セールスイネーブルメントとは?実行するための3つのポイント

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営業活動の効果を高めていくために、セールスイネーブルメントに取り組む企業が増えています。
近年多く聞かれるようになったセールスイネーブルメントという言葉ですが、どんな意味を持つ言葉なのか、どうして注目されているのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
本記事ではセールスイネーブルメントについて、基本的な意味や実現するためのポイントなど広く解説していきますので参考にしてください。

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セールスイネーブルメントとは?

セールスイネーブルメントとは、ビジネスで成果を出し続けるために、営業組織の強化や改善といった取り組みを行なっていくことを指します。
この売れる営業を実現するために、テクノロジーを活用する点がセールスイネーブルメントの特徴です。
従来の人材育成は、研修は人事部門が受け持ち、営業プロセスの管理や営業スキルの強化は営業部門といったようにそれぞれの仕組みを部門ごとに担当していました。
セールスイネーブルメントでは、このように分断されていた人材育成プロセスを俯瞰的に捉え、成果を高めるために統合していくことをゴールとしています。
セールスイネーブルメントでは、人材育成プロセスにおける、それぞれの施策が売り上げに対してどれくらい成果が出たのかを数値化できるようにして、それを元に売り上げに対する成果をあげていくことが重要となります。

今、セールスイネーブルメントが注目されている理由

セールスイネーブルメントという概念自体は2010年ごろに登場し、その注目度は年々上がっています。
セールスイネーブルメントが注目される理由としては、WebマーケティングやMA、SFAなどが普及したことによって確度の高いリードを獲得できるようになったことが要因として挙げられます。
これによって、質のいいリードが営業部門に流れてくるようになっても、営業部門が力不足なことによりうまく商談化、アポイントメント獲得につなげられていないことが課題と挙げられるようになりました。
確度が高いリードを集めてもらっても、成約につながらなければ意味がありません。そこで、営業組織の強化が求められるようになり、セールスイネーブルメントが注目され始めたのです。
また、新型コロナウイルスの脅威によって、営業形態や顧客の購買行動も大きく変化したこともあり、セールスイネーブルメントなどの営業改革が求めらるようになっています。
日本ではやっと注目され始めたセールスイネーブルメントですが、欧米では既に60%以上の企業でセールスイネーブルメント専用の体制・プログラムが組まれていると言われています。

セールスイネーブルメントを実現するために押さえるべきポイント

CRM/SFAを活用する

CRMやSFAといった営業ツールを活用することで、データ主導の営業活動へとシフトできるようになり、生産性の向上にもつながります。
価格や機能を含め、様々なツールが登場していますが、しっかりと比較検討して自社にマッチしたものを導入するようにしましょう。

営業活動を分析する

企業間競争が激化する中で、他社との差別化を図るためには自社の営業活動をしっかりと分析することが重要です。
自社の営業活動が顧客にとって本当に有益なものとなっているか、事業成長に役立っているのかを数値面で分析しましょう。経験や勘に頼った抽象的な分析ではなく、顧客への貢献度などを数値として分析することで、今後の営業方針を見直すことができます。
さらに、営業活動の分析と連動した評価システムを構築することで、自身の営業活動に対する正当な評価が受けられるため、社員のモチベーション向上や営業力の強化にもつながります。

教育体制を見直す

営業力の強化のためにも営業社員一人ひとりのスキル向上が必要となります。そのためには、教育体制を見直して、社内研修や外部セミナーへの参加なども積極的に取り入れると有効です。
顧客の課題解決につながるような市場データの分析ができるようなスキルや、よりハイレベルな提案ができるようにスキルを磨くことができる環境を構築しましょう。

セールスイネーブルメントの基本についてより詳しくはこちら

セールスイネーブルメント実施の3つのポイント

様々な分野でのセールスイネーブルメントの事例

営業教育でのセールスイネーブルメント

従来の従業員の自主的な取り組みや資格取得の支援といった従業員に任せきりな営業教育ではなく、セールスイネーブルメントを取り入れた教育方法が必要となっています。
営業教育にセールスイネーブルメントを取り入れるには、まずは全体計画を実施すると良いでしょう。
営業部の人材にどんな素質が必要となるのかを、優れたスキルを持つ人材にヒアリングを行い明確にし、研修制度でスキルを磨くことができるようにします。
実施した研修のうち、どれが役に立ったか、立たなかったか、満足度を数値化すると効果的な研修、不要な研修がわかりやすくなります。
営業の現場で真に必要となるスキルや情報は、人事や管理側が想定していたものとは違う場合があります。ですので、定期的に営業社員からヒアリング・アンケートを行い、研修を見直して、営業成績に直結するような研修制度を構築することが重要です。

マーケティングでのセールスイネーブルメント

マーケティング部門においては成約する確率の高いリードを営業部門に提供し続けることができる体制の構築が望まれます。
そのためにはセールスイネーブルメントの考え方を流入経路に照らし合わせ、どのチャネルからの流入が多いのか、逆に不調な経路は改善していくといった全体設計が必要なります。
SFAなどの営業支援ツールを使い、チャネルごとの受注率を可視化しそれぞれのチャネルがどのような状態にあるのかを分析しましょう。
受注はしているが、営業での成約率がよくないチャネルや受注に全く結びついていないチャネルなど各チャネルごとの状況がわかれば、リソースを割くべきチャネルが明確化されより確度の高いリードをセールス部門に提供することが可能となります。

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セールスイネーブルメントの成功事例4選

セールスイネーブルメントで得られる効果やメリット

メリット①営業の属人化を解消

企業の中には営業成績の良い営業マンもいれば、売れない営業マンもいます。
セールスイネーブルメントを取り入れることで、営業における属人化を解消して営業人材全体のパフォーマンス向上を実現することができます。
優秀な営業人材の必勝パターンとも言えるナレッジや行動パターンを体系化して社員間で共有することで、営業部門のスキル向上につながります。
優秀な営業人材が使っている営業資料に、他のメンバーがすぐにアクセスして活用できるようにすれば、資料作成にかかる工数も削減して生産性の向上にもなります。
もちろん、ただノウハウを提供するだけでなく、指標となる営業人材がしっかりと評価されるような評価体制を構築することも重要となります。

メリット②業績への貢献度などを数値化できる

セールスイネーブルメントを取り入れることで、営業施策の達成状況などを可視化して、営業担当ごとの業績への貢献度などを数値として分析できるようになります。
感覚的なものではなく数値として貢献度が把握できることで、営業担当ごとの適切な評価が可能となり、社員のモチベーション向上につながります。

メリット③顧客のニーズの把握ができるようになる

日々のマーケティング施策が顧客の獲得や売り上げ向上にどれくらい貢献しているのかを数値化して把握するためには、マーケティング部門だけでなく営業部門とも密な連携が必要となります。
多様化する顧客ニーズを把握、管理して企業成長を促進する部門間の連携が強化できる点はセールスイネーブルメントの大きなメリットと言えるでしょう。

セールスイネーブルメント実行の流れ

セールスイネーブルメントを取り入れる際は以下の流れで実施すると良いでしょう。

STEP1:担当者の選定

まずはセールスイネーブルメントを始める前に担当者を決めておきます。
一般的には営業部門内でチームを編成して取り組むことが多いセールスイネーブルメントですが、マーケティング部門との連携も必須となるため、チームにはマーケティング部門の人材も編成するようにしましょう。

STEP2:ツールの導入

セールスイネーブルメントにおいては、営業プロセスを数値で評価することが重要となります。
セールスイネーブルメントに役立つツールとしては、SFAやCRMといったツールを導入すると良いでしょう。
機能や操作性、データ連携の容易さなどを比較しながら自社にマッチしたツールを導入することがポイントです。

STEP3:評価制度の構築

セールスイネーブルメントを取り入れるには評価制度の見直しも重要です。
従来の売上だけを評価するのではなく営業プロセス全体を評価することが求められ、優れた営業マンが持つノウハウを共有して人材育成につなげるようにしましょう。

STEP4:施策ごとの評価をする

営業マンへの評価だけでなく施策ごとの評価を可視化することも忘れてはいけません。
施策ごとに成果がどれくらい出ているのか可視化して、改善を繰り返すことが重要です。

STEP5:ノウハウの共有

優れた営業マンが持つノウハウや営業資料などを1箇所に集約して、いつでも共有できるようにすることで、営業スキルがアップします。
SFAやデータ共有サービスなどを活用するとノウハウ共有が容易になるでしょう。

セールスイネーブルメントの基本についてより詳しくはこちら

セールスイネーブルメントの実施の流れとは?

セールスイネーブルメントツールの料金相場

SFA

セールスイネーブルメントに活用できるツールとしてはSFAが代表的です。
SFAの料金相場は幅広いですが、クラウド型のSFAの場合、概ね以下の通りとなっています。

  • 初期費用:0円〜数万円程度
  • 月額料金(ユーザーごと):0円〜18,000円程度
  • カスタマイズ費用:ベンダーごとに問い合わせが必要

CRM

CRMもセールスイネーブルメントには有効です。
クラウド型のCRMの料金相場は以下の通りとなっています。

  • 初期費用:0円〜5万円程度
  • 月額料金(ユーザーごと):500円〜1,000円程度
  • カスタマイズ費用:ベンダーごとに問い合わせが必要

セールスイネーブルメントの基本についてより詳しくはこちら

セールスイネーブルメントツールの料金相場は?

まとめ

セールスイネーブルメントについて、基本的な意味やポイント、メリット、事例などを紹介しました。
自社の営業力を強化するためにも、部門間での連携をより密接なものとし、セールスイネーブルメントに取り組むことが重要です。
セールスイネーブルメントにはSFAやCRMといったツールの活用が効果的ですので、ツールの導入も合わせて検討してみると良いでしょう。

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