スマートフォン(以下、スマホ)を使う上で「アプリ」は必要不可欠な存在です。
スマホが普及した理由として、自分に合ったアプリを、次々にインストールできること挙げられます。
電車の待ち時間を調べたり、地図と連動したナビゲーションだったり、生活をする上では欠かせないものとなっています。
しかし、最近アプリ以上に注目されているものが「ミニアプリ」になります。
この記事は、そんなミニアプリの現状や、具体的な事例をご紹介していきます。ぜひ最後まで読んで、ミニアプリを知るための参考にして下さい。
そもそもミニアプリとは?
ミニアプリとは、簡単に解説すると「アプリ上で動作する別のアプリ」のこと。
普通のアプリは、スマホにインストールすることで、使えるようになります。
一方でミニアプリはスマホではなく、LINEなどの別のアプリに、追加する機能として使うイメージになります。
すでに使っているアプリに、1つの機能として追加する形になるので、使う側としても新しいアプリをダウンロードする必要がありません。
使い慣れているアプリの延長として、使うことができます。
しかし、企業としてはわざわざ機能の制限がされがちなミニアプリを、作る必要があるのでしょうか?必要であれば、普通のアプリを開発した方が、機能が充実したものを提供できる可能性もあります。
それでは企業や私たちユーザーにとって、ミニアプリを使うことでどんなメリットがあるのか、次からご紹介していきます。
ミニアプリの強み
企業側のメリット
ミニアプリを使う上で、企業にとってのメリットは私たちユーザーの数になってきます。
たとえば、新しい飲食店の予約アプリを作ってダウンロードしてもらうには、告知をして存在を知ってもらう必要があります。
しかし、LINEのミニアプリとして作って公開すれば、どうなるでしょう?
公開直後から、LINEのユーザーは、全員使えることになります。それに加え、審査が通ればLINE内の機能を使って告知をすることができます。
さらに通常のアプリと比べ、ミニアプリは比較的簡単に開発することができます。開発スピードが速いので、私たちユーザーの要望を反映したミニアプリを短期間でリリースすることができる点が強みと言えます。
ユーザー側のメリット
ユーザー側としても、ミニアプリを利用することで、新しくアプリをダウンロードして、スマホの容量やホーム画面を圧迫することがありません。
さらに、今まではアプリごとにログインが必要でしたが、ミニアプリならLINEなどにログインするだけで複数の機能が使えます。
ミニアプリの弱み
一方で、ミニアプリには弱みも存在します。
多くの機能が1つのアプリに集約されることで、アカウントが乗っ取られた場合の被害は大きなものになります。
今までは複数のアプリのうち1つが乗っ取られたとしても、被害はそのアプリ内で完結していました。しかし、LINEなどに複数のミニアプリを集約して使っている場合は、違います。
母体であるLINEが乗っ取られてしまったら、紐づけしているミニアプリすべてが危険に晒されることになります。
1つのアプリに機能を集約して使うことで、利便性が大きく向上しますが、反対にセキュリティ上の大きな問題を抱えることに繋がります。
今まで以上に、パスワードやログイン方法など、セキュリティには気を付ける必要がありますね。
知らない間に使っている?ミニアプリの実例
そんなミニアプリですが、具体的にはどんな種類のミニアプリがあるのでしょうか?
国内でも、特に利用者の多いLINEを例にご紹介していきます。
乗り換え案内サービス
電車の出発時刻を調べたり、到着時間を指定して電車にのったりすることができるアプリです。
しかし、ミニアプリとしての機能はそれだけではありません。
特徴的なポイントは「待ち合わせ」が可能なところ。
待ち合わせとは、相手の到着時間から逆算して、自分の出発時間を調べられる機能です。
この機能によって「12時くらいに集合しよう」という、ふわっとした時間指定から「12時5分の電車で集合」と、しっかりとした時間指定ができます。
友達同士ならともかく、仕事での待ち合わせは遅刻厳禁。きっちりと時間を合わせて、集合したいときに使いたいミニアプリです。
美容院の予約サービス
美容院の予約ができるミニアプリです。
予約自体は、普通のアプリはもちろん、インターネットのホームページからでも可能です。
しかし、ミニアプリの場合は予約してからがポイント。
予約した日の前日には、LINEで「明日は美容院を予約した日です」と、自動で教えてくれます。
美容院に行くのは楽しみですが、ついつい日付を忘れてしまうこともあります。
そんなときに、ミニアプリから前日にお知らせが届くのは、ユーザーにとってもお店側にとっても、メリットと言えます。
歯科医院の予約サービス
歯科医院の予約が、簡単に行えるミニアプリ。
こちらも美容院のミニアプリと同様に、LINEからシームレスに歯科医院の予約が可能です。
このミニアプリで予約を行うと、ユーザーの登録情報が歯科医院と共有されるため、住所や生年月日などを入力する必要がありません。
新しい歯科医院に行くと、住所などを記入する手間がありますが、ミニアプリ経由で予約すれば手間がかかりません。
ミニアプリの活用で生活をより便利に
スマホの機能を活かすために様々なアプリが登場しています。
しかし、一方で「アプリ市場はすでに飽和状態」との見方もあります。似た様な機能のアプリが複数登場し、後発の企業が新しいユーザーを獲得することは簡単ではありません。私たちユーザー側としても、新しいアプリが登場するたびにその都度操作方法を覚えるのは大変です。
そんな中で、ミニアプリはユーザーと企業双方にとってメリットのある存在です。
LINEなどのメインとなるアプリの機能を活かすことで、シンプルな作りでも存在感のあるミニアプリになることができます。
これからも、新しいミニアプリは登場しつづけます。私たちユーザーは、セキュリティに注意しつつ、上手にミニアプリを使って行きたいですね。