年末調整は、人事労務担当者が手作業でデータ化している企業も多く、従業員数が増えるごとに業務負荷も大きなものとなります。
人事労務の経験が浅い方担当者しかいない、人材不足に陥っているという場合、年末調整のアウトソーシングサービスを利用してみると良いでしょう。
本記事では、年末調整アウトソーシングについて解説しますので参考にしてください。
年末調整アウトソーシングとは
年末調整業務といえば、従業員記入した紙の申告書を、人事労務担当者がPCを使い手作業で入力していくことが一般的でした。
しかし、様々なBPOサービスが登場していることもあり、手間のかかる年末調整業務をアウトソーシングサービスに丸投げする企業も増えています。
年末調整のアウトソーシングについて、違法にはならないかと不安に感じる方もいるでしょう。
年末調整業務は、税理士の業務範囲と定められており、税理士や税理士の資格を持っている事業者が業務を行わないと違法となる可能性がありますが、年末調整のアウトソーシングを取り扱う事業者は、この点に留意していますので、安心して依頼することができます。
また、年末調整のアウトソーシングを生業としている企業の多くが、社会保険業務や給与計算などの人事労務業務の代行にも対応しているため、幅広い業務の効率化が可能となります。
おすすめの年末調整アウトソーシング
ジョブカンBPO
特徴
ジョブカンBPOは、給与計算などの人事労務、経理といったバックオフィス業務のアウトソーシングサービスです。
年末調整業務にも対応しており、煩雑な手続き作業をまとめて代行してくれます。
会計士や社会保険労務士と提携しているため、専門性が求められる業務にも対応可能です。
厳しい登録要件を満たしたアドバイザーが業務にあたるため、高い業務品質が期待できます。
料金
- 初期費用：要問い合わせ
- 月額料金：要問い合わせ
※価格情報は2023年6月時点のもの
Workcloud(ワーククラウド)
特徴
Workcloudは、人事労務業務をオンラインで一元管理することができるクラウドサービスです。
勤怠管理や給与計算、マイナンバー管理と、バックオフィス業務に必要な機能を網羅しています。
ワンクリックで給与計算から給与明細の発行までを実現できる手軽さが魅力的で、業務効率化に大きく貢献します。
料金
- 初期費用：要問い合わせ
- 月額料金：要問い合わせ
※価格情報は2023年6月時点のもの
給与PRO
特徴
給与PROは、株式会社シスプロが運営している給与計算業務のアウトソーシングサービスです。
バックオフィス業務担当者の退職や、繁忙期における人手不足といった給与計算業務における課題の解消に貢献します。
給与計算・勤怠管理・ウェブ給与明細の中から自社に必要なサービスのみを選択して利用することができます。
年末調整業務は、給与計算サービスに含まれており、確かな業務品質が期待できるサービスです。
料金
- 初期費用：50,000円～
- 月額料金：要問い合わせ
※価格情報は2023年6月時点のもの
簡単年調
特徴
簡単年調は、スマートフォンを活用して手軽に年末調整の申請が可能なサービスです。
スマートフォンで撮影してアップロードすることで、簡単に年末調整の申請が可能となり、入力をサポートする機能も搭載されているため、ミスも防止できます。
わかりやすい管理画面で設計されているため、年末調整の対応状況を可視化し、対応状況が簡単に把握することが可能です。
督促の自動化や、登録データのダウンロード機能など、管理者の負担を軽減する機能が備わっています。
料金
- 初期費用：要問い合わせ
- 月額料金：要問い合わせ
※価格情報は2023年6月時点のもの
ミナジン年末調整アウトソーシング
特徴
株式会社ミナジンが提供している年末調整のアウトソーシングサービスです。
煩雑化している年末調整業務をアウトソーシングし、コア業務に集中できる環境の構築をサポートします。
年末調整業務は、依頼企業が指定したフォーマットで納品してくれるため、既に利用している給与システムがある場合、スムーズにインポートすることができます。
年末調整以外に、給与計算業務や社会保険手続きといったバックオフィス業務にも対応しているため、幅広い業務の効率化が可能です。
料金
- 年調クラウドシステム料：540円〜/人
- 作業料：1,600円/人
※価格情報は2023年6月時点のもの
Mominoki
特徴
Mominokiは、バックオフィス業務に関する書類を読み取り、申告データを作成することができます。
従業員側は、書類の原本を送付するだけとなっているため、面倒な作業は発生しません。
また、Webを利用できない従業員がいるという場合でも、紙での申告業務も代行してもらえるため、安心です。
料金
- 初期費用：要問い合わせ
- 月額料金：要問い合わせ
※価格情報は2023年6月時点のもの
手ぶら年調
特徴
手ぶら年調は、オンラインで年末調整を完結することができ、アウトソーシングによる業務効率化を実現します。
不備があった際の問い合わせや、証明書原本の回収といった他社では対応していない業務にも対応している点が優れています。
在籍しているスタッフは、豊富な知識と経験があり、丁寧なヒアリングで仕組みかを構築します。
法改正についても、プロが相談に乗ってくれるため、人事労務業務全般を任せることができます。
料金
- 初期費用：要問い合わせ
- 月額料金：要問い合わせ
※価格情報は2023年6月時点のもの
年末調整アウトソーシング選定のポイント
代行する業務の範囲を決めておく
年末調整のアウトソーシングサービスは、バックオフィス全般の業務に対応しているサービスが多いため、給与計算や勤怠管理など、どこまで業務を代行してもらうかを決めておくことが重要です。
当然ながら、依頼する業務範囲が広くなるほどにコストも高くなりますので、自社の予算を鑑みた上で慢性的に業務が煩雑化しているものを選定しましょう。
人材不足ではないが、実務ノウハウがまだ乏しい場合は、短期で利用できるアウトソーシングサービスを選ぶことで、コストが膨らむリスクを抑えることができます。
外部システムとの連携が可能か
自社で既に利用している既存システムと連携できるサービスを選んだ方が、自社で新たにシステムを開発する手間もコストもかかりません。
連携可能なサービスを明示しているサービスも多いため、会計システムや勤怠管理システムなど、どのようなサービスと連携が可能かを事前に確認しておくと良いでしょう。
導入や運用のサポートはあるか
年末調整のアウトソーシングに際しては、専用のシステムを新たに導入したり、従業員側にツールの利用をお願いするケースも珍しくありません。
そのため、導入や運用におけるサポートがあるかを確認しておくことが重要です。
サポートの対応方法は、電話以外のメールやチャットなど複数の方法が用意されているか、社内からの問い合わせを代行してくれるか、といった点に注目すると良いでしょう。
また、年末調整業務は、マイナンバーなどの個人情報を取り扱うため、情報漏洩のリスクが伴います。
プライバシーマークを取得しているか、といったセキュリティ対策を確認しておくことも重要です。
年末調整アウトソーシングを導入するメリット
業務効率化につながる
年末調整業務をアウトソーシングすることで、業務効率化につながります。
自社で用紙を作成し、従業員に配布・回収後、担当者が手入力でデータ化する作業は手間が多く、入力ミスも発生する恐れがあります。
アウトソーシングすることで、これらの手間が効率化され、ミスを削減することができます。
人件費の削減
年末調整は、毎月12月に行う企業が一般的ですが、通常業務も繁忙期に突入する傾向があるため、人事労務担当者の業務負荷は非常に大きなものとなります。
年末調整のために、期間限定の派遣スタッフを雇ったり、アルバイトを雇ったりするには、人件費がかかりますし、育成するコストも発生します。
雇うスタッフの数にもよりますが、教育にかける時間なども加味すると、年末調整アウトソーシングを活用した場合の方が、人件費を抑えられる場合があります。
法改正に対応できるようになる
アウトソーシングサービスを利用するメリットとして、税法などの法改正があった際の対応が楽になる点が挙げられます。
アウトソーサー側は、法令に対しての知見も深く、常に最新の情報を収集しているため、法改正があった際にも、適宜柔軟に対応、企業側にも情報を共有してくれるため、社内の負担を最小限とすることができます。
税法改正は度々施行されるため、自社で対応するには、ある程度の経験が必要となるケースもあるため、アウトソーシングサービスを利用することで、ミスをなくし、スムーズな業務を行うことが可能となります。
年末調整アウトソーシングを利用して業務効率化を
年末調整アウトソーシングについて解説しました。
バックオフィス部門の人材不足や、ノウハウ不足といった課題を解消し、コア業務に集中できる環境を構築できるなど、様々なメリットがあるため、年末調整業務に課題を感じている方は、この機会にアウトソーシングを検討されてみてはいかがでしょうか。
