サーバとは?意味や種類、構築方法について

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わたしたちは日々無意識のうちにサーバを利用しています。サーバがなければWebサイトの閲覧はもちろん、メールの送受信やSNSなども利用することができません。このため、サーバはインターネットをはじめとしたネットワークにおいて非常に重要な存在といえます。

そこでここでは、サーバとはどんなものなのかをはじめ、その種類や役割、構築方法についてもご紹介します。

サーバとは?

サーバとはネットワーク上においてクライアント(利用者)に対しさまざまなサービスを提供するコンピュータです。ただし、OSやさまざまなソフトウェアをインストールして利用するという部分では、性能の違いこそあるものの、身近に利用しているパソコンと大きな違いはありません。

しかしながらサーバは常にネットワーク上において集められたさまざまな種類のデータをもとに、クライアントに情報を提供し続けています。

このため一般ユーザーにとっては、Webサイト閲覧の際、検索結果に「500(Internal Server Error)」や「503(Service Unavailable)」といったサーバーエラーが表示され、トラブルが起こったときにはじめてその存在を意識するといったことも珍しくありません。

またサーバには大きく分けて「物理サーバ」と「仮想サーバ」の2つがあります。このうち物理サーバは物理的に独立した1台のハードウェアです。一方仮想サーバには1台のサーバを仮想的に独立したサーバとして複数の利用者で共用する「VPS(Virtual Private Server)」やクラウド環境上で利用する「クラウドサーバ」といったものがあります。

サーバの種類について

ネットワークにおいて必要不可欠なサーバですが、その用途はさまざまです。なかでも代表的なものには以下のような種類があります。

Webサーバ

利用者からのリクエストに対し、Web上のデータを提供するサーバです。そのためにHTMLやCSS、画像ファイルといったコンテンツに必要なファイルが格納しています。Webサイトやブログなどを表示するためには必要不可欠な存在です。

DNSサーバ

DNSとはDomain Name Systemの頭文字で、IPアドレスとドメインを結びつける役割を担います。このうちIPアドレスとはサーバを識別するインターネット上の番号体系で、ドメインはわかりやすいように付けられた名前です。つまりDNSサーバとは、ドメインをIPアドレスに変換するサーバです。

FTPサーバ

ファイルを送受信する役割を担うサーバで、FTPとはFile Transfer Protocolの頭文字です。Webサーバはリクエストがあったときのみファイルを送信しますが、FTPサーバではクライアントが端末にサーバにデータをアップロードしたり、逆にサーバからデータをダウンロードすることもできます。

データベースサーバ

Webサイトやサービスの稼動履歴、いわゆるデータログを収容するサーバです。クライアントが直接アクセスすることができ、データベース管理システムによりデータの作成、読み取り、更新、削除をおこないます。

メールサーバ

メールの送受信をおこなう環境を提供するサーバです。実際には。送信用のSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)サーバ、受信用のPOP3(Post Office Protocol)サーバの2つによってメールを送受信します。

アプリケーションサーバ

クライアントからのリクエストにより、アプリケーションを実行するサーバです。JavaScriptやPHPといったプログラムを実行し、データ処理や計算処理をおこないます。

SSHサーバ

インターネットにアクセスする際、クライアントとアクセス先の間に入り、クライアントの情報を保護するサーバです。SSHサーバを介すことによりクライアントの送信した情報は暗号化されるので、第三者から読み取ることができない状態にすることができます。

サーバの役割

このようにサーバにはさまざまな種類がありますが、そもそもは従属するクライアントのコンピュータ、それらをつなぐネットワークで構成されるシステムにおいて、司令塔とでもいうべき役割を果たしています。このため、サーバーを中心にネットワークを俯瞰すれば、そのシステムがどのような目的で構築されているのかもイメージすることができます。

また特にITが生活に密着した現代社会では、業務管理システムや生産管理システムをはじめ、インフラを支える基幹システムなどが無数に稼働していますが、その中でサーバは構築されるいずれのネットワークにおいても中心的な存在です。

サーバの構築方法とは

次に実際にサーバはどのように構築すればよいのかもみていきましょう。

まずサーバの構築とは具体的には特定のサービスを提供するシステムや環境をつくることです。このため、サービスの目的に応じたソフトウェアやアプリケーションやミドルウェアをインストールし、メールを送受信したいのであればメールサーバ、Webサービスを利用する場合にはWebサーバを構築します。このときデータベースが必要であれば、同様にデータベースサーバも構築します。

またサーバは一般的にインターネットサービスを提供する事業者が構築をおこないますが、購入、あるいはレンタルで構築することも可能です。

ただし、サーバは単にサービスが提供できるだけでは不十分で、外部からの攻撃を受けた際、情報を守れるよう、万全のセキュリティ対策を施さなければなりません。

このほか、構築後は稼働率を上げ、エラーが発生したりダウンしないよう安定した運用環境を担保する必要もあります。

ツールを使いこなすだけでなくサーバについても理解を深めよう

ここまでのように、サーバとは一見パソコンと変わらない機能を提供しているようですが、ネットワーク上においては高い性能を発揮する重要な存在です。実際にインターネットが社会基盤ともなっている現代社会ではさまざまな用途に応じて多くの種類のサーバが構築されています。

そこでパソコンやスマートフォンといったツールを使いこなすだけにとどまらず、これらがどうして快適に利用できるのか、サーバの存在についても理解を深めておくことも大切なことといえるでしょう。

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