建設現場において、決められた期間内に工事を完結させるためには、施工管理が必要となります。
しかし、施工管理とは実際に何をすれば良いのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
本記事では、施工管理の4大管理について解説していますので、参考にしてください。
施工管理とは
施工管理とは、建設現場におけるスケジュールに沿って工事を完了できるよう、現場を管理する業務のことを指します。
現場で作業をしている職人や作業員に対して指示を出すだけでなく、関係各所への連絡、打ち合わせなども業務に含まれます。
また、施工管理と現場管理を混同されるケースもありますが、現場管理は基本的に現場に常駐し、指示や管理を行うのに対し、施工管理は書類作成などの事務業務を行うこともあります。
施工管理者は、特別な資格がなくても担当することができますが、施工管理技士の資格を持つ人が最低1人以上現場に常駐することが義務付けられています。
現場管理とは
施工管理と似ている言葉として、「現場管理」が挙げられます。
現場管理は、建設現場におけるすべての作業を管理します。
現場管理では、工程管理や品質管理を含めた9つの管理項目があり、これらの項目を意識して管理を行うことで、工事の品質を維持することができます。
現場管理者は、特別な資格は必要ありませんが、施工管理技士の資格を有している方が担当するケースが一般的となっています。
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施工管理における4大管理とは
工程管理
工程管理とは、機材や人材、資材などを効率的に運用し、決められた期間内に工事が完了するように管理することを指します。
工程表を作成し、それをもとに工程管理を行いますが、工事を行なっていく中で予定とズレが発生するようであれば、修正しつつ改善していきましょう。
工程管理は、スケジュール通りに工事が進むように様々な項目を管理しますが、資材の原価確認や発注、納期の確認などをするためにも現場の状況を正確に把握する必要があります。
計画をもとに実施し、納期内に工事を終えることで利益をあげることができるため、施工管理の中でも工程管理は重要な部分を占めます。
原価管理
施工管理における原価管理は、資材や機材に関する費用や人件費などを管理します。
建設工事は、決められた予算内で工事が完結するように経費を管理しないと赤字になってしまうため、原価管理で無駄なコストを削減する必要があります。
帳簿で収支と支出を管理し、原価を計算した上でコストがオーバーしそうであれば、データをもとに作業員に指示をだします。
闇雲に指示をだしても現場の作業員からは懐疑心を持たれてしまう可能性があるため、具体的な数字を示して指示をだせるようにしましょう。
品質管理
品質管理では、設計図書通りの品質に足りているかを確認し、試験を行います。
品質管理で確認する項目としては、設計図書や自治体が定めている耐震性、密度などが挙げられます。
作業ごとに写真を撮り、記録を残すことで、設計図書通りに作業ができているか、品質は十分かを確認しますが、品質管理を行うためには、工程管理が正しく行われているかが重要となります。
定められた品質を満たして工事を進めることで、顧客の満足度を高めることができます。
安全管理
工程管理における安全管理は、重要な管理項目です。
建設現場では、いつトラブルが発生するかわからないため、事故が起きない様に日頃から安全管理に務めることが求められます。
安全管理では、機材や手すりの確認、安全に働けるような作業現場でのルール設定、安全帯の使用徹底、日頃からの注意喚起、パトロールなどを行います。
また、ヒヤリハット活動やKY活動、5S運動、作業員の健康管理なども安全管理に含まれており、これらの活動を実施することで、労働災害のリスクを低くすることができます。
施工管理に必要なスキル
リーダーシップ
施工管理では、建設現場全体を把握し、作業員に自信を持って指示をだせるリーダーシップが必要不可欠となります。
リーダーシップを発揮するためには、日頃から作業員に敬意を払い、信頼関係を構築しておくことが必要です。
現場の作業員から反感を買う様な態度をとることは避け、作業員の意見も聞きつつ、最終的には施工管理者の判断で統率を取っていきましょう。
判断が頻繁に変わるようであれば、現場の作業員に不安を与えることにもつながりかねないため、自信を持って指示を出すことが重要です。
経理能力
施工管理における原価管理では、利益を出すために目標から逆算した予算や原価・経費を計算する能力が求められます。
コミュニケーション能力
建設現場では、職人や作業をはじめ、役所関係の方や近隣住民の方など様々な人と関わることになるため、コミュニケーション能力が求められます。
日頃から密に関係各所とコミュニケーションを図り、良好な関係を築いていくことで、不要なトラブルを避け、スムーズに工事日程を進めることが可能となります。
問題解決能力
リーダーシップにも通じますが、実際に現場でミスが発生した際に、トラブルの原因を究明し、迅速に対応する問題解決能力も必要です。
トラブルは建設現場内だけでなく、近隣や役所からクレームが起きる可能性もあります。
このような場合に、臨機応変な対応ができる問題解決能力が高いと、問題が小さいうちに解決できることもあるでしょう。
スケジュール管理能力
工程管理は、施工管理の中でも重要で、品質管理や原価管理も工程管理に通ずる部分があります。
そのため、適切にスケジュールを管理できるような、管理能力が求められます。
仕事を細分化し、優先順位をつけ、予定変更が必要となった際にも、臨機応変にスケジュールを組み直すことができるような力が必要です。
おすすめの工事･施工管理システム
施工管理は工程管理を意識しよう
施工管理の4大管理について解説しました。
施工管理を成功させるためには、まず工程管理を丁寧に組み立てることが重要です。
その上で、残りの項目についても計画を立てていきましょう。
