経理担当者にとってはもちろん、経費を申請する従業員側にとっても、経費の種類や経費として申請できるものは把握しておきたいものです。
本記事では、経費の種類や勘定科目などについて解説していますので、参考にしてください。
経費とは
まず、経費とは企業として活動していく上で必要な支出のことで、正しくは「経常費用」と呼びます。
経費は、幅広いものが対象となり、例えば、取引先にお中元やお歳暮を贈る際に購入した代金は「接待交際費」として、出張や調査などで飛行機やホテルを利用した際の費用は「旅費交通費」として経費で計上することができます。
対象が幅広い一方で、最終的に税務署が認めなければ、経費として処理することはできません。
また、経費として適切でない項目を計上している場合、税務署に指摘され、修正をしなければいけない場合もあります。
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経費の種類・勘定科目
経費として、計上できる種類・勘定科目は、主に以下の通りです。
- 人件費
- 消耗品費
- 接待交際費
- 旅費交通費
- 研究開発費
- 新聞図書費
- 通信費
- 広告宣伝費
- 地代家賃
- 減価償却費
- 福利厚生費
- 修繕費
- 支払手数料
- 租税公課
事業を営む上で、必要となる支出が経費として計上できるものと考えると良いでしょう。
経費になるもの・ならないもの
先述した勘定科目を参考に、経費になるものとならないものを具体的に解説します。
経費になるもの
経費として計上できるものの例としては、以下のものが挙げられます。
- 給与、賞与、退職金など
- 取引先との会食費、冠婚葬祭で渡した祝金・香典など
- 出張で使った新幹線や飛行機などの交通費、ホテルなどの宿泊費
- 商品開発やサービス開発のために出席したイベント費用、セミナー受講費など
- 事業に必要な情報や知識を得るために購入した本や雑誌などを購入した費用
- インターネット回線や電話などの通信費
- テレビやインターネットなどを利用して製品やサービスを宣伝するために使用した費用
- 社員旅行や新年会などでの出し物に使った費用
上記以外にも、幅広い項目が経費として計上できる場合があります。
経費として認められないもの
経費として計上することができないものとしては、以下のものが挙げられます。
- 私的に利用するための日用品、趣味に必要な道具など
- 友人との飲み会に使用した費用
- 会社が支払う法人税や法人住民税
- 個人事業主における所得税や住民税など
- 個人事業主における社会保険料
最終的に、税務署が認めなければ経費として処理することは難しいため、申請する前に、事業に関連した費用か確認してみると良いでしょう。
経費として認められないものを計上してしまった場合
税務調査で経費として認められないものを計上してしまった場合、税務署からペナルティを課せられる場合があります。
- 過少申告加算税：正しい税額のうち、未納分に10％が加算
- 無申告加算税：正しい税額のうち、15%または20%が加算
- 不納付加算税：正しい税額のうち、未納分に10％が加算
- 重加算税：35％、または40％が加算
単純に課税を命じられるだけでなく、経費管理が杜撰だと銀行に判断され、融資が受けられない場合もあるため注意が必要です。
経費精算をする上での注意点
経費精算の期限に注意
経費精算には期限があり、月末締めとしている企業が多いでしょう。
経費精算は、企業として様々な目的から期限を定めているため、自社の会社の経費精算の期限に間に合うように申請する必要があります。
勘定科目を確認する
経費精算における勘定科目は、購入金額によって科目が変わる場合があるため、申請時に間違えないように確認しましょう。
領収書やレシートを保管する
経費精算が済んだものでも、使用した領収書やレシートなどをすぐに破棄してはいけません。
法律によって一定期間保管することが定められているため、会社ごとのルールを確認した上で適切に処理しましょう。
経費の種類を確認して申請しよう
経費の種類について解説しました。
経費の申請時に、経費として申請できるか、勘定科目は何に当てはまるかを正確に確認して申請しないと、経理担当者の確認作業が増えてしまう恐れがあるため、注意しましょう。
