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東日本大震災や熊本地震、また、最近では熱海市での大規模な土砂崩れなど日本では自然災害が後を絶ちません。
大規模地震が起きた際など、スマートフォンや携帯電話はつながりにくくなり大切な家族と連絡がとれず安否確認に時間がかかり大きな不安となったというケースも多々あります。
これは個人に限ったことではなく、企業としても大規模災害が発生した際に自社の財産である社員が無事かどうかを迅速に確認できる体制が整備されているかというのは重要な課題となります。
本記事では、企業における安否確認の重要性やおすすめの安否確認システム、安否確認システムを導入するメリットなどについて解説します。
企業における安否確認とは
普段の業務上での事故や怪我を防止するための安全確認を行なっていても、大規模な地震、台風などの突発的な自然災害によるアクシデントが起きる可能性があります。
さらに、新型コロナウイルスのような感染症がまた新たに蔓延するリスクも0とは言えません。
家族や親戚、友人などの状態が安全か確認する一般的な安否確認と同様に、企業が行う安否確認も対象を自社の従業員として状態の確認を行うことを指します。
全社員が自社オフィス内で仕事をしているという企業は意外と少なく、営業で外回りにでている方や昨今ではテレワークで自宅で業務を行なっている人もいるでしょう。
そういったバラバラな場所にいる全ての従業員の安否確認(所在地や怪我の有無など)を正確に行い、その場に待機するのか、地域の避難場所に移動するのか、平日であれば出社するのかなどを迅速に決める必要が企業にはあります。
業界によっては、従業員の安否を迅速に確認したあとに事業を再開する必要もありますから、どれだけ早く全従業員の状態、場合によってはその家族までの安否確認ができる体制を普段から整備しておくかが重要となります。
安否確認システムとは
安否確認システムとは、企業が災害発生時に従業員の安否を迅速かつ簡単に把握できるように開発されたシステムです。
従来は、有事の際には電話やメールで安否確認を行う必要があり、通信状況などによってはなかなか全従業員の安否確認が完了しないというケースも少なくはありませんでした。
そこで誕生したのが安否確認システムで、特に東日本大震災をきっかけにBCP対策を意識する企業で多く導入されはじめています。
BCP対策とは
BCP対策とは、事業継続計画対策とも言われており、地震や台風または大規模なシステム障害などが発生した際に、予め対応を決めておき、被害を最小限に抑えつつ事業の復旧·継続を実現するための対策を講じることを言います。
- 緊急時対応マニュアル
- BCP策定
- 定期的な避難訓練
- 災害時の連絡手段の確立
上記のような対策が主なBCP対策として挙げられ、昨今ではこれに安否確認システムの導入を加える企業が増えてきています。
おすすめの類似安否確認システム
災害時に素早く安否確認が可能: バーズ安否確認+
(4.5)

月額料金 | 1,250円〜 | 無料お試し | 要問い合わせ |
---|---|---|---|
初期費用 | 0円 | 最低利用人数 | 1人〜 |
実際にバーズ安否確認+を導入した企業からは、「短時間で90%以上の回答率が達成できた」、「携帯からも利用できるので、従業員からの不満も解消された」、「手軽に導入できた」といった声が挙げられており、価格だけでなく、導入のしやすさや利便性にも優れていることがわかります。
低価格から導入できる
バーズ安否確認+は、月額1,250円から利用でき、安否確認サービスの中でも低価格から導入することが可能です。 1名から導入でき、1,250円で50名まで利用できるため、スタートアップ段階の企業でも導入することができます。 初期費用は不要なため、コストを抑えて安否確認システムを導入したいという方には、特におすすめのサービスとなっています。 1,000名以上での利用も可能なため、大企業で利用することも可能です。
普段から連絡網として活用できる
災害時のみならず、バーズ安否確認+は、普段から一般のメールと同様に連絡手段として活用することができます。 テンプレート機能やアンケート機能があるため、会議の出欠確認や社内イベントへの参加確認など、幅広く利用することが可能です。 また、Webメールとしてだけでなく、ショートメールの送信も可能なため、確実な連絡が可能となっています。
ホワイトボードで情報共有を効率化
バーズ安否確認+には、ホワイトボード機能が標準で搭載されています。 緊急時はもちろん、平常時からメッセージを書き込んで情報共有を行うことが可能となります。 書き込みは、タイムラインとして履歴で表示することもでき、タイトルをつけて複数のページを登録することが可能です。 実際のホワイトボードのように自由に書き込みをすることができるため、会議の際に利用したり、掲示板として活用することもできます。
おすすめ安否確認システム5選
バーズ安否確認+
特徴
バーズ安否確認+とは、株式会社バーズ情報科学研究所が運営している安否確認システムです。
災害時でも迅速かつ簡単に従業員の安否確認ができ、BCP対策に有効なツールとして注目されています。
実際にバーズ安否確認+を導入した企業からは、「短時間で高い回答率が実現できた」、「携帯からでも利用できるので従業員からも好評」、「導入手順が簡単だった」といった声が挙げられており、導入のしやすさや利便性にも優れていることがわかります。
主な機能
- 安否確認連絡
- 一般連絡
- ホワイトボード機能
- 管理機能
料金
- 初期費用:0円
- 利用料金:月額1,250円〜
2022年4月現在/詳細は公式サイトを確認
Biz安否確認/一斉通報
特徴
Biz安否確認/一斉通報はASPICの「IoT·AI·クラウドアワード 支援業務系ASP·SaaS部門」でグランプリを受賞している安否確認システムです。
予め震度の設定をしておくことで、設定以上の地震があったタイミングで自動で従業員へ安否確認メールを送ることができるため、管理者の手間が大幅に効率化されます。
安否確認に対する回答状況も1つの画面で確認することができるため、回答がない社員へ迅速に連絡を取り安否の確認、指示を送ることが可能です。
主な機能
- 自動連絡機能
- 安否確認機能
- 自動集計機能
- 検索機能
料金
- 初期費用:0円〜
- 基本使用料:10,000円〜
- サービス使用料:40円〜/ID
2021年7月現在/詳細は公式サイトを確認
画像·データ出典:Biz安否確認/一斉通報公式サイト
安否確認サービス2
特徴
安否確認サービス2は従業員への安否確認通知の一斉送信と自動集計で効率的に安否確認を実現するシステムです。
また、掲示板機能が搭載されているため、災害時の情報共有や常時から社内の連絡ツールとして使用することもできます。グループメッセージ機能で特定のメンバーだけで情報共有をすることも可能です。
主な機能
- 自動一斉送信
- 自動集計
- 日時予約送信
- 掲示板
- 設問フォームカスタマイズ
料金
- 初期費用:0円
- 月額料金:6,800円〜
2021年7月現在/詳細は公式サイトを確認
画像·データ出典:安否確認サービス2公式サイト
安否コール
特徴
安否コールは企業規模を問わずに導入できる安否確認システムで、1,200社以上での導入実績があります。
IDやパスワード不要で利用できるため、訓練時からパスワード確認の連絡を何度も行う必要がなく管理者にとって負担が少ないシステムと言えます。
オプションでGPS機能を利用することができるため、災害時でも従業員の詳細な位置情報が迅速に取得できます。
主な機能
- 自動メール配信
- アプリ通知
- GPS位置情報
- 自動集計
- 家族安否確認
料金
- 初期費用:80,000円〜
- 月額料金:5,000円〜
2021年7月現在/詳細は公式サイトを確認
画像·データ出典:安否コール公式サイト
セコム 安否確認サービス
特徴
セコム 安否確認サービスは契約社数8,300社という実績を誇る安否確認システムです。
基本的な安否確認システムとしての機能はもちろん、検温報告や体調に関する報告などを行う機能も備わっているため、昨今の感染症対策にも活用することができます。
主な機能
- メール代行送信機能
- 緊急連絡網機能
- メールアドレスクリーニング機能
- グループ管理機能
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:要問い合わせ
2021年7月現在/詳細は公式サイトを確認
画像·データ出典:セコム 安否確認サービス公式サイト
パスモバイルサービス
特徴
パスモバイルサービスは災害時のメール確認としてはもちろん、普段の集客や販促にも活用できるメール配信サービスです。
安否確認システムとして利用する際には「無事かな?メール」というオプション機能に加入する必要がありますが、シンプルで見やすい画面で従業員の安否確認が可能で、気象情報と連動した自動メールの送信を可能とします。
主な機能
- 自動配信
- 気象情報との連動
- 会員属性の階層化
料金
- 初期費用:33,000円〜
- 月額料金:8,800円〜
2021年7月現在/詳細は公式サイトを確認
画像·データ出典:パスモバイルサービス公式サイト
安否確認システム導入のメリット
早い段階で事業の継続か中断かを判断できる
安否確認システムを導入していれば災害発生時に自動で全従業員の元へ安否確認通知が届きます。
安否確認の通知が届いた従業員は自身の状態に関する設問に回答するだけで管理者の元へ回答状況が自動で集計されます。
これによって、企業は全従業員の被災状況が1つの画面で可視化でき、回答がない社員へは迅速に連絡、場合によっては救助要請を連絡することが可能となります。
全従業員の状態がスピーディーに把握できれば、出社して業務に従事するか自宅待機をするかなどの迅速な指示も可能になるというメリットが生まれます。
プライバシーを保護しながら安否確認ができる
自社独自の連絡網を形成しようとした際には、従業員は普段から連絡がつくプライベートの連絡先を教えなくてはいけないケースがあり、これは昨今の個人情報保護の観点からみてもあまり良い印象を与えません。
安否確認システムであれば、登録してもらったメールアドレスは管理者やサービス提供側でも閲覧できないようになっているものがあるので、これを導入することでプライバシーの保護や個人情報の誤った開示などのリスクを防ぐことが可能となります。
安否確認以外にも利用できる
安否確認システムには掲示板機能やグループチャット機能が搭載されているものもあるため、災害時の情報共有ツールとしてはもちろん、普段の業務での連絡ツールとして活用することも可能です。
チャットツールやグループウェアを導入するコストを抑えることができるので、コストカットという面でもメリットと言えるでしょう。
安否確認システム導入時の注意点について
操作性の確認
緊急時にいざ使おうと思っても、操作方法がわからないので意味がありません。
また、自動配信メールだけに安否確認方法を絞っていると、いざ災害が起きた時に通信障害が発生してメールが送れないという可能性もあります。
メール以外にアプリでの通知や掲示板による安否確認など複数の確認方法があるシステムを選ぶようにしましょう。
さらに、システム運営元が被災したことによりシステムが使えなくなる可能性も考慮しておく必要があります。
複数のデータセンターや、有事でもすぐに連絡が取れるサポートセンターを整備しているサービスを選ぶこともポイントと言えるでしょう。
複数人での運用が可能なシステムかどうか
当然の可能性ですが、地震などの災害時に安否確認システムの運用担当者が無事とは限りません。
多くの安否確認システムは、災害時に自動で安否確認メール·通知を送ることができるため、安否確認の方法については問題がないかと思いますが、各従業員の回答状況を把握して適切に指示を送るためにも担当者以外の方でもシステムを操作できるように、使い方などのノウハウについては複数人で共有しておくことが重要です。
また、安否確認状況に未回答の方に対して自動で確認メールを再送できるシステムであれば、わざわざ担当者がシステムを操作する手間が省略されるのでこのような機能が搭載されているかの確認も必要でしょう。
トライアルが利用できるか
どんな機能が搭載されており、使い勝手は良いのかを確認するにはトライアルの利用が一番です。
システムを扱うことになるメンバー全員が機能と操作性に納得するようなシステムをトライアルで見極めることがポイントとなります。
また、導入後は定期的に訓練を行うことも欠かせません。
普段からスムーズにシステムが使えるように、従業員の方は素早い回答ができるようにシミュレーションを行いましょう。
いざというときにシステムを100%使いこなせる状況になっていなければせっかく優れたシステムを導入しても意味がありません。そのため、普段から定期的、場合によっては予告なしで訓練を行い災害時への対策を徹底しておくことをおすすめします。
自社に最適な安否確認システムを導入しましょう
日本は災害大国とも呼ばれており、今後も大規模な地震や台風などの自然災害が発生する確率は決して低くはないでしょう。
万が一の際に、BCP対策を万全にしておくことでスムーズな事業再開/中断の判断ができるだけでなく従業員の心理的安全も保証することができるため、安否確認システム導入によるメリットは大きいものです。
本記事で紹介したサービスやシステム導入の注意点を参考にして、ぜひ自社にマッチした安否確認システムの比較検討を行なってください。