工場や建設現場などでは、品質管理やスムーズな作業工程の維持、事故防止などの観点から設備管理が欠かせません。
しかし、紙のシートを用いたアナログな管理方法では、情報共有がしにくいだけでなく、データの転記作業に手間がかかるなどの問題があります。
そこで、設備管理を効率化することが可能な設備管理システムが注目されています。
本記事では、設備管理システムについて解説していますので、参考にしてください。
設備管理システムとは
設備管理システムとは、設備点検や在庫管理など、保全管理業務の強化することができるシステムです。CMMS(Computerised Maintenance Management System)と呼ばれることもあります。
設備管理システムを導入することで、ライン稼働率や製品の品質維持を実現し、万一の故障も迅速に発見することが可能となります。
設備点検や部品の在庫管理などの業務を見直し、設備が有効に機能しているかを検証、業務フローの改善を実現することができるシステムです。
おすすめの設備管理システム
MONiPLAT
特徴
MONiPLATは、株式会社バルカーが運営している設備点検プラットフォームです。
スマートフォンアプリから点検作業や点検報告書の承認・申請などが可能で、わざわざ事務所に戻ってデータ化する手間を効率化することができます。
設備と通知先を設定しておくことで、定期点検日や設備の異常をメールで通知してくれるため、ミスやトラブルの防止にも有効です。
直感的に操作することができるインターフェースで設計されているため、複雑な操作なく利用することができる点も優れています。
料金
- 初期費用:0円
- 月額料金:0円〜
※価格情報は2023年9月時点のもの
A-POM
特徴
A-POMとは、アイレス電子工業株式会社が運営している設備稼働監視システムです。
設備やデバイスから取得した情報をクラウド上に保存し、インターネット経由で端末から情報を確認することができます。
取得した情報はCSVでエクスポートすることができ、データの2次利用が可能です。
料金
- 初期費用:99,000円(税込)/台
- 月額料金:14,850円(税込)/台
※価格情報は2023年9月時点のもの
SIG-LITE
特徴
SIG-LITEは、株式会社SHFが運営しているパトライト稼働監視システムです。
工場全体の稼働状況を把握することができる機能が豊富に搭載されています。
設備稼働ガントチャートやアンドンモニタ、進捗管理などの機能を利用し、工場内の生産設備に必要な情報を自動収集することができます。
収集した情報をWebデータベースに蓄積し、分析などに活用することが可能です。
料金
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額料金:要問い合わせ
※価格情報は2023年9月時点のもの
設備管理システム選定のポイント
自社の業種に対応しているか
業種によっては、特殊な管理業務が発生する場合があり、設備点検や部品の在庫管理など、汎用的な設備管理業務に対応しているシステムでは適していない場合があります。
自社特有の要件に適応したシステムを選ぶことで、業務の効率化はもちろん、機器のアフターメンテナンスなどにも活用することができます。
通知機能の有無
設備管理システムにおいて、保全管理業務の強化につながる機能以外に、業務効率化や情報共有などに活用できる機能が搭載されているかも重要なポイントです。
例えば、複数名いる保全担当スタッフに対して、作業計画の作成時に担当者へ通知を送ることができるシステムであれば、わざわざ連絡する手間を効率化することができます。
さらに、作業指示書を作成し、定期点検以外の作業依頼をすることが可能なシステムもあります。
設備管理システムを導入するメリット
現場の稼働状況が確認できるようになる
設備管理システムを導入することで、工場内や倉庫などの現場での機械の稼働状況をリアルタイムに把握することが可能となります。
現場にいなくても、PCやスマートフォンから機械の稼働状況が確認できるようになるため、作業担当者が現地にいく手間を効率化できます。
メンテナンスの計画が立てやすくなる
設備管理システムを導入することで、蓄積したデータを分析し、機械の故障傾向やメンテナンスが必要な設備を可視化することが可能となります。
故障の予兆がある設備がわかることで、事前に必要な部品や資材を購入して用意し、ラグのないメンテナンスを実現することができます。
設備の長寿命化が可能になる
設備管理システムを導入することで、設備の状態をリアルタイムに把握し、メンテナンスができるようになるため、設備の長寿命化につながります。
定期点検を効率化し、設備の劣化状況を把握できることで、設備の寿命を延ばし、コスト削減や資源活用の効率化を実現することが可能となります。
設備交換のサイクルが遅くなることで、エネルギー消費量の削減や廃棄物の削減にもつながるため、CSRへの取り組みにも貢献します。
設備管理システムで業務効率化を目指そう
設備管理システムについて、解説しました。
設備管理システムを導入することで、設備保全業務を効率化し、業務効率化やアクシデントの防止を実現することができます。
システムによって、フォローできる業務範囲が異なり、業界特有の要件にも対応することができるため、サービス選定の際に対応している業務範囲についても確認しておきましょう。