コロナ禍以降、自宅での快適な過ごし方が模索される中、注目を集めているのがオンデマンドです。オンデマンドは動画配信サービスの一つで、視聴者が時間や場所を問わず自由に見ることのできる媒体を配信しています。
映画やドラマ、アーティストのPV、学習課題に至るまで、日々さまざまな場面で使われているオンデマンド。視聴者には大きなメリットがありますが、配信側にとってもそれは同じです。
ここでは、オンデマンドの意味とライブ配信との違い、配信側のメリット、事例をわかりやすく解説していきます。
オンデマンドとは?
オンデマンド(On-demand)は、demandが要求という意味にあたり、onがつくと「要求(需要)に応じて」となります。
視聴者の需要があったときに自由に見ることができる動画配信サービスのことです。
オンデマンドの代表的なものには、YouTubeやeラーニング、Webサイトに貼り付けられたPR動画などがあります。最近は自宅で過ごすことが増えたことから、映画やドラマなどを好きな時に見られる「ビデオ・オンデマンド」が需要を伸ばしています。
オンデマンドの概念として、データをダウンロードしなければならないものや配信スケジュールが決まっているものはオンデマンドには含まれません。端末に保存せずに見ることができるストリーミング再生のみ適用されます。
オンデマンド配信について|ライブ配信との違い
オンデマンド配信とは、すでに出来上がった動画を視聴者が見たい時に見られるようインターネットなどに掲載するサービスです。
一方ライブ配信は、生放送の動画配信をいいます。
YouTube LiveやSNSのライブ配信機能、Zoomでのミーティングなどが該当します。
ライブ配信は、リアルタイムで視聴者と繋がることで最新の情報を伝えられたり質問にも即座に答えられるため、用途によって選ばれています。コロナ禍以降は、企業のセミナーやオンラインレッスンなどで広く使われるようになりました。
オンデマンド配信のメリット
オンデマンド配信の大きなメリットは、視聴者が時間や場所を問わず好きなときに視聴できることです。それは企業や配信する側にもメリットをもたらします。ライブ配信にはないオンデマンド配信のメリットはこちらです。
・24時間企業やサービスのPRができる
・納得のいくものを時間をかけて作ることができる
・企業の営業ツールとして長く活用できる
・24時間企業やサービスのPRができる
視聴者が24時間好きなときに見られるオンデマンド配信は、企業側にとっては寝ている間や休日など、営業時間に関わらずサービスをPRできるということです。
自社のサービスをカテゴリ別に掲載し、視聴者が興味のあるサービスだけ見ることができれば、さらに訴求は高まるでしょう。
・納得のいくものを時間をかけて作ることができる
オンデマンド配信はライブ配信と違い、出来上がった動画を掲載します。長く掲載してアピールするため、内容を吟味して作り込むことが可能です。また、ライブ配信に挑戦する前の練習としても利用できます。
・企業の営業ツールとして長く活用できる
オンデマンド配信で一度作った動画は、営業ツールとして各方面で使用することができます。遠方まで赴かずに顧客に自社のサービスを説明したいときなどは、動画があるとわかりやすいでしょう。もしSNSで話題となり拡散されれば、予想以上の営業効果をもたらすこともあります。
オンデマンド配信の事例について
オンデマンド配信は私たちの生活の中に意外にも多く存在しています。その事例をいくつかご紹介します。
ビデオオンデマンド(VOD)
映画やドラマを配信しているビデオオンデマンドは、オンデマンドの代表ともいえるものです。サイトに登録し、無料または月額料金を支払うと好きな時間に動画が見放題となります。Netflix、Amazonプライム、TVerなどがよく知られているサイトです。
ゲームオンデマンド
クラウドゲームとも呼ばれるゲームオンデマンド。従来まではパソコンや端末にゲームをダウンロードして使用していたため、端末によって画質が荒くなるなどの個体差が出ていました。
それをオンデマンドにすることでサーバ上ですべてが完了し、端末の性能に左右されることなくゲームが楽しめるようになっています。
代表的なサイトはソニーの「PlayStation Now」やMicrosoftの「Project xCloud」などです。
オンデマンド書籍
オンデマンド書籍は、データをデジタルで保存しておき、注文を受けてから製本・出版します。余分な在庫を抱えなくてよいため、大幅なコストカットが可能です。
BookLive、U-NEXT、ebookjapan などのサイトがあります。
eラーニング
eラーニングは、インターネットを通して学ぶ学習スタイルです。学習者はスマートフォンやパソコンを使って好きなときに動画やテキストを閲覧できます。配信側は対象者の進捗状況をサーバ上で確認できる利点もあります。
代表的なeラーニングサイトは、Learn0、Smart Boarding、ひかりクラウドスマートスタディなどです。
オンデマンドの未来
オンデマンドは視聴者と配信者双方にとって大きなメリットがあります。
インターネットに掲載しておけば、求めるターゲットへサービスを提供できる機会が増え、ターゲットも自身の求めるサービスを受けやすくなります。
好きな時間に利用できる動画配信サービスのオンデマンドは、まさに多忙な現代人に合わせたビジネスモデルです。これからも需要を伸ばしていくでしょう。