顛末書とは?書き方や作成例、注意点について

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顛末書とは仕事中におきた事故やミスなどを共有するためのものですが、似たようなものに始末書などがあり、正確な書き方がわからないという方もいるのではないでしょうか。

今回は顛末書について書き方や作成事例、作成の注意点などについて解説していきます。

顛末書とは?書き方のポイント

顛末書(てんまつしょ)とは、仕事中のミスや不始末、遅刻や社内品の紛失などがあったりした場合や事故などの不祥事が発生した際に、会社に経緯や問題の一部始終を報告するためのビジネス文書です。

社内で定められたルールに違反した場合なども対象となる場合があります。

基本的には社内宛のものであり問題が収束した後に作成をします。

始末書と顛末書の違い

顛末書と似たビジネス文書に始末書があります。

どちらも問題が起きた際にその内容を伝えるためにあるのですが、記入内容に違いがあります。

顛末書は事態の経緯や流れなどを示すものであり、客観的な説明であることが特徴です。

一方で始末書は事態が起きた経緯も記入しますが、それに対する反省や謝罪などがメインの内容となり、主観的な内容な説明であることが特徴です。

顛末書は、2つのポイントを意識することでわかりやすく作成することができます。

5W1Hを明確に記入する

顛末書は「5W1H」をはっきりさせることが大切です。

・When(いつ)
・Where(どこで)
・What(何が)
・Who(誰によって)
・Why(どうして)
・How(どのように)

起きてしまった事態を上記項目を明確にして記入するようにしましょう。
またHow(どのように)では今後の対策に関して記載していきます。

誰が読んでもわかりやすいようにする

顛末書は事故などの不祥事が発生した部署だけではなく、会社全体で共有されます。

その目的は、同じ事態を繰り返さないことにありますが、あまり専門的に書きすぎると違う部署の人が見た時に要点を把握しにくくなってしまいます。

知識がない人でもわかるような文章を心がけ、その事態が起きてしまった根本的な原因が共有できるよう意識しましょう。

顛末書の作成例

次に顛末書の作成例について、社内用と社外用で紹介していきます。

顛末書の社内用例文

令和〇年○月○日

〇〇部長殿
〇〇部〇〇課 氏名 印

〇〇事故の発生顛末書

令和〇年○月○日、株式会社〇〇へ機械の納品を行うため運転中、トラックの右前方が電柱に衝突してしまい、納品ができなくなる事態が発生しました。

今回の事故について原因および再発防止のための対策を下記に記載いたします。

・原因
道幅が狭く対向車がいるのに一旦停止を行わずそのまま走行してしまったこと。
いつも通っている道だからという慢心によるものです。

・事故の経緯
単独事故だったため、周辺の安全確認を行い車両を移動させた後に警察へ通報しました。
その後、事故の現場検証などが行われました。
また、株式会社〇〇の〇〇部〇〇様にすぐに連絡をした上で謝罪しました。

・損害
トラックのバンパーが破損したため、部品交換となり交換費用として〇〇円ほどとなります。

・今後の対策
運転しているトラックのサイズを再認識した上で納品ルートの危険な箇所を把握する

安全確認をより徹底するため、発進時などは指差呼称を行い安全意識を高くもって運転をする

この度は、安全意識の低さと運転に対する慢心が原因でこのような事態を引き起こしてしまいました。
今後二度とこのような事態が起きないように担当者はじめ、部署全体で安全に対する意識を見直します。

以上

顛末書の社外用例文

令和〇年○月○日

株式会社〇〇

〇〇部長殿
〇〇部〇〇課 氏名 印

顛末書

この度、弊社が起こしました納品中の交通事故により、納品遅れが発生してしまいましたこと、深くお詫び申し上げます。

今回の事故につきまして、原因が判明いたしましたのでご報告申し上げます。

・道幅が狭く対向車がいるのに一旦停止を行わずそのまま走行してしまいました。

いつも通っている道だからという慢心によるもので一旦停止などの措置を取らなかったことが原因です。

・事故後、警察に連絡しすぐに株式会社〇〇様に報告し納品が遅れてしまうことをお伝えしました。

別の完成した機械を別のトラックで搬送し3時間遅れで納品が終了しました。

この度は、安全意識の低さと運転に対する慢心が原因でこのような事態を引き起こしてしまいました。

今後二度とこのような事態が起きないように担当者はじめ、部署全体で安全に対する意識を見直します。

以上

顛末書作成時のチェックリスト

顛末書を作成する場合、以下の項目の書き漏れがないかをチェックしましょう。

・日付(書類の作成日)
・宛名(社長宛に書くことが多いです)
・作成者名(顛末書の作成者)
・概要(いつどのように発生したトラブルの顛末書なのかを記載)
・以上(文章の最後は以上でまとめます)

顛末書を作成・提出する際の注意点

顛末書は、文字通り事態が発生して収束するまでの流れとなるので、途中経過で提出するといったことはありません。

事態が収束したあとは会社全体に共有する必要があるため、すぐに作成し提出するようにしましょう。

ミスをしてしまった場合、なるべく悪く書きたくないと誰もが考えます。

ですが二度と同じミスを起こさないために、起きてしまったことは正確に記載するようにしましょう。

嘘を記入して後でわかってしまった場合、更に重い処分となるだけでなく周りの信頼も失ってしまいます。

作成はパソコンか手書きになりますが、どちらが正解ということはありません。

会社ごとに規則があるのでそれに従って作成しましょう。

顛末書を書く機会を減らすポイントについて

顛末書を書く機会を減らすポイントとしては、同じミスを繰り返さないことがあります。
仕事内容に関係なく、取り入れることができるポイントを3つ紹介していきます。

確認行為を習慣づける

どの作業においても発生してしまうミスのほとんどは、作業の慣れなどによる慢心が原因です。

そこで重要になるのが確認行為の習慣化です。

意識を常に高く持つことがミスを防ぐ上で大切ですが簡単ではありません。

ミスが起きやすい工程などにおいては必ず確認をする習慣をつけてミスを防げるようにしましょう。

朝礼や夕礼を行う

各作業でミスや事故を防ぐためには日々の意識が大切です。

勤務開始前には直近で起きたヒヤリハット事例などを共有し、決まり事をみんなに伝えることで大切なことの再認識にもなります。

正しい顛末書でミスの再発を防ごう!

今回は顛末書の書き方や注意点について解説してきました。

顛末書は、仕事中におきた事故やミスを正確に会社全体で共有することで、原因を共有しミスの再発を起こさないためのものです。

今回紹介したポイントなどを参考に作成する際は分かりやすく正確に記載しましょう。

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