考慮すべき要素はたくさんあります。
いわばCTAはサイトを成功させるための必須条件とも言えるものです。
一方で、CTAボタンを見るユーザーが少なければクリックするユーザーも少なくならざるを得ません。
どうすればCTAの効果を高められるのかを考えるとともに、並行してサイトのアクセスを増やすための施策も合わせて実行するようにしましょう。