企業が成長するにあたって、どんな風に人材を活用するかは大変重要です。
せっかく能力がある人材がいるにもかかわらず配置を間違ってしまうと、本来はもっと上手に回るものでも効率が悪くなってしまいます。
こちらではHRの意味や人事部との違い、目的や役割などについて詳しく解説していきます。
HRとは?ビジネス上での意味とは?
ビジネス上でHRを使用するときには、人的資源という意味で利用されています。
企業にとって人は大切な資源ですし、どう活用し業務を進めていくかで効率化がまったく違います。
せっかく素敵なアイデアを持っている方がいるにもかかわらずに、耳を傾けず上手に活用できていなければもっと成長できるはずの仕事もそこでストップしてしまうのです。
逆にその方の良さを引き出し一人ひとりの従業員を上手に配置すれば、大きく会社を成長させる可能性が十分にあります。
そのくらい人材は重要なため、今HRという言葉も注目されています。
人事部を表すときには実は使われている
転職を試みようとした方の中に、企業の募集などでHRという文字を見た経験のある方もいるでしょう。
その文字の意味としては、企業の中でも人事部を表しているケースが多いです。
ほかにも会社名と一緒にHRの文字を入れてSNSをあげている方は、人事部で働いているという意味でもあります。
企業にとっても人材は大切
仕事がしやすい環境にあり、設備がどんなに整っていて、ある程度お金にも余裕があっても、これらを上手に使えなければ企業が向上することはありません。
資金や設備などを上手に活用するのは、人間で企業にとっての働いてくれる人材です。
多少設備や資金が少なくても、人材が工夫して欠点をカバーしながらも企業を向上させる努力をしたほうが伸びます。
そのため、企業にとっても働いてくれる人材は、ただの労働力ではなく価値のある資産であり大切です。
HRと人事部との違いを解説
企業にある部署を分類していくと、HRと人事部は限りなく近い存在ではありません。
まったくの別ものというよりも、共通している部分は多々あります。
しかし、中にはHRと人事部の違いもありますので、こちらで説明していきます。
HRと人事部の考え方は違う
似ている部分もありますが、考え方としては厳密に見ていくと大きな違いがあります。
人事部というのはその社員一人ひとりの能力をじっくりと見て、育てることや適材適所に人事異動しているというよりは、人材の管理や採用を主にしています。
人材を財産として見てというよりは、労務手続きや勤怠管理、さらには給与管理など事務関係の仕事を主に行っているのです。
従業員に注目してどう活用しようかと力を入れ、常日頃考えているわけではありません。
HRは事務作業ではない
HRは勤怠の管理などの事務作業を主にしているわけではなく、資産である人材に重きを置いています。
そのため、人材をどのように活用すればその方もイキイキ職場で働け、さらに会社の利益にもつながるのかを考えています。
さらに何か個々の機能で定義されていることもありません。
人材を意識しながら作戦、戦略を考えていくのがHRの仕事になります。
最近では人事部からHRと呼称が変わってきている
これまでは人材の評価や勤怠管理などを事務的に行ってくるのが人事部で、どちらかというと管理的な部門でもありました。
しかし、最近では人事部という呼び方から、HRと言われるようになっています。
今までのような管理を中心に行っている部門という位置づけではなく、もっと人材を上手に活用できるように考える事業のサポート部門として役割を果たしていかなければならないと考えている企業も多いからです。
まだ管理的な部門の企業も多いですが、今役割の果たし方を変えて進化させていきたいと考えている企業も増えています。
HRの業務内容とは?
実際にHRとしての業務内容には、どんなものがあるのでしょうか。
HRの仕事として絶対にこれをしなければいけないという定義や決まりはないため、その企業ごとに多少業務内容は変わります。
どんなHRの業務があるのか、こちらで紹介していきます。
人材一人ひとりの能力を引き出し実行
会社として全体で考えるだけでなく、個別に社員の能力を引き出し人事戦略を考えます。
人材によって得意、不得意はそれぞれ違うため、個人をしっかりと見てより能力が伸ばせるようにサポートも行うのです。
ほかにも、企業がこれから成長することを見越しての人事戦略として、どのくらいの採用人数にするか、長期的に人材を成長させるような研修や育成プランも考えます。
人は大きな資産なため、未来の企業や人材の成長を考えながら人材開発計画を立てていきます。
求めている優秀な人材の獲得
その人によって得意や不得意があるだけでなく、自社の仕事内容に合っている優秀な能力を持っているかどうかも重要です。
人材によっては、自社よりもほかの分野の企業で働いているほうが合っているケースもあります。
自社で能力を発揮し仕事ができる人材かどうかも重要ですし、どこにどう配置するかは大切です。
ただ、求人を出して自社に合う人材を待っているだけでなく、自分たちからヘッドハンティングするケースもあります。
能力を発揮できる環境の提供
どんなに優秀な人材であっても、人間ですのでメンタル面で落ち込むときもありますし、あまりにも働きにくい環境の中では能力を発揮することができません。
しっかりと能力を発揮できるような環境を考え提供するのも、HRの大切な役目になります。
福利厚生や衛生面の管理など、さまざまな働きやすい環境を提供する方法も考えていかなければなりません。
企業におけるHRの目的と役割、ミッションについて
企業にとってのHRの目的と役割としては、人材が最大限に自分の力を発揮できるようにサポートし、その方の能力を見極めて配置することです。
今よりも利益が出るように、追求してくものでもあります。
ミッションについては、事務的な労働管理などではなく人材がどう活躍できるようにするのかその戦略を立て実際に良いパフォーマンスができるようにサポートして実行します。
効率良く活躍させるにはITの活用も重要
HRを実現するためにも、ITを上手に使い仕事の効率化を図るのも大切です。
人材育成や人事評価など、ITを使える部分は活用します。
このことをHRテックとも呼び、今大変注目されています。
HRテックについては以下の記事で詳しく紹介しています。
HRの導入事例をご紹介
すでに企業でHRを導入し、活用しているところもあります。
実際に利用している導入例を紹介していきます。
日清食品ホールディングス
売上を伸ばすためにも、人材の能力をしっかりと把握してその人に合った部署で発揮させなければ意味がないというところに注目し、ITも活用できるクラウドを利用しました。
使う前までは社員の能力などすべてを把握するのは難しく感じていた部分も、顔写真に紐づけを行い、細かく人事データの分析などもできるようになり社員の適正などについて判断できるようになりました。
ITを活用してHRの実現を
会社の成長を考えたときに、人材の力を上手に活用するというのは欠かせません。
どんなにお金や物があっても、人材の力がいまいち発揮できていないと最高のパフォーマンスができずそれが会社の利益に大きくつながってきます。
それぞれ能力が発揮できること得意なことは違うため、しっかりと社員一人ひとりを見つめてその方に合った部署に配置し、さらに成長できるよう研修などを行っていく対策も重要です。
HRは、今さまざまな会社の間で大変注目されています。
効率良く業務を進め人材を適材適所へと配置するためにも、ITを利用したHRテックも活用しましょう。